2009年11月10日 (火)

閉じたら負けるよ!民主党

 鳩山内閣でもとりわけ平野官房長官には感心しない。官邸の記者会見をオープンにしなかったこともそうなのですが、官房機密費のことに関してもそうです。

 平野官房長官は5日午前の記者会見で、官房機密費(内閣報償費)の使途の透明化について、「報償費という性格上、少なくとも相手があることだし、オープンにしていくことは考えていない」と述べ、公表しない考えを明らかにした。

 民主党は野党当時、機密費の透明性を高めるよう求めてきた経緯があり、2001年には支払い記録の作成と公表を求める法案を衆院に提出した。

 平野長官は9月16日の就任前後に麻生内閣の河村建夫前官房長官から機密費に関する引き継ぎを受けたことは認めた。ただ、その際の金額については答えず、「国民から疑念を持たれないように私が使途に責任をもって使っていく。信頼いただきたい。会計検査院でもチェックを受けている」と強調した。
(2009年11月5日15時15分 読売新聞)


 自民党政権から民主党政権へと変わったことを印象づけるに一番重要なところは官邸であり官房長官であると思っていただけに非常に落胆している。今のところ改革を打ち出すのは各省庁大臣に任せ官邸は必死にクローズドしようとしているとしか見えない。 野党時代に出した法案では、非常に機密を要するものは25年後、それ以外は10年後に公開と打ち出したはずで、それが合理的だと思う。

 密約があってはならない、機密費があってはならないと言っているわけではない。しかるべき後に公開されて国民の歴史的評価にさらされるべきだと言っているのだ。そう民主党も言ってきたはずだ。

 これに関して鳩山総理も-- 「国民にすべてをオープンにすべき筋合いのものとは思っていない」--と語っている。いったいどうしてしまったのだろう? 「逐次何に使っているかを公表すれ」との議論でないことは鳩山由紀夫氏は理解しているはずだ。平野長官との信頼関係で済むはずがない問題だ。

 鳩山総理は野党から政治資金について攻撃されているので防戦一方になって閉じこもろうとしているのかもしれないが、閉じて国民の信頼を得られるわけではない。閉じようとすればするほど疑惑は大きくなるとは考えないのか? 機密費などは官僚から「お仲間も貰っていたんですよ」なんて言われて「マズイ!」と思ったのかもしれないが、国民の税金なんだから、それで歴史がどう動いたのかを国民に評価させるべきだ。

 自分達のやっていることは閉じて、自民党やそれとくっついていた官僚たちの悪行だけを曝そうとしているとしたら、民主党も自民党とさほど変わらない人種だったことを証明するに過ぎないし、信頼感も期待感も地に落ちるのはそう遠くないと思う。

 就任したときから平野長官は官僚にしか見えなかった。政治家と聞いてもピントこないくらいの人だったのに、その後のやることなすこと全てが官僚然としていて全く感心しない。民主党のオープンさを印象づけられる人材はいないのか? 政策の何よりも官房長官の顔を見る度に憂鬱になるのですが・・・・。despair

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2009年11月 8日 (日)

北朝鮮政策は転換する!

 床屋のご主人も注目していたNHKスペシャル「秘録 日朝交渉~知られざる“核”の攻防~」を見終えました。 --金正日総書記は何を考えているのか。日朝首脳会談を核問題の視点から検証。会談の極秘資料を手がかりに日本と国際社会が、いま北朝鮮とどう向き合えばよいのかを考える。--のだそうですが、「極秘資料」なるものを「公開」して、しかも外務省の新旧幹部を「出演させ」て、何を言いたいのか?と、裏事情の方が気になってしまうのですが・・・。

 西山事件では、今は存在していない「極秘メモ」の漏洩なるもので毎日新聞記者の社会的生命を奪った外務省幹部が、「極秘資料」を前にし平然とインタビューに応じているくらいですから、何らかの意図を持って作られた番組であることはあきらかだと思う。 余り深くは考えないことにしますが、密約問題の調査を命じられている外務省が長年の自民党政権下で行ってきた外交交渉をこれからの民主党政権下で行われるであろう方針にすりあわせていく作業と言うことが出来るだろう。自己弁護であり自己正当化であると言える。 「六者協議」は我々が言い出したことだ--なんてところは自慢の域に達していますね。

