2009年7月 8日 (水)

中国は民主化出来るの?

 新疆ウイグル自治区では依然として暴動が続いているようで、死者が156人、負傷者が1080人、逮捕者が1500人に上ると報道されている。 中国政府発表によると--暴動は、在外ウイグル人組織「世界ウイグル会議」がインターネットなどを通じて呼び掛けて発生した。--と、手回しよく発表されたが、チベット暴動がダライ・ラマの扇動だと言うのと同じで「外部からの扇動によるもので内部の矛盾によるものではない」との主張だけれど、「火のないところに煙は立たない」。

 今日7月7日は例年ならば1937年の「廬溝橋事件」が話題に上るところであるが、さすがに今年の中国はそれどころではない。数日前から中国のポータルサイトの幾つかが接続不能になっていたのでおかしいとは思っていたのですが、今回の件が絡んでいるのかもしれない。とすれば、昨日の報道以前に中国国内では密かに事態が進行していたのかもしれない。

 中国は勿論、情報統制を徹底してやってきているし、今回も試みている。外国メディアも現地に入れてはいるようだが見せたいように見せ、見せたくないものは隠し通そうとコントロールを試みていることも容易に想像されるところだ。中国政府にとっては外国にどう見られるかと言うことは勿論重要なことだが、政府が見せたいものだけを自国民に見せると言うことが危険だと言うことを知っているのだろうか? 江沢民時代に天安門事件で落ちた共産党の威信を回復するべく歴史教育において抗日戦争を強調しすぎたせいで「反日デモ」をコントロールできなくなってしまった苦い経験があるはずだ。 今回も、外国にある「世界ウイグル会議」の扇動を強調し、武警の鎮圧行動を正当化し続けると漢民族の民族感情を沸騰させてしまいかねない危険がある。

  中国紙「環球時報」が運営するインターネットサイト「環球網」では6日、5日の「ウルムチ暴動」に対するアンケート調査を実施し、一般読者の約95%が「暴動を腹立たしく思っている」との回答結果を報じた。

集計結果(6日午後5時時点)は以下の通り。

  「ウルムチで起きた暴動に対してどう思うか」

  非常に腹立たしい 首謀者らを厳しく罰するべき 95.29%

  興味なし 4.71%

  このほか、記事に対する書き込みには、「民族分裂の動きは鎮圧、一掃すべき」、「社会平和を乱すな!」など、暴動を起こしたウルムチ市民への怒りに満ちたコメントが主流だった。しかし一部では、「昨日のニュースを今日になって報じる遅さは一体なんだ?」、「自治区政府はこんな深刻な事態になるまで、何の情報も掴んでいなかったのか?」など、地方政府の情報開示の遅さへの批判ととれる発言もあった。
(編集担当:金田知子)(サーチナ) 2009/07/06(月) 17:17


 今日のニュースでは漢族もデモを仕掛け、ウイグル族のデモ隊と衝突したと伝えられている。棒きれならまだしも牛刀のような武器を携えた人たちの姿を見ると関東大震災時の「朝鮮人虐殺」事件なんかを思い浮かべてしまう。人口的にはウイグル族と漢族とが拮抗しているようだが、警察と軍隊は漢族がにぎっているから、安心して暴力行為に及ぶ恐れは大いにあるのだ。 一方的な情報を見せるだけでは火に油を注ぐことになりかねない。沸騰した民族感情を共産党は抑える自信があるのかどうか?と、問いたい。

 最近読んだ中国関連の本に呉軍華著「中国--静かなる革命」と兪可平著「中国は民主主義に向かう」の二冊があり、どちらも中国は民主化していくと論じているのが共通している。 二人とも「増量民主」との言葉を使って、経済発展とともに共産党自身が徐々に民主化を推し進めていくとの立場をとっているのだが、呉軍華氏は経済発展が社会の変化を促し日本社会のようになると主張しているようだ。他方、兪可平氏は「共産党が歴史的役割として民主化を実現するのだ」との説を共産党付属研究所の学者らしく展開する。こちらの言説にはひどく違和感を感じた。--そうですか、「人民は黙って共産党が民主化してくれるのを待っていればいいのですね」、との皮肉の一つも言いたくなった。

 どちらにしても中国が民主化することは素晴らしいことだと思いますが、平和裏に共産党が政権党の立場を降りる事が出来るのだろうかと考えると、あまり期待できることではない。日本のような民主主義国家ですら自民党はじたばたし続けているのです。(さすがに自衛隊を使って政権を維持しようとまでは考えないでしょうが・・。) 韓国の盧武鉉は自殺に追い込まれた。北朝鮮は世襲以外に政権交代が出来ない。イランではハメネイが中立性をかなぐり捨ててアフマディネジャドに付き暴力を他方に使い始めている。

 このように権力を集中すればするほど手放すリスクは大きくなるのが世の常で、「手放したいけど放せない」と思うものなのか、「手放してなるものか」と思うものなのか分からないが権力を手放すことくらい難しいこともないのかもしれない。

 二週間ほど前に昨年インターネット上に公開された「08憲章」の起草者の一人劉暁波氏が逮捕されたとの記事が読売新聞に載っていた。実際はこの「08憲章」発表直前に拘束され行方知れず状態だったので、今更逮捕もないだろうと思うが居場所が分かっただけでも一安心か?--ひどい話だ!

