2009年6月16日 (火)

ミツバチの大量死は人類への警告

 昨日のNHKニュース9で「ミツバチが足りない」との話題が取り上げられていた。ちょうど私もローワン・ジェイコブセン著「ハチはなぜ大量死したのか」を読んでいる途中なので興味深く見させてもらった。

 農家が困っている、養蜂家が困っている、メロンやイチゴが食べられなくなるで良いんでしょうか?それにしても、ミツバチ大量死の原因を「ミツバチヘギイタダニ」と印象づけるような構成は間違いを超えて有害です。それは殺虫剤の開発と多用を促す事にしか繋がっていかないが、多くの養蜂家達はCCD(蜂群崩壊症候群)の原因がダニによる崩壊とは違っていることに気づいている。

 携帯電話の電磁波による影響が疑われたり、ダニの寄生が疑われたり、未知のウイルスだとか殺虫剤、農薬、遺伝子組み換え作物の影響が疑われたが、まず電磁波の影響が否定され、次にダニの発生を原因とする説も否定された。そうすると次に残る殺虫剤や農薬などの化学物質の影響を疑いたくなる。

 蜂群の崩壊の仕方として大量死と遁走とがある。遁走と言っても集団脱走ではなくミツバチの帰巣本能にダメージを受けているために巣に帰ってこれなくなっているとすれば大量死の原因物質とも繋がる可能性がある。そこで大量死した死骸から何らかの有害物質を抽出して調査を進めることになるのだが、これはと言う程の濃度を持つ物質は発見されない。しかし驚くほど多様な殺虫剤や農薬の成分が発見される事になる。相当前に使われなくなっている農薬成分が発見されたりもしている。 それが成虫を直接殺すものではないとしても人間におけるエイズのように免疫システムを破壊し今まではなんでもなかった病原菌にやられてしまうとか、方向感覚を司る神経系統を駄目にしてしまうとかでCCDを招いていると言うことは十分考えられる。

 蜂の群れは働き蜂の集めてきた蜂蜜や花粉を加工したもので幼虫を育てて代替わりしていくシステムになっているので、代替わりして行くにつれ殺虫剤や農薬の成分が濃縮されその何代目かの蜂たちに突然、集中的に影響が及ぶと言うことが考えられる。 農薬や殺虫剤そして遺伝子組み換え作物のもつ殺虫成分なども加えた化学物質の複合汚染が疑わしい。

 こんなところが私の理解なのですが、私たちは45年前にレイチェル・カールソンが警告した「沈黙の春」の世界を未だに歩き続けていることにあらためて驚かされる。 蜂の世界に起こったことが人間の世界に起こらないと誰が断言できようか。蜂の世界が大変だというのは間違いで、人間の世界が大変なことをやってしまっているのです。

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