 中で特に面白かったのが小泉総理と金正日とのやりとりのところ。「アメリカは先制攻撃の意図は持っていない」なんて主張していたのですね。 `;:゙;`;・(゚ε゚ )ブッ!! 「おまえが言うなよ!」って、つい突っ込みを入れていました。 「武装解除して核も持っていなかったからイラクはやられた」って金正日は認識しているのに、「サダム・フセインは大量破壊兵器を持っていないことを証明していない」としてブッシュの戦争を先頭に立って支持した小泉が言うか?? (゚Д゚)ハァ? よく言えるよなー

 動機は十分不純だとは思うが、行われようとしている方針転換は正しいと思う。鳩山首相の所信表明演説にあったように「日朝平壌宣言」に立ち返ると言うことです。 番組内で得意そうに語っていた安倍晋三氏が推進してきた「経済制裁」一辺倒の方針を翻すという宣言である。 拉致問題は朝鮮半島の非核化と国交正常化、経済援助(北朝鮮側からは植民地時代の賠償)を絡めた交渉の中で解決を目指す方針に変更すると言うことです。 ですから、この番組はこうした方向転換のための世論に対する地ならしと言えるのではないでしょうか?

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2009年11月 3日 (火)

ブッシュ、小泉に靴を!

 テレビでも新聞でも話題になっていないので、「ホンマカイナ?」と半信半疑でしたが、ブッシュ前大統領が日本シリーズの始球式をやるというのは本当のようです。

 【ワシントン=小川聡】ブッシュ前米大統領が11月3、4の両日、今年1月の大統領退任後初めて、日本を訪問することが30日、関係者の話でわかった。

 前大統領は3日に東京ドームで行われるプロ野球日本シリーズ第3戦で始球式を行う予定。4日には、都内で講演するほか、民間団体主催の日韓関係のシンポジウムに出席するという。
(2009年10月31日14時59分 読売新聞)


 こんな恥さらしなことを考えるのは誰なんだろう? 小泉純一郎をはじめとする町村派に集う連中でしょうか?そういえば昨日の予算委員会で町村信孝氏は意味深なことを口走っていた。

 相変わらずの偉そうな口ぶりで「オバマ大統領は来ないなんてこともあり得ますよ・・・」なんてことをほのめかしていた。未だにブッシュ時代の単独覇権主義への「抱きつき戦略」(従属と言うよりもこう言った方が相応しいと今は考えています)の夢よもう一度との考えを捨てていないようだ。ブッシュの時代からの決別をアメリカは選択したし日本もアメリカへの「抱きつき戦略」からの脱却を選択したと思っている。選択はしても実行は難しいのは世の常で、オバマもブッシュの始めたイラク戦争とアフガニスタンから軍を引けなくて苦しんでいるし、日本の民主党も自民党とブッシュ政権で決めた米軍再編と日本にある米軍基地の再編への協力の枠組みからの脱却で苦しんでいるのは同じだ。

 はっきり言わせてもらえば、ブッシュと小泉と町村とで決めた枠組みから抜け出そうと今、みんな苦しんでいるのです。町村信孝氏はその責任を全く自覚していないようだ。だから小選挙区では落選させられたのです。「お前が言うなよ!」とは町村信孝のためにあるような言葉なんです。

 実際、ブッシュを招いて日本シリーズの始球式をさせようと考えた連中は「オバマ来日阻止」を狙って動いているのかもしれない。「普天間移転にぐずる民主党に不愉快だからオバマは来なかった」との筋の話を実現すべく動いているのだろう。それが成功すれば鳩山政権にとっては大打撃な事は間違いないが、その時にはオバマがアメリカの軍産複合体に取り込まれたときだとも言える。その時は中東は悲惨なことになるし、日本も貢がされて悲惨なことになりかねない。だから是非ともオバマには来日してもらわなければならない。

 オバマ政権と鳩山政権とが苦しんでいるのは同じ根っこのものです。

 ブッシュと小泉が並んで映ったらスリッパを投げつけてやります。
---なにせ室内なもので・・・coldsweats01

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2009年10月30日 (金)

方向性をはっきりと!