 胡錦濤が胡耀邦の下で働いたことがあり、温家宝が趙紫陽とともに働いたことがあるとしても未来の展望が開けているわけではないと思う今日この頃です。

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2009年7月 5日 (日)

警察国家は望みません!

 奈良県の高校三年生が駅のホームで同級生に刺されて死亡したという事件が報じられている。残念ながらこうした事件はそう珍しいとも言えない事件となっているので、続報を待つのみという気分なのですが、気になるのは凶器の方なのです。

 報道によると凶器は刃渡り16センチの包丁で、橿原市内のホームセンターで最近買っておいたものだというではありませんか。一方ではダガーナイフ所持禁止の話で大騒ぎなのですよ。変だと思いませんか?

 【北海道】ダガーナイフなど両刃の剣の所持を禁止した改正銃刀法施行の猶予期間が7月4日に切れるのを前に、道警釧路方面本部生活安全課は1日、カキなどの殻むき用ナイフも回収対象となる事例が出たことを発表した。カキ産地として知られる厚岸町などが管内にあり、同課では「業務用でも5日以降は処分対象」と警告している。

 改正銃刀法では(1)左右の均整が取れた両刃(2)刃渡り5・5センチ以上(3)先端部が著しく鋭い--の3条件を満たす剣型刃物の所持を禁じており、違反の場合は3年以下の懲役または50万円以下の罰金となる。先月、釧路管内の住民が殻むきナイフ1本について、同方面本部に確認を求めたところ、これも回収対象に加えられた。

 同課が先月下旬から、約200軒の生産者を抱える厚岸漁協(釧路管内厚岸町)などに周知を進めた結果、回収対象の殻むきナイフはなかった。しかし、産地とあって漁業者以外にも所持者は多く、今回、回収対象のナイフを持ち込んだのも一般人だった。同課は「対象かどうか微妙なケースも多く、疑問があればまず最寄りの警察署へ」と呼び掛けている。【山田泰雄】
(毎日新聞)2009年7月2日


 まるでダガーナイフさえ市民から取り上げてしまえば殺人事件はなくなるような騒ぎですが、何のことはないホームセンターで買った包丁でも人を殺せるではありませんか。--当たり前なんですがね。 北海道では特産の牡蠣の殻をむくナイフまでがそれに当たるとか何とか言って大騒ぎなのですが、馬鹿らしいというか罪作りな法律をつくってしまったものです。

 他方、国会では児童ポルノ禁止法の改正案を審議しています。自民党と公明党の案では「単純所持」も処罰されるために警察などの自由裁量が大きくなりすぎることが心配されている。 児童に対する性的虐待は許されないと言うことは分かるのですが、画像を所持することがそんなに問題だというのがよく分からない。勿論、画像の作成過程自体に虐待が関連している場合は犯罪だし、そうしたものを流通させることも犯罪を助長させるもので処罰対象にすべきだというのは理解できるのですが、所持しているだけの人を処罰できるようにすることは大いに疑問だ。 それは、牡蠣の殻を剥くためのナイフを持っているだけで処罰対象になるというのと同じで、そうすることで何が良くなると言うのかがさっぱり分からない。ただただ警察にお伺いを立てなければならない事項を増やしているに過ぎないのではないか?

 刑法には次のような箇所があると教えてもらいました。

第38条 罪を犯す意思がない行為は、罰しない。ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。
2 重い罪に当たるべき行為をしたのに、行為の時にその重い罪に当たることとなる事実を知らなかった者は、その重い罪によって処断することはできない。
3 法律を知らなかったとしても、そのことによって、罪を犯す意思がなかったとすることはできない。ただし、情状により、その刑を減軽することができる。

