「母の愛」ではなく危機管理能力の欠如
以前、鳩山総理の献金疑惑に対して鳩山邦夫氏が「母の愛」なんて訳の分からない答え方をしていたのを記憶していました。このことだったんですね。
弟の邦夫氏側にも資金提供 実母口座から36億円鳩山由紀夫首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」の収支報告書虚偽記載問題に絡み、鳩山家の資産管理会社「六幸商会」の首相実母(87)名義の口座から、昨年までの6年間に計約36億円が引き出され、一部が首相弟の鳩山邦夫元総務相側にも渡っていたことが2日、関係者への取材で分かった。
東京地検特捜部は実母からの資金の流れについて関係者から事情聴取し、同様の説明を受けているもようだ。特捜部は実母の聴取について、資金提供の実態は十分解明できたと判断し見送る方針を固めている。
実母の資金をめぐっては、年間約1億8千万円が首相側に提供され、元公設秘書(59)が一部を総額3億円余りの偽装献金の原資として充てた疑いが強まっている。
邦夫氏側への提供資金は、首相とほぼ同額とみられ、昨年までの6年間で兄弟側に渡った実母の資金は、総額20億円前後となる見通し。
関係者によると、実母が幹部を務める財団法人「日本友愛青年協会」(東京)の幹部に対し、元公設秘書が2002年ごろ、資金の拠出を申し出て、この話を聞いた実母が了承したとしている。これに合わせ、邦夫氏側への資金提供も始まったという。
2009/12/02 13:23 【共同通信】
自民党も云々・・・と言う話をしようと思っているわけではありません。確か総選挙前に鳩山由紀夫氏は弁護士を伴った会見で調査結果を話している。当時から本当に5万円以上の寄付者だけなのかとの疑いがあった。 今考えると元公設秘書と実母が絡んでいるだけだとしたら全体像が解明できないはずがなかったと思う。「それだけですか?」と訊くだけで分かることではないのか? 実母がそんなに悪意があったとも思えないし公設秘書だって、こちらは言って、あちらは言わないとの態度はとらないのではないか? だとしたら、既にあの時に全体像を掴んでいて「半分は伏せよう」との判断をしたことが考えられる。 誰がこんな拙劣な判断をしたのか?(また平野か?) 弁護士は何のためにいたのか? 調査の信憑性を補強するためだけに弁護士を利用したのか? 誠に残念という以外無い。
残念というのは、総選挙前に全てを明らかにしていれば総理の犯罪などと言うことが検察やら野党から突かれることはなかったはずだ。--全てを明らかにして納税するなどの処理をしたとしても民主党は勝てたと信じている。それほど国民の自民党に対する失望感は強かったのだから。--何より「政権交代」を実質的に実現していく総理のリーダーシップが大いに毀損されることが何より問題だ。公共事業の停止や暫定税率の廃止、子供手当、高速道路無料化、捜査過程の可視化、普天間基地問題等々の政策決定がどうなされるのか分からないが、その決定過程で検察や野党やアメリカとの裏取引の存在を疑わなければならないところが民主党政策の支持者としては辛い。
11月17日の法務委員会で自民党の棚橋委員と千葉法務大臣のやりとりで憲法75条の問題が取り上げられていた。興味深く観させて頂いた。
第七十五条 国務大臣は、その在任中、内閣総理大臣の同意がなければ、訴追されない。但し、これがため、訴追の権利は、害されない。
棚橋委員は法務大臣から検察への指揮権発動の言質をとって一騒ぎしようと思ったのか、指揮権発動しないとの言質を取って検察の後押しをしようと考えたのかは分からないが、「脱税総理」と連呼して挑発を繰り返した。捜査中の事案で「脱税総理」なんてことは「推定無罪」の原則から言っても許されるべきだとは思わないのだが、スネに傷があると法務大臣といえど逆襲も出来ないのだ。誠に情けない事態だ。これで「政権交代」を実のあるものに出来るのか?
検察は行政府の一部であるから、当然に内閣総理大臣の起訴は出来ないだろう。やるというなら当然指揮権発動すべき事項だと思う。何より、国民が初めて自らの手でなしえた「政権交代」の実を上げるという大仕事を前にしているのだから。
偽装献金問題、東京地検が首相聴取見送る公算鳩山首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」(東京)の偽装献金問題で、東京地検特捜部が鳩山首相側に、同会の収入についての認識などを述べた上申書の提出を求める方向で検討していることがわかった。
首相自身の事情聴取は見送られる公算が大きい。鳩山首相は、会計責任者の選任・監督に過失があったとして政治資金規正法違反容疑で刑事告発されている。首相側は特捜部の要請があれば上申書の提出に応じ、自身の関与を否定するとみられる。特捜部はこれまで、同会から会計帳簿などの提出を受け、会計担当だった元公設第1秘書や、会計責任者だった元政策秘書から事情聴取を進めてきたが、鳩山首相の関与を示す証拠は見つかっていないとみられる。
憲法は、首相の同意がなければ国務大臣の刑事訴追はできないと定めており、首相の訴追は憲法上も不可能とされる。このため検察当局では、鳩山首相の事情聴取の必要性は低いとする意見が強い。
鳩山首相側は特捜部の要請を待って、来週中にも上申書を提出する方針。上申書では、同会で使われた首相の資金が、個人献金などと偽って政治資金収支報告書に記載されていたことについて、「知らなかった」と主張するとみられる。
(2009年12月2日03時04分 読売新聞)
どうやら検察も拳の落とし処を探っているようではあるが、しかし決して褒められた事態ではない。こんなにも無様な事が民主党政権下で行われてしまうとは、残念無念だ。民主党の危機管理能力のなさを露呈した事件であり、何ともやり切れない。
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