日米同盟のあり方「包括的に再検討」…首相答弁

 鳩山首相は29日、参院本会議での代表質問に対する答弁で、日米同盟のあり方を再検討する意向を表明した。

 首相は「日米同盟は日本外交の基軸だ」としたうえで、「来年は日米安全保障条約改定50年の節目を迎える。日米同盟のあり方全般について、包括的なレビュー(再検討)を新政権として行いたい」と述べた。

 これに関連し、首相は同日夕、首相官邸で記者団に対し、在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)、日米地位協定、米海兵隊普天間飛行場の移設問題をあげ、「どういう解決策があるか、しっかり議論して結論を出したい。レビューが必要だ」と説明した。

 また、首相は同日午後の衆院本会議で、思いやり予算について「我が国の負担を効率的で効果的なものにするため、包括的見直しが必要だ」と答弁し、削減に意欲を見せた。
(2009年10月29日22時40分 読売新聞)


 岡田外相と北澤防衛相との間で沖縄の基地に関する考え方が定まっていない印象を強くしていますが、ともかく鳩山総理は「日米同盟」のあり方全般について再検討すると答えた。

 言やよしです。オブラートにくるんではいるけれど再検討とは沖縄の米軍基地縮小であり思いやり予算の削減であることは確かだろう。しかし問題は鳩山総理の意志がどこまで民主党内部に浸透しているか、ないしは総理の覚悟がどれ程のものかです。政権を取ってから検討するというのではあまりに暢気ではなかったか?政権奪取確実と思われたこの一年間くらいは真剣に考え抜いて、一定の方向性くらいは党内一致していても良いことなのに出来ていなかった。

 自民党やマスコミ各社から総批判を食らった、小沢一郎氏の「米国のプレゼンスは必要だが、おおむね(米海軍横須賀基地に拠点を置く)第7艦隊の存在で十分だ。日本の防衛に関することは日本が責任を果たせばいい」との発言は大きな方向となり得ると思っている。少なくとも鳩山総理が確固としてこの方向性を踏まえて発言していれば北澤防衛相のような発言は出てこないはずだ。

 先ほどオブラートでくるんだような言い方と言ったけれど、再検討の結果、辺野古沖への拡大基地提供があり得たり、思いやり予算の増額があり得ると思わせるような曖昧な言い方は百害あって一利無しだ。敵(この場合は自民党、米軍、ゼネコンなど)を勢いづかせるだけだと思う。これは民主党がやろうとしていること全般に言えることだ。

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2009年10月27日 (火)

「自分の国くらい自分で守る」って!

 昨日の所信表明演説は良かったと思っています。「お涙ちょうだい・・」と批判している自民党議員がいましたが、感動させるくらいの理念を語れる首相が誕生したことをまずは喜びたいと思っています。

 予想していたことではありますがアメリカとの関係については首相自身が逡巡している事を示していました。その予想は早速北沢防衛相の発言となって現れた。

 北沢俊美防衛相は27日の記者会見で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)のキャンプ・シュワブ沿岸部(名護市辺野古)への移設を含む日米両政府の合意案について、米軍再編計画の見直しを掲げた民主党公約と必ずしも矛盾しないと指摘、名護移転の容認を示唆した。

 北沢氏は民主党が普天間飛行場代替施設の国外、県外移設を主張してきたことを踏まえつつ「(日米合意案が)選挙公約をまったく満たしていないと認識するのは少し間違いだ」と述べた。
北海道新聞 (10/27 14:25)


 普天間基地を辺野古沖へ(拡大)移設する案の前に苫東への移転案を持ちかけていたことを守屋前防衛事務次官が琉球新報のインタビューに応じてばらしているが、事実だったとして今の時点で明らかにする意図は辺野古沖への移転案の受け入れを迫るもの以外にはあり得ない。(誰が糸を引いているのか興味深いところだ。)
 ―海兵隊機能をまとめて移す場所があるのなら、普天間飛行場の県外移設は可能か。
 「県外移設は難しい。太平洋から中東に至る地域の安定は世界の大きな関心事だ。この地域の安全保障環境を維持するため、米国は陸・海・空の3軍種の機能を有する海兵隊を、沖縄に配備し、紛争や災害に即応する態勢を取っている」
 「沖縄では、キャンプ・シュワブ、ハンセンの地上部隊と普天間飛行場の航空部隊と北部訓練場の三つの施設が海兵隊機能を支えている。日本の最南端に位置し、アジア・中東に最も近い位置にある沖縄の戦略的価値は日本のほかの地域で代替できない。本土でこれだけの大規模な土地を提供できる地域はない」

 普天間ばかりではなく、三つの基地と訓練場をまとめて沖縄から北海道に持ってくる(北海道在住なもので)なんて事は現実的な案だとは思わない。辺野古沖への移転を受け入れさせるための見せかけの案、またはでっち上げの案だ。言い換えると辺野古沖への移転がさも合理的に見えるように作り上げた対案に過ぎないと言うことです。こんな話しを今の時点で出してくると言うことはかなり悪質だ。

 着々と辺野古沖への移転案を受け入れるよう外堀を埋めてきていると感じるのだが、北沢防衛相には抵抗する姿勢も知恵も期待できそうもない。 と思っていたところ、今度はインド洋での給油に関しても北沢発言がなされた。