 別に法律に詳しいわけではありませんので間違えているかもしれませんが、ただ「ダガーナイフを持っていただけ」でとか、ただ「子供が裸の写真を持っていただけ」で処罰するというのは刑法第38条からの逸脱だと思う。--イヤ、そんな写真をうっとり眺めている姿を想像すると薄気味悪いとは思うのですよ--でも、所持しているだけでしょう・・・。 「裸の宮沢りえ」だって17歳数ヶ月と18歳とでどんな違いがあるのでしょうか?大まじめで議論していることそのものが滑稽とは思わないのでしょうか?芸術かどうかなんて議論も噴飯もので、自分の性癖がアブノーマルなものではないと言い訳してるだけ。 やはり、罪を犯す意思を立証できない行為は処罰できないものだと思うのです。

 何らかの犯罪に関連しただけで所持なり所有なりをそれだけで処罰していくことを可能としていくと、ダガーナイフの次は「刃渡り16センチ以上の包丁」は所持禁止、「果物ナイフ」は所持禁止、「金属バット」は所持禁止、ついでに交通事故の原因になるから「自動車」禁止、飛行機も落ちるから「航空機」禁止と際限がないではないですか!

 「犯罪を犯す意思がない行為は、罰しない。」という刑法の原則を再認識すべき時だと思いませんか? ナイフにせよ児童ポルノにせよ所持しているだけで処罰出来るようにしてしまっては警察権力の肥大化を招くだけで有害無益だと思う。平時には実際に市民と接する警察官も適用して良いものかどうか悩むようなツマラン規制ですが、しかしいざという時には警察の思うがままに誰でも捕まえることが出来る万能の武器に変わりうる。そんな変な法律はやめましょう。

私は警察国家は望みません!

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2009年7月 3日 (金)

逆回転を始めた経済政策?

 不思議なことを始めるものだ。北海道が発注する競争入札工事の最低制限価格を90パーセントに誘導するのだと言っている。

 高橋はるみ知事は2日、道発注工事の競争入札で、落札できる最低価格である「最低制限価格」について、「おおむね予定価格の90%にしたい」と述べ、現在定めている範囲(70~90%)の上限に誘導する方針を表明した。これにより業者は従来より高い価格で落札することができる。低迷する道内景気を刺激し、建設業の経営安定化を図るなどの狙いがあるが、公共事業費増を招くことは必至と見られる。公告済みのものも含め、今月16日の入札から実施する。
北海道新聞 (07/03 08:31、07/03 09:47 更新)

 私のまわりにも建設業に携わっている人がいるので窮状ぶりについては理解しているつもりですが、これまで談合、官製談合を排除し競争入札を実現し、公共事業費を抑えようと努めてきた努力はいったい何だったのでしょうか? それが道内景気刺激のために建設業者に金を回すことだとしても、下請けや孫請け業者にまで金が回るという保障は何もないのですが、どう考えているのでしょう。 破綻したトリクルダウン論と同様にあふれた金は下に落ちずに(借金処理で)銀行などに吸い上げられるのが落ちだと思うのですが・・・。 

 しかし、90パーセントに誘導するなんて事を競争入札で実現出来るものなのでしょうか? 下限が90パーセントなら限りなく官製談合だ。自由に競争させれば価格は下がる、赤字で受注し続けた業者は市場から退出を迫られる。それのどこが悪いのか?そう言ってこの十数年やってきた。 世の中の流れとしては、公共工事費を圧縮して医療・社会福祉・教育に金を回さなければと言うのが大体の合意だと思うのだが、北海道はそれをやめて土建業を保護する施策に転換しようというのか? 

 オバマが金融に金を入れ、ついにはGMを事実上国有化したように日本でもこのところおかしな事を政府はやり始めているように感じる。つまり日本航空に融資しエルピ-ダメモリーには出資を決定している。 「ナショナル・フラッグ・キャリア」は潰せないそうだが、潰せないと宣言された企業が合理化できるものなのか? エルピーダの方は「産業の米」であり「日本経済の国際競争力の観点からも、経営基盤の強化が急務」だそうだが、日本企業がサムスンの方が安いと思ってもエルピーダを使うように政府から迫られるとしたら国際競争力の観点からはプラスではない。 その上民業圧迫と言われた政府系金融機関は廃止されずに存続を許されそうな案配だ。

 これは何なんだ? 世界中で国有企業が増えると自由貿易も怪しくなってくる。

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2009年7月 1日 (水)

密約証言ボロボロは長期政権の終わりを告げている!

