寝ぼけた頭でNHKラジオのニュースを聞いていると、『「人工衛星打ち上げ」と称する弾道ミサイル打ち上げ』と言う聞き慣れない言い方をしていてる。言い方はともかく、各社ともそんな言い方に統一したようでそちらの足並みのそろえ片の方が気味悪い。
このブログを書いている間にもテポドン2は発射されているかもしれない。どれほどの事が起こりどうした対応を政府が見せ、マスコミが見せてくれるのか興味深いことだ。
昨日は田舎に帰っていたのですが、年寄りもあまり不安がっている人はいなかった。「本当に危ないの?」と聞いてくる人ばかりで政府やマスコミの危機を煽るやり方に踊らされているような人はいなかった。それはそうで、この人達は空襲も艦砲射撃も機銃掃射も実際に経験しているのでロケットが上を飛んでいくくらいのことでは驚くはずもないのだ。本当に危険ならどうやって身の安全を図るかの方針と行動が示されるはずで、なんらの身の処し方も示されないと言うことは危険でないということだと思っている。
今更、政府の大騒ぎやマスコミの煽りを批判しても始まらないので、ここではアメリカの考えていることを見てみたい。
(CNN) ゲーツ米国防長官は29日、FOXニュースに対して、北朝鮮が「人工衛星」名目で来月4─8日に予定しているロケット打ち上げは軍事力強化が狙いだと明言した。
ゲーツ長官によると、米政府高官レベルは、北朝鮮のロケット打ち上げ技術が大陸間弾道ミサイル開発の隠れみのであると認識。米国はこうしたミサイルへの核弾頭搭載が、北朝鮮の長期的目標だと見ている。ただし同長官は、現時点で北朝鮮にその能力があるかは「個人的に疑問」だとコメントした。
ゲーツ長官はまた、北朝鮮が今後ハワイもしくは米西部に到達するミサイルを開発した場合、米軍がミサイル迎撃態勢を整える可能性をにじませた。ただし同長官は「現時点でそうした計画はないと思う」と慎重姿勢を示し、現在の北朝鮮の軍事技術ではアラスカや太平洋沿岸まで到達するミサイルの開発は不可能との見解を表明した。
アメリカ政府は冷静に対応している。北朝鮮がアメリカ本土に届くミサイルを開発中であることはすでに織り込み済みで、むしろどの程度の軍事技術を手にしているのかの情報収集の機会と思っている。またミサイル技術が完成したとしても核爆弾を完成させ、ミサイルに搭載可能なまで小型化するまでには時間的な余裕がまだあると見ているのだろう。現実にその技術を開発したとして配備し運用していくだけの経済力が欠けていることも理解している。
昨夕、TBSの番組ではCIAの極東ブロックの元責任者(?)が出て話していた。
① テポドンは軍事的な脅威ではない。--地上で何日もかけて組み立てなければならないものは軍事には使えない。
② テポドンは日本には脅威ではない。--到達距離が長すぎて日本に向けて撃っても日本を越えてしまう。
③ 日本にとって脅威なのはノドンである。そしてそれはすでに300基が配備済みである。--ノドンに搭載可能な核弾頭の開発が次にくる本当の脅威だ。
実に単刀直入に話してくれたので、誰でも理解が可能でしょう。番組のあとの方ではこの人が拉致家族会の横田夫妻と話しているところが映されていた。横田夫妻はどうやって経済制裁を日本政府に続けさせるかにすっかり執心してしまっているのでどこまで理解できたか分からないが、アメリカ側が横田夫妻に直接話していること自体が私には、アメリカ側の日本政府の対応の拙さに対する苛立ちの現れと見えた。つまり、アメリカにとっては核問題が最重要で6カ国協議も進展させたいのに、肝心の日本政府は拉致問題で経済制裁を強化することから離れられないのがじれったいと言うこと。日本国民にとって拉致問題が重要だというのは分かるけれど、拉致問題が解決しなければ核問題に関する交渉も進展させないということは国際的には許されないことなのだ。日本政府がどこまで感じているか分からないが、アメリカ政府は拉致家族会と横田夫妻を重荷に感じていることは間違いないと思う。
北朝鮮と金正日政権を嫌っている人は沢山いるでしょう、でもアメリカは近づきつつある後継者問題をどう考えているのか? 一日も早く北朝鮮が崩壊することを望んでいると思っているのでしょうか? ここのところに拉致家族会がまともな政治家からの情報を得ていないことが伺われるのです。 フォーリン・アフェアーズ誌3月号WEB版より引用します。
われわれは3つの緊急事態をシナリオとして指摘した。もちろん、これ以外にも数多くのシナリオが考えられる。しかし、短期的にみて、もっとも重要なのは指導者の後継問題だ。第1は管理された権力継承プロセスがスムーズに進むこと。第2は後継をめぐって権力抗争が展開されること。そして第3が、権力継承がうまくいかないことだ。
① 管理されたスムーズな権力継承