 北沢防衛相は27日の閣議後の記者会見で、インド洋で給油活動を行っている海上自衛隊の補給艦について、来年1月の法律の期限切れで撤収した後、アフリカのソマリア沖での海賊対策に転用することを検討していることを明らかにした。

 防衛相は、海賊対策に参加する各国の艦艇に海自の補給艦が給油支援を行うことは「十分考えられる」と述べた。
(2009年10月27日13時20分 読売新聞)


 ズルズルと後退して、結局は自民党と同じ結論でしたというのでは余りに情けない。米軍は褒めてくれるかもしれないが・・・民主党支持者の大半は落胆する。

 日本の安全保障の問題そして基地問題はゲーツ国防長官が記者会見で話していたように「それでは日本の安全を保証できなくなる」と脅される事をほったらかしておいて決断できることではない。「自分の国くらいは自分で守る」と言えなければ、沖縄の米軍基地は無くならない。それは当然に軍事力の問題にも踏み込まなければならないし、強化もあり得る。これを国民の議論にかけずしては前に進めない。

 戦後60年を過ぎているんだよ。何時までも(事実上の)占領状態を続けていて良いわけがない。「自分の国くらい自分で守る」と言えなければアメリカ軍にお引き取り願えるものではない。自立するというならアメリカといえども止めることは出来るものではないと思う。そのための「東アジア共同体」ではないのか?私はそう受け取っているのだけれど・・・。

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2009年10月26日 (月)

鳩山総理の所信表明演説に期待する!

 もうすぐ鳩山総理の所信表明演説が行われる。

 このところ子ども手当、沖縄の基地問題や郵政問題、ダム建設中止、空港問題、JAL問題とごちゃごちゃと批判を浴びることも多く、閣僚達の発言にも逡巡の様子が見て取れるので一本筋を通した所信表明を期待したいところです。

 今までの自民党政権は日米関係はすべてアメリカの望む事に従ってきたし、国民生活に対しては予算支出を切り詰め自己責任を求め、企業には公共事業を奮発して土木建築業や製造業を富ませ、官僚を富ませると言うやり方をずっと続けてきたので800兆円を超える国債が積み上がってしまった。先の総選挙で国民は「増税してこのやり方を続けること」を望まなかったと言うことだと考えている。この結果を素直に考えるならば何も逡巡する必要はない。

 アメリカにしろ日本の国民にしろ、「今まで上手くいっていた」と考える人達は抵抗を感じるし、抵抗を試みるものだ。素直に従うなんて言うことはあり得ないものだ。だから、(反対する)人々を説得して、「了解を得て」政策を実行出来ると考えているなら考えが甘いし、結局は実行できなくなってしまうものだ。 小泉ではないけれど、抵抗勢力を恐れず、抵抗を排して突き進むことを宣言すべきである。

民主党の政策の原則をしっかり宣言して、閣僚の逡巡を止めるものであることを期待している。

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2009年10月10日 (土)

オバマ大統領にノーベル平和賞!?

 オバマ大統領がノーベル平和賞受賞だそうです。大阪の人がインタビューに答えて「何をしたの-?」って言ってたけど、私も「まだ何も実現したわけではない」というのが正直なところです。

授与理由は

 本委員会は国際的な外交と諸国民の協力強化に向けたオバマ大統領の比類なき努力を理由に授賞を決めた。とりわけ「核兵器のない世界」の構想とそれに向けた取り組みを重視した。

 オバマ氏は国際政治に新たな環境をもたらし、国連をはじめ国際機関の役割を重んじる多国間外交が中心的な位置を回復した。困難な国際紛争の解決手段として対話と交渉が優先される。「核兵器のない世界」を目指す構想は、軍縮交渉を力強く促した。オバマ氏の主導で、米国は今や、世界が直面する気候変動問題でより建設的な役割を演じている。民主主義と人権は強化されよう。

 オバマ氏ほど、世界の注意をひきつけ、よりよい未来に向けて人々に希望を与えた人はめったにない。彼の外交は、世界を主導する者は世界の大多数の人々が共有する価値と態度に基づいて行動しなければならないという考えに立脚している。

 本委員会は108年間、オバマ氏が今まさに提唱する国際的な方針を促すことを目指してきた。「今は、地球規模の課題に対処するため、我々全員が応分の責任を果たすときだ」とのオバマ氏の訴えを支持する。
(2009年10月9日20時45分 読売新聞)