最近は日米間の密約に関する証言がぼろぼろと出てくるようになった。

核持ち込み密約:米核持ち込み、密約文書引き継ぐ 村田元次官「外相に説明」
(毎日新聞)
 1960年の日米安全保障条約改定時に核兵器搭載艦船の寄港などを日本側が認めた密約について、87年7月に外務事務次官に就いた村田良平氏(79)=京都市在住=が、前任次官から文書で引き継ぎを受けていたことを明らかにした。村田氏は28日夜、毎日新聞の取材に「密約があるらしいということは耳に入っていたが、日本側の紙を見たのは事務次官になったときが初めて」と証言した。日本政府は密約の存在を否定しており、歴代外務次官の間で引き継がれてきたことを認める証言は初めて。【朝日弘行】

 村田氏によると、密約は「普通の事務用紙」1枚に書かれ、封筒に入っていた。前任者から「この内容は大臣に説明してくれよ」と渡され、89年8月まで約2年間の在任中、当時の倉成正、宇野宗佑両外相(いずれも故人)に説明。後任次官にも引き継いだという。

 60年の安保改定時、日米両政府は在日米軍基地の運用をめぐり、米軍が装備の重要な変更などを行う際は事前に協議することを確認したが、核兵器を搭載した米艦船の寄港や領海通過、米軍機の飛来は事前協議の対象としないことを密約。81年5月、毎日新聞がライシャワー元駐日大使の「核持ち込み」証言を報じて発覚したが、日本政府は「米側から事前協議がない以上、核持ち込みはなかったと考え、改めて照会はしない」と密約の存在を否定し続けている。

 村田氏はこうした日本政府の対応について「詭弁(きべん)だ。いつまで続けるのか、ぶぜんとした気持ちだ」と批判。密約に関しては「冷戦時代だし、日米それぞれの都合もあれば、機密もあっての話だから、とがめだてする話でもない」と存在を認めるよう求めた。さらに、非核三原則で禁じた「持ち込み」の中に核搭載艦船の寄港や領海通過を含めたことは「ナンセンスだ」として見直しを主張している。

 また、77年制定の領海法で宗谷、津軽、対馬など5海峡の領海の幅を3カイリと規定したことについて、村田氏は「(国連海洋法条約で認められている)12カイリまで広げればいいものを広げていない。おかしいと思っていたけど、直接関係していなかったから黙っていた」と指摘。米艦船が5海峡を通過しても「核持ち込み」とならないよう、あえて領海の幅を狭める意図が外務省にあったことを明らかにした。


 上記の記事は読売新聞でも取り上げていたけれど、毎日の方が証言内容が具体的でわかりやすい。それにしても自民党の官僚に対する支配力の減退をつくづくと感じさせられる。

 以前なら墓場まで持って行かなければならないものと観念していただろう事を匿名でもなく実名で証言するようになったのだから驚く。沖縄返還密約裁判では吉野文六氏が司法の場で密約の存在を証言するかもしれないのだから世の中も変わったものだ。民主党政権が出来れば密約は公開すると宣言しているので落ち目の党に義理立てする必要も感じなくなっているのだろう。責められて喋るくらいなら「自分はこんな事はしたくなかった」と言えるときに証言しておいた方が良いものネー。

 密約が国家にはあってはならない事だとまでは言わないが、20年か25年後には密約文書が世間に公開され国民の審判を受けると言うことを認識した上で、行ってもらう必要がある。後日国民に正当性を認めてもらえるような密約でなければ出来ないし、するなと言うことだ。

 日米間の密約を見てみるとアメリカの無理を日本が通してやっているという形のものばかりだ。本来であれば国民に説明できないようなものは密約であろうとなかろうと出来ないもので、「そんなことは国民に説明できない」と主張出来ることは、考えようによれば交渉するときに自国の立場を強めるものである。なのに、いつから始まったのかははっきりしない(多分、岸信介か佐藤栄作あたりか?)が、国民に顔向けできない約束を一つ飲まされて以降、嘘に嘘を重ねた交渉で見事に連戦連敗しているようである。 一度全部話して楽になるのがあなた(自民党)のためでもあり、日本のためでもある。--ここは平塚八兵衛が自白を迫るように言うhappy01

 公文書の保管と公開も民主党政権下で実行に移されそうなので期待が持てる。今の自民党では泥棒に金庫番をさせるようなものだから・・・。 とにかく民主党にはこのチャンスを絶対に逃してほしくない。

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2009年6月30日 (火)

自民・民主ついでに小泉をも蹴散らした横須賀新市長

 今朝(29日)、寝床のなかで聞いたのが「横須賀市長選挙小泉前総理が直接応援した候補者が敗れた」とのニュースでした。

 任期満了に伴う横須賀市長選は28日投開票され、新人で前市議の吉田雄人氏(33)が、現職の蒲谷亮一氏(64)や新人で弁護士の呉東正彦氏(49)を破り初当選した。無所属候補の三つどもえで、再選を目指した蒲谷氏は「着実な市政運営」の実績を強調したが、現市政を批判し「市民の声を聴くまちづくり」を掲げた吉田氏が上回った。吉田氏は現役市長では県内最年少となる。投票率は45・22%(前回40・19%)。当日有権者数は34万7763人(男17万2107人、女17万5656人)。【吉田勝、中島和哉、杉埜水脈、高橋直純】(毎日新聞)

