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2006年9月22日 (金)

安倍晋三氏に対する二つの不安。

 昨日、自民党の新総裁に安倍晋三氏が選出され、来週26日には国会で新総理に選出されることがほぼ確定した。未だ明確なことは言っていないしやってもいないので断定的なことは言えないが、安倍政権には色々不安を感じている。考えてみるとその不安には二種類ある。一つはどこへ連れて行かれるのかという不安であり、もう一つは過熱するナショナリズムをコントロールできるのかという不安だ。

 第一の不安としては、新憲法制定の主張、教育基本法の改正、共謀罪の新設との三つが表明されている。新憲法はそれ程簡単に進むものではないと思うので後の二つの実現に躍起になるであろう事は予想がつく。どちらも思想統制の意図が露骨に感じられるので挫折してくれることを切に願うものであるがとりわけ教育基本法の改正は多くの子供達の思考に影響を及ぼし、社会を徐々に変質させていくと思うので是非とも退けて欲しい。

 教育と言えば東京地裁に於いて入学式・卒業式での起立・斉唱を定めた都教委通達は「違憲」との画期的(且つ当然)な判決が出された。

 入学式や卒業式で日の丸に向かっての起立や君が代の斉唱を強要するのは不当だとして、東京都立の高校や養護学校などの教職員が都教委を相手に、起立や斉唱義務がないことの確認などを求めた訴訟の判決が21日、東京地裁であった。難波孝一裁判長は、違反者を処分するとした都教委の通達や職務命令は「少数者の思想・良心の自由を侵害する」として違憲・違法と判断。起立、斉唱の義務がないことを確認し、違反者の処分を禁止した。さらに、401人の原告全員に1人3万円の慰謝料を支払うよう都教委に命じた。(朝日新聞)

 石原都知事を初めとして都教委は「国旗国歌法」が強制しないと言うことで成立したことも、天皇が「強制は好ましくない」と言ったことも全く意に介さない確信犯なので、落選するまで強制を止めないだろうが、小泉総理まで早速「法律以前の問題じゃないですかね。人間として国旗や国歌に敬意を表するのは」と憲法よりも法律よりも自分達の好みの方が優先するような言辞を吐いている。それを言うなら「国旗や国歌に敬意を表してもらいたいとしても強制するのは論外だ」と言って欲しい。日本は法治国家だと言うことを忘れないで欲しい。この辺の感覚もおそらくは安倍氏に期待出来ないだろうと覚悟はしている。
 
 もう一つの心配の方だけれど、北朝鮮への経済制裁の発表があり、横田夫妻のインタビューでもより強力な経済制裁を期待するような話しがあった。ブッシュ政権が経済制裁に積極的だと考えて一緒に締め付けをすれば道が開けるかのような期待が世論を覆い始めているように感じる。昨日のアクセス(TBS)を聞いていると、北朝鮮への経済制裁賛成と言う人が、「自衛艦を北朝鮮領海すれすれに遊弋させ脅しをかけろ」と言い、仕舞いには「機雷敷設を!」とまで言い始めた。私は思わず「それは脅しではなく戦争その物だよ!」と叫んでしまったが、誰もたしなめない。経済制裁に効き目がないときには容易に戦争にエスカレートしやすい。しかし制裁を叫ぶ人全てが戦争の実際を知っているのかと言えば疑問だ。
 日高義樹のワシントン・リポートでは前統合参謀本部議長のマイヤーズ氏が北朝鮮の数千発のミサイルは韓国と日本に照準が合わされていると冷静に断言している。アメリカが容易に攻撃できないのは韓国と日本への被害を考えるからだと言うことです。---アメリカの軍人が冷静なのは救いだけれど政治家がそうだとは限らない。

 激昂する世論をコントロールして外交的解決に持ち込むだけの腕と度胸を青年将校安倍晋三氏は持ち合わせているのだろうか?実はそこが一番不安なところでもあります。

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コメント

TBありがとうございます。
裁判は、とりあえず、とにかく喜んでいます。
この勝訴で、体制・権力側はムキになり、今迄以上に締め付けてくるでしょうね。でも闘わなければならないと思ってます。

投稿: dr.stonefly | 2006年9月22日 (金) 11時22分

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