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2007年5月15日 (火)

参院選の争点を「改憲是か非か?」にしてはならない!

 憲法改正のための国民投票法案が参議院でも可決され成立した。18もの付帯決議がついているのだから法案として非常に不完全で頼りないものであることが見て取れる。しかしとにもかくにも成立させた。社民党と共産党はこれで改憲がなされるかのような悲観的な論評であり、民主党はそもそも国会で三分の二の賛成を集めなければ発議できないのだからと高を括っているためか鷹揚だ。改憲の勝負は三年後だとの思いがあるのかも知れない。

 改憲の発議がされるとしても5年後くらいにはなりそうだが、手続き法とはいえ何故自民党が焦って今の時点で通そうとしたのかと言えば、全ては参議院選挙の為だと私は思っている。中川秀直幹事長のブログを眺めていると、何とか参院選の争点を憲法改正の一点に集中させたい思いがヒシヒシと伝わってくる。「生活維新」の小沢民主党を何とかして憲法論争の土俵に引き込みたいとジリジリしている。

 その中川幹事長のブログ「中川の眼」のテーマを羅列すると次のようになる。

■ (民主党)「憲法から逃げろ」という民主党の心の悲鳴が聞こえてきそうだ 2007/5/11
■ (党首討論)小沢代表は護憲か改憲か 2007/5/12
■ (参院選)護憲勢力の社民党が「与野党逆転は2次的な課題」とするのは理解できる 2007/5/13
■ (党首討論)天下人になるには相応しくない政局の人になったのは誰か 2007/5/14
■ (民主党)鳩山幹事長は「憲法を受けて立つ覚悟はある」というが本当か 2007/5/15

 どうだろうか?私には政策論争をふっかけていると言うよりは一向に改憲論争に乗ってこない小沢民主党にいらだっているように見えるのだが。安倍-中川ラインは小泉前総理の「郵政解散」の大成功にあやかり、「憲法改正」選挙で二匹目のドジョウを狙っていると見て間違いないのではないだろうか?

 「二匹目のドジョウ」がいるかどうかは民主党の争点作りのお手並みと有権者の民度如何による。国民の関心は依然として「生活」と「格差」の方に向いているが予断は許さない。社民党と共産党は自ら進んで「改憲論争」の土俵に飛び込んでいくだろうし、民主党にも協調を働きかけるだろう。民主党が「憲法改正よりも生活維新」を忘れて「改憲是か非か」を争点とするようだと野党は参院選で勝てないかも知れない。

 自民党も今改憲できるとは思っていないはずで、あくまで参院選の争点に押し出しているに過ぎない。5年後かも知れない改憲へ向けての手順は現在既に進行中だ。教育基本法改正、3兆円拠出の在日米軍再編特措法、イラクへの自衛隊派遣を2年間延長するイラク復興支援特別措置法改正と続き、そして集団的自衛権の解釈変更の検討にはいるとの流れを見ていると、憲法改正の前に世の中が変わってしまっているかも知れないのだ。5年後に憲法が改定されるとしても何ら問題ではない、憲法改正は既に実現されたことの「追認」でしかないかも知れないと言うことです。

 憲法改正をどうやって防ぐかは現在の問題ではなくて、今現実に行われている憲法違反の「イラク戦争への協力」をどうやって止めるかが問題であり、集団的自衛権の解釈変更が日本海で行使されるかのように見せかけて、その実ペルシャ湾やインド洋、中央アジアでの日米同盟軍の軍事行動に道を開くものであることを明らかにしなければならない。憲法改正はアドバルーンであってその陰で目立たぬように地道に解釈改憲が積み重ねられて行っている。憲法よりも現実に行われようとしていることを防ぐのが先だ。とりわけ集団的自衛権のデタラメを論破できなかったときには憲法9条を持つ憲法の下で、出来ないはずの戦争をしていることだって十分あり得る。

 今政府がやっていることを批判することと今国民が直面している問題について議論することが必要だと思う。勝手に上げられるアドバルーンには欺されてはいけない。「郵政」の二の舞は御免だ。

 憲法記念日その日のイラク・ホープ・ダイアリーに書かれた高遠菜穂子さんの次の一文に強く共感しています。

 憲法について本格的な論議が、これからやっと始まる気がする。憲法論議のその前に、日本が関わるイラク戦争の事実確認を今一度。世の中は本当に変わったのか?変わったとしたら、どう変わったのか?過去の戦争だけでなく、今の戦争をどうぞ。イラク戦争を見れば世の中がどうなっているのかがよくわかる。”時代のニーズ”、本当はどうなんだ?後悔先に立たず。
前線の兵士は知っている。被害者はよく知っている。死者はよくよく知っている。

 

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コメント

反戦な家づくり・明月です。安倍は、政争の具ではなく、本気で改憲するつもりだと思います。「憲法について本格的な論議が、これからやっと始まる」のならばうれしい限りですが、議論にもせずに改憲に押し流そうというのが、狙いではないでしょうか。
民主党には民主党の戦い方があり、それで良いのだと思います。しかし、民主党に改憲問題を任せられないのは、前原氏を見るまでもなく明らかです。改憲に反対するものの、地べたを這う戦い方が必要だと思います。

投稿: 明月 | 2007年5月16日 (水) 11時31分

はじめまして。ぶいっちゃんのところから来ました。このエントリーの趣旨に全面的に賛成です。民主党は今度の参院選で「護憲か、改憲か」の争点に乗ってはいけないと思います。中川幹事長をもっとイライラさせるべきです。自民から攻撃されれば、民主党の憲法の立場は「自民党党憲法草案」には絶対反対であると、大きく訴えればいいと思います。そして国民の声をよく聞いた上で、「必要とあれば改正も考える」とすればいいと思います。

投稿: FK | 2007年5月16日 (水) 18時50分

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受信: 2007年5月21日 (月) 21時33分

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