 麻生総理をはじめとする自民党は背筋に冷たいものが走っているだろうなー。民主党はいよいよ意気盛んだろうと想像して、再度眠りについたのですが・・なんと、民主党も自民党が推す現職に相乗りしているというではありませんか。全く馬鹿な話です。

 この選挙の意味は何なのか考えてみました。地域に詳しいわけでもなく、選挙に詳しいわけでもありませんが有権者意識の大きな変化を感じました。 最近は多くの人と来るべき総選挙について話す機会が増えています。当然のことですが「本当に、今回は民主党が勝のだろうか?」に関心が集中しているのですが、明らかに政権交代に期待を寄せている風が伺われる。「一度は民主党に任せて見た方が良い」との言い方をする人が多い。「任せる」という考え方、言い方には問題があるとしても明らかに変化を求めている。自民党に対抗する選択肢さえ示せればそちらを有権者は選択しようと待ち構えていると言えるくらいだ。それなのに自民党にすり寄るなんて民主党もあきれるほど鈍感だ。

 「任せる対象」を代えるというだけでもたいした変化ですが、横須賀市民はそれ以上の可能性を見せてくれたようにも感じる。市民が(潜在的にでも)求めているものを提示できれば、党派を超えてそちらを選択する可能性があるということだ。勿論、今回はへたれ民主党が選択肢を提示できなかったことが大きいとしても吉田雄人氏の提示したものが明確で秀逸だったことが新人に勝利をもたらした原因と言えるかもしれない。

 彼の「チェンジ!」を訴えるマニフェストを一度読んでみてもらいたいと思う。私はipodを初めて見たときのようなワクワク感を感じました。(普通はオバマですかねー?)

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2009年6月26日 (金)

臓器移植法案は慎重審議を!

明日から臓器移植法改正案が参議院で審議に入る。

 臓器移植法改正案は、26日に参院本会議で審議入りする。今のところ、衆院を通過したA案と参院有志による対案の2法案で議論が展開されそうだ。ただ、脳死を「一般的な人の死」とするA案への支持には濃淡があり、審議は「A案VS参院有志案」という単純な構図にはとどまらない可能性もある。A案の修正を巡って議論が混とんとする事態も予想される中、成立前に衆院が解散されれば廃案となる事情も絡み、審議の行方は見通せない。
【鈴木直】毎日新聞

 解散含みの政局で審議を尽くせるのかどうか落ち着かないこと甚だしい審議入りですが、尻に火が付いている衆議院とは違うのでじっくり審議してもらいたい。もっとも、衆議院が解散されればその時点で廃案となるのですが。

 現行法では臓器提供の意思表示をしている人を除いて脳死判定をされることはなかったのだが、A案の下では臓器提供を拒否していない限り家族の同意の下で脳死判定をされるので、脳死状態に陥った人にとっては環境が180度変わることになる。そもそも今まではドナーカード(臓器提供であれ拒否であれ)を所持している人はほとんどいないので、年に数例しか脳死判定にまでいたる人いなかったが、これからは拒否していない限り臓器提供候補者に自動的に組み入れられ家族が判断を迫られることになる。

 ほとんどの人はドナーカードなんて持っていないだろうから、脳死状態に陥ったら生殺与奪の権は家族にゆだねられる。ところで家族って誰の事よ? 親兄弟かい?女房子供かい?相思相愛の夫婦だろうか?離婚寸前の夫婦だろうか?金持ちか?貧乏人か? 自分の運命を左右する人を自分で選ぶことも出来ないというのも釈然としない。

 本人も釈然としていないが、任される方だって大変だ。前総理安倍晋三氏がKYとバッシングされたように日本人は「空気を読むこと」を他人に課し、自らに課しがちな民族なのでその辺の影響も心配だ。まさか臓器移植コーディネーターがドアの外で判断をせかすなんて事はないと思うが、「誰々ちゃんを救おう!」なんて報道のなかで判断を迫られるとしたら、冷静に判断できるものではない。まして治療に当たっている医師が臓器移植に好意的であったら、家族が感じる空気は大きくバイアスがかかったものとなる。 そもそも臓器移植法とは臓器移植を推進するためのものだというのだから家族の判断には常に「臓器提供に応じるべし」という圧力がかかると考えるべきだろう。

 それに臓器移植を最新の究極的な治療法のように称揚するのには賛成しかねる。私は免疫抑制剤を常用していかなければならない臓器移植そのものに懐疑的だけれど、今のところ臓器移植しか手がない場合を認めるとしても「移植さえ受ければ助かる」というほど明快でもない。そうした例を最近目にしたばかりである。手術を受けて亡くなった一己ちゃんには気の毒だけれど記事を引用させていただく。