誰もが知るとおり、権力継承プロセスは現時点でも進行している。これは、「金正日の息子の一人が後継者となるか」、あるいは、「複数の高官と、おそらくは名目上の指導者となる息子の一人をメンバーとする集団指導体制が確立される」というシナリオだ。この場合、どちらのケースであっても、現体制を存続していくことが重視されるだろう。
こうした体制の北朝鮮であっても、われわれにとって問題をつくり出すことになると思われる。だが、平壌の新しい指導者が様々な案件をめぐってこれまでとは異なる認識を持つようになる可能性もある。例えば、経済を開放することにもっと前向きになるかもしれない。はっきりとしたことは言えないが、われわれにとって、権力の継承がスムーズにいくことが、もっとも頭痛が少なくて済むシナリオだろう。
② 権力抗争―社会崩壊―中韓への難民流出へ
より厄介なのは、平壌の派閥、あるいは特定の個人が、後継問題、権力継承プロセスを絶対権力を手にするための機会とみなし、権力抗争を開始することだ。
今すぐにでもそうした事態に陥るとは思えないが、権力移行期に続いてこうした抗争が起きることも考えられる。実際、軍や情報機関内の派閥は今後に向けた思惑をそれぞれ持っている。権力抗争、それも暴力的な抗争が起きる可能性も排除すべきではない。
このシナリオは、アメリカと同盟国にとって、一連の意味合いと課題を伴う。われわれは、突発的な事態が引き起こす対外的余波と当該国に渦巻く内的圧力を区別しがちだが、この二つは密接に関連している。
さまざまな集団が権力抗争を展開し、社会秩序が崩壊するような事態に陥れば、われわれは北朝鮮からの大規模な難民流出という事態に直面する。おそらく難民の多くは、国境線の垣根が低い中国へと向かうだろうが、一方で、韓国へと向かう難民も少なからずいるだろう。
国境地帯で挑発的な軍事行動がとられる可能性もある。北朝鮮軍内部で何が起きているかを突き止めようとする周辺国の治安部隊、情報収集部隊と北朝鮮軍の小競り合いが予期せぬ形でエスカレートしていく危険がある。
北朝鮮内部からは韓国、あるいは中国に助けを求める声も出てくるだろうし、この場合、アメリカは大きな試練にさらされる。緊急人道支援が必要になるだけでなく、危機的な状況のなか、北朝鮮が保有する様々な大量破壊兵器の管理体制が維持されるかどうかを懸念しなければならなくなるからだ。
最悪のシナリオは、特定の勢力が大量破壊兵器を管理下に置き、これを使用することだ。危機のなかで、こうした問題の全てが一気に表面化する恐れがある。
③ 権力継承プロセスの破綻―米韓の介入
権力継承プロセスが破綻すれば、誰も指導者がいない状態になり、国全体が極端に緊張し、混乱した状態に置かれる。
外に対して虚勢をはるものの、北朝鮮はとても弱い国だ。慢性的な食糧不足、その他の生活必需品の欠乏に苦しんでいる。この上、政治的管理(統治)体制が崩壊すれば、情勢が一気に流動化し、北朝鮮が破綻国家への坂道を転げ落ちる危険がある。
この場合、人道的支援を提供し、社会秩序を維持し、大量破壊兵器の安全を確保するために介入を求める圧力が高まってくる。そして、朝鮮半島統一の可能性が視野に入ってくれば、すべての必要性と課題が、「半島の統一」というレンズを通して捉えられるようになる。
CFミーティング
北朝鮮が権力継承に失敗すれば……
パネリスト
ポール・B・スターレス CFR紛争予防担当シニア・フェロー
スコット・A・スナイダー CFR朝鮮半島研究非常勤シニア・フェロー
司会
アニア・シュメマン CFRコミュニケーションディレクター
アメリカ政府そのものというわけではないのですが、これから分かることはアメリカとしては北朝鮮が破綻せず混乱せず、スムーズに後継者へ引き継がれていくことを最も好ましいことだと考えていると言うことです。経済制裁で国家を破綻させようと考えている政治家ばかりに見える日本とは違っていると言うことです。拉致問題に対するリップサービス(必ずしもリップサービスばかりだとは思いませんが国益として核問題よりも拉致問題の方を優先する政治家はアメリカにはいない)を真に受けて政策を遂行していってはいけない。 無駄な期待を拉致家族達に持たせることも本当は惨いことだと思う。核問題を解決する交渉の中で拉致問題も解決していくしかないことを正直に説明すべきだ。
私たちは日本政府の言うことやマスコミの煽り立てるとおりに世界が動くと思うわけにはいきません。「迎撃する」と言ってみたり「安保理にかける」と叫んだり「経済制裁を強化する」と勇ましい限りですが、実際にどれほどのことが出来る環境(国際的)にあるのかは疑問である。
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