一己ちゃん亡くなる 米で心臓移植 術後1カ月、経過不良
北海道新聞 (06/23 12:15、06/23 14:16 更新)

 米国で心臓移植を受けた、横浜市の自衛官山保幸己(さんぽこうき)さん(32)=十勝管内豊頃町出身=の長男一己(いっき)ちゃん(1歳3カ月)の支援団体「いっきちゃんを救う会」(同市)に入った連絡によると、一己ちゃんは23日午前5時20分(日本時間)、肺出血のため、入院先の米国カリフォルニア州のロマリンダ大学病院で亡くなった。

 一己ちゃんは昨年、特発性拡張型心筋症と分かり、助かるには心臓移植しかないと診断された。国内では15歳未満からの脳死での臓器提供を認めていないため4月に渡米し、5月23日に移植手術を受けた。極度に弱った状態だったため術後の経過がおもわしくなく、集中治療室(ICU)で治療を続けていた。

 同会や、日本での入院先の昭和大横浜市北部病院の主治医によると、移植手術後に硬膜下血腫で緊急手術を受けたほか、肺や腎臓、移植した心臓の働きが弱く、再移植の必要性も指摘されていた。

 同会の藤本義人代表は「とても残念です。多くの支援にお礼申し上げます」。豊頃町の一己ちゃんの祖父山保登さん(57)は「一己は小さな体でよく頑張りました。募金に協力してくれた北海道のみなさんに感謝します」と話した。


 1歳3ヶ月の小さな体にメスを入れるなどいうことは普通の親にはとても受け入れがたいはずだ、しかも他人の臓器と入れ替えるなどというのは耐え難いものだと思う。しかしそれにも関わらず決断したのは一重に「移植をしなければ助からない」そして「移植さえ出来れば生きながらえれる」と信じたからだろう。しかし結果は無惨なものであり、同時に、激しく同情し1億数千万円の寄付を集めた人たちの期待をも裏切った。これらの人たちの感情の折り合いはどのようにつけられるのだろうか? とりわけ両親はどういう感情に向き合って生きていくことになるのだろうか?

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2009年6月24日 (水)

男も介護の仕方を学ばねば・・・

 「夫の親介護なら離婚」ですって。 昨日の読売夕刊に載った記事の見出しですが、ドッキリです。 親の介護が切実な問題となってきている我が同輩諸君にとっては避けて通れない問題、いや既に降りかかっている災い(失礼)ですかね。私も以前「娘を産んでおけば良かった!」との文章を書きました。

 「嫁をもらう」という言葉があります。私たちの世代ではもうそんな言い方をする人は少ないと思うのですが、私たちの親の世代では普通でしょう。実際に私の母も義父の世話に病院に連日泊まり込んで最期を看取っています。実の娘達よりも長男の嫁の仕事というのが当然視される時代でもありました。そうやって来た世代が介護を受ける番になったときには「何で私があなたの親の面倒を見なければならないのよ?!」と言われる時代になっていたというわけです。

 私の友人達(男)と話しても、大体は自分の親がかりでなく女房の親も必要なら自分達で面倒を見てやろうと考える傾向にあります。なんて男は優しいのだろうと思うこともあるのですが、考えてみれば実際に介護するときには女性側に大きな負担がかかります。この負担のアンバランスを無視して考えることは間違っているでしょう。力仕事くらいは引き受けられるのですが、身体介護となると男の出番は少ない。

 介護される側の抵抗感は古い考え方と言えるでしょうが、「嫁や娘に介護されるのが当然」で、息子に世話させるのは不憫と言ったところでしょうか? 「何で不憫なのよ?!」と文句を言いたい女性は多いと思いますが親の世代はそんなところです。

 日本大学の「健康と生活に関する調査」(2006年、約3400人対象)では、高齢者(68歳以上)が「介護してほしい」と思う相手の1位は配偶者(39・9%)だが、2位は娘(18・3%)、3位は嫁(12・7%)。実の息子は6・2%。夫との不仲に加え、女性に頼る家族介護の実態が妻への圧力となり、「介護前離婚」を生み出しているともいえる。(読売新聞)

 介護する男(息子)側の抵抗は不慣れにつきる。今時、「嫁がやるべき」だと思っている人は少ないと思います。どうやったらいいのか分からない、子供のおしめも取り替えたことがないなんて人もいますから。「親の面倒を見よう」と言い出した途端に離婚届を突きつけられるなんて悲劇ですから、男の方も介護の仕方を学んでおく必要がありそうです。両方の親4人を見なければならないなんて事も皆無ではないですから。

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2009年6月23日 (火)

日本は喫煙推奨国ですか?

Kent
 「あなたはもう、衝撃を体感したか。KENTサラウンド3、上陸」って、華々しく新聞広告が載っています。思わず試してみたくなるような凄く印象的な広告です。これなら老いも若きも(!)そそられること間違いなしです。これなら絶対世の中高生が試してみたくなること請け合いです。(O.O;)(o。o;)

 でも、これってチョコレートでなくって、タバコの宣伝なんですよね。下の注意書きにはほとんど目が行きません。喫煙の害を訴える記事が上にあったりするとブラックなんですが・・・と思ってると、「たばこ規制法が成立=パッケージの半分を警告表示に-米」という記事が・・・。

 【ワシントン22日時事】オバマ米大統領は22日、上下両院で今月可決されたたばこ規制法案に署名し、同法は成立した。同法は、たばこの害からの国民の健康保護を目的に、連邦政府によるたばこの成分や広告などの規制を初めて規定。2011年7月からパッケージの表面の半分を有害性の警告とすることを義務付けるなど厳しい措置が実行される。
 自らも禁煙に取り組んでいる大統領は、「10代で吸い始め、喫煙習慣を断ち切る難しさを身にしみて分かっている」と告白。その上で、たばこの害により年間40万人以上の米国人が死亡し、医療費が約1000億ドル余分にかかっている現状を指摘し、「この法律は国民の命を救い、財政削減につながる」と効果に期待を示した。(2009/06/23-08:27)

 アメリカは本気で禁煙に取り組むみたいです。日本も喫煙者はどんどん肩身の狭い方向へ追いやられています。道庁の庭の片隅で職員がタバコを吸っていたりしています。驚くほど惨めな感じを受けます。喫煙者を片隅に追いやりつつ一方では喫煙者をどんどん増やすべく派手な広告をうつ。 これって矛盾してないですか?

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2009年6月22日 (月)

流れとともに裁判も変わる!

--足利事件、23日再審決定へ「裁判官忌避」で延期も--との記事が載っている。

 足利事件で、無期懲役が確定し、その後釈放された菅家利和さん(62)の再審請求即時抗告審で、東京高裁(矢村宏裁判長)は23日に再審開始の可否を決定する。菅家さんと女児の下着に付着した体液のDNA型が一致しなかった再鑑定結果から、再審開始を認める見通し。

 弁護側は「冤罪の真相解明が必要」として、捜査段階でDNA鑑定した警察庁科学警察研究所技官(当時)ら計11人を即時抗告審で証人尋問するよう要求。高裁が応じないため、矢村裁判長らの交代を求める忌避申し立てで対抗する構えだ。その場合、決定期日が延びる可能性もある。

北海道新聞(06/21 19:12)

 あれだけ冤罪裁判と騒がれたにもかかわらず、無罪判決は出しても冤罪にいたる捜査や裁判に対する検証作業はしないつもりらしい。テレビカメラの前でいくら芝居がかった謝罪をされるよりも、冤罪事件を二度と起こさないための具体的措置とそのための検証をこそ市民は必要としているのに・・・。

 他方、沖縄返還密約訴訟の方では画期的な訴訟指揮がなされている。

 1972年の沖縄返還をめぐる日米政府間の密約文書を、不存在を理由に公開しないのは不当だとして、元毎日新聞記者西山太吉さんらが国に不開示処分の取り消しを求めた訴訟の第1回口頭弁論が16日、東京地裁であった。杉原則彦裁判長は8月25日の次回期日までに吉野文六・元外務省アメリカ局長を証人申請するよう原告側に求めた。

 訴えているのは西山さんに加え、作家や学者ら計25人で、3月に提訴した。

 当時の返還交渉に携わった吉野元局長は2006年に、北海道新聞などの取材に対して密約の存在を認めており、杉原裁判長は「訴訟の重要な争点」とした。さらに被告の国側に「不存在ならばそれを証明する合理的な説明が必要」と求めた。
(06/17 08:19)北海道新聞

 アメリカの国立公文書館で密約を証明するアメリカ側の文書が公開されているのに、日本外務省は「不存在」だと言い張っている。「不存在」というのも不思議な言葉で、「存在したものを廃棄した」のでもなく、「アメリカの公文書は偽物だ」と言うのでもなく「不存在」だと言うのだ。日本外務省は国民から見て本当にろくでもない役所だと思わせるに十分な不誠実さなのだが、今回の裁判は別物になりそうだ。

 だからといって安心していてはいけないが。なにせ長沼ナイキ基地訴訟における平賀書簡問題のようなことが日常的に行われているのではないかと想像される日本の司法なので油断は禁物です。

 それでもなお、期待がもてると考えるのは民主党への政権交代の可能性が高まっているときだからだ。民主党の岡田幹事長は機密文書も「原則公開」にすると断言しているので公文書は確実に保管して時期が来たら公開するというように民主党政権下ではなるだろう。こうした大きな流れが裁判官を後押ししていることは間違いないところだ。

 政治上の流れが裁判に影響を与える事が素晴らしいものばかりとは限らないとしても、あまりにも長い間、自民党政権が続いたために司法も行政も自民党のご機嫌を損なわないように考え行動することが習性となって国民のことを忘れてしまっていた。そうした流れが今変わろうとしている。自民党に付いたら安心から今度は民主党に付いたら安心へと振り子は振れるが、何時までも右往左往はしていられないはず。確固とした国民益を考えるようになることを望みたい。

 私たちも民主党に期待はするが「任せる」訳ではない。期待しつつ監視することを忘れはしない。

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2009年6月20日 (土)

西松事件--だったら贈収賄で起訴したら・・・!

 西松事件裁判が始まったと思ったら、もう結審なんですね。どのカテゴリーで取り上げようかと考えたのですが検察側の主張も報道の取り上げ方もとうてい裁判としての報じ方ではない。これでは、どう考えても政治ネタにしかならない。変な判決が出たらその時には裁判ネタで取り上げなければならないだろうけれど、そもそもが変な冒頭陳述だ。

 昨日(19日)の夕刊には--小沢事務所から「天の声」で受注(読売新聞)--と大きく報じられていて、オオッ!贈収賄事件か!?と思ったのですが、何のことはない起訴状は政治資金規正法違反(企業献金、他人名義献金)。しかも小沢事務所の「天の声」で受注した工事額が122億7千万円だと検察が主張していることをご丁寧にも図表にして報道している。 この裁判は大久保秘書の裁判だったっけ? 有罪が決まったんかい? 贈収賄が証明されたんかい?

 ◆検察側が主張する西松建設の違法献金事件の骨子◆

 ▽岩手県の公共工事と秋田県の一部の公共工事については、小沢事務所の意向が「天の声」とされ、談合における本命業者の選定に影響力を及ぼしていた。

 ▽西松建設などゼネコンは「天の声」を得るため名前を隠し、下請け企業などから小沢氏側へ献金をさせていた。

 ▽西松建設の国沢被告は1995年、東北での受注を伸ばすため小沢氏側に多額の献金をすることを了承、ダミーの政治団体を使った献金を始めた。

 ▽西松建設は97年ごろ、小沢事務所との間で年間2500万円を継続して献金する申し合わせをした。

 ▽小沢氏秘書の大久保被告は、2000年ごろから談合の「天の声」を出すなどしていた。西松建設側に献金額の割り振り案を記した一覧表も示していた。

 ▽西松建設の共同企業体が小沢事務所による「天の声」で落札した公共工事は岩手、秋田両県で計4件、総額122億7000万円にのぼる。
(2009年6月19日13時50分  読売新聞)

 金をもらって、見返りに公共工事を受注させたなら立派な贈収賄事件だ。政治資金規正法違反なんかで起訴しないで贈収賄で起訴すべきだろう。西松建設も大久保秘書もそして小沢一郎も贈収賄でしょっ引くべきでしょう。それが立証できるなら。

 贈収賄を立証できないから政治資金規正法で起訴するというのだろうか?しかもその根拠は122億円あまりに及ぶ公共工事に絡む贈収賄事件だ。未だ始まってもいない大久保秘書の裁判において立証しなければならないことを背景にして起訴するというのはあまりにもおかしい。 未だ始まってもいない裁判で、未だ立証されてもいない容疑を別の裁判の立証に使うというのはまともでない。検察官の頭はどうなってしまったのか? マスコミはおかしな論理だと思わないのか?

 大きく取り上げられている問題の割にはショボイ展開になっている。(ショボサが分からないのか共犯なのか、マスコミは大挙して「天の声」が事実のように報じている。)これでは検察が政治的な意図で民主党をねらって捜査したと疑われても仕方がない。

 自民党側は盛んに西松事件を取り上げるが、もう麻生内閣の支持率を上げることには寄与しないだろう。説明責任と盛んに叫んでいるけれど、「やっていない」って言っているでしょう。立証責任は検察にあるのであって小沢一郎にも民主党にもない事くらいは国民もすでに気付いている。

 それより何より小沢一郎は「自民党だったわなー」との記憶が呼び覚まされるばかりなのでは? それに進行中の障害者団体の偽造証明書問題もたとえ民主党の議員に結びついたとしてもやはり「元自民党」だわなー。「墓穴を掘っている」とか「天に唾する」とか、そんな風に見える。

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