 国際政治の枠組みを一国主義の行動でぶちこわしたブッシュ前大統領への当てつけのニオイがぷんぷんする。だから、何も業績を上げたわけでないけれども表彰すると言うことなのだろうかね。それとも、余程肩入れしてあげなければ潰されてしまうに違いないという親心だろうかね。

 まずはオバマに対する試金石はアフガニスタン問題でしょう。

 【ワシントン=弟子丸幸子】オバマ米大統領は9日、ゲーツ国防長官や米軍制服組トップのマレン統合参謀本部議長らとアフガニスタンの戦略見直しに関する4回目の会議を開き、米軍増派の問題を巡る初の協議に入った。米報道によると、議論の土台となった現地司令官の報告書には3つの選択肢があり、「6万人超」の大規模な増派案も含まれているという。

 同日付の米紙ウォールストリート・ジャーナルは、報告書には(1)ほぼ現状維持(2)4万人増派(3)6万人超増派――の3つの選択肢があると報道した。現地司令官は「4万人増派」を第一に要望しているという。

 アフガン駐留米軍数は年末に6万8000人の体制となる。6万人超をすべて米軍で増派した場合には、13万人の規模になり、イラク駐留米軍の数(約12万人)を初めて上回ることになる。(11:52)日経新聞


 三つの案が検討されているという報道ですが、撤兵は選択肢にない。アフガン駐留米軍のマクリスタル司令官ですら4万人増派を要請しているというのにそれを超える6万人増派なんて事があり得るのだろうか?

 良いタリバンと悪いタリバンを区別して悪いタリバンだけを孤立させて殲滅する、なんてことを考えているらしいのですが多分深みにはまるだけだ。そもそもタリバンと一般人とを区別することが出来ないだろう。区別するためにはアフガン人の中に深く入らなければならないと思うが今の米軍兵士にその任が務まるとは思えない。多くの犠牲を覚悟してアフガン人の海に分け入ることなど今の米兵には出来ない。犠牲を覚悟した作戦が出来ないからこそ空爆を繰り返して民間人の犠牲者を増やしているのだろう。何万人増派したところで空爆主体を変更しようが無く、一般のアフガン人の犠牲を増やす結果にしかならないだろう。戦争継続のための理屈を持ち出してくる軍産複合体に連なる人脈の言を信じることなど出来はしない。そのことは「冬の兵士」達の証言を読んでみれば分かる。

 オバマの実像は分からないが、軍産複合体に連なる人達に囲まれていることは容易に想像が付く。彼らの抵抗を押し切って撤兵の方向に舵を切れるかどうかは全く分からない。何せアメリカにとって最大の公共投資は戦争だと言われるくらいだから、日本ではダム工事中止だけでもあれほど大騒ぎしている位なのだから、戦争中止がダム中止程度の抵抗で済むはずもないのです。そこは分かります。

 ノーベル平和賞をもらった大統領が任期の終わりにイラク、アフガニスタンどころかイランでも戦争をしているなんてならないことを切に望みます。そうなればブッシュ以上に悪評の中で退場することにだってなりかねない。いえ、ノーベル平和賞をもらった大統領に相応しい業績を上げられることを切に願っています。

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2009年10月 9日 (金)

まずは「死刑執行停止」と飯塚事件の死刑執行再調査を!

 実は先日、死刑制度に反対する声明に署名を致しました。その報告が届いていますので転載します。

【ご報告】

「千葉景子新法相に、死刑執行の停止を強く要求する市民の共同声明」運動の経過と結果について

       共同声明運動事務局 奥田恭子・加賀谷いそみ・井上澄夫・廣崎リュウ
   2009年10月6日
                        
「千葉景子新法相に、死刑執行の停止を強く要求する市民の共同声明」への賛同の呼びかけにご賛同下さったみなさん! そして運動の呼びかけ人になって下さったみなさん!

 日本全国と海外から寄せられたご賛同は、賛同の締め切り期限(10月4日)を1日過ぎた10月5日現在、830件に達しました。そのうち、個人賛同は786件、団体賛同は44件です。賛同の表明は文字通り、全国47都道府県から寄せられ、さらにフランス、ドイツ、イギリス、米国、タイなど海外在住の方からも届きました。賛同表明をお寄せ下さったすべてのみなさまに、深い感謝をこめて、厚く御礼申し上げます。

 「市民の共同声明」はすべてのみなさんのお名前および団体名とともに、法務省と首相官邸に送られました。その際、お一人おひとりのおおまかな住所や肩書きあるいは職業、そして団体の所在地を記しました。同省と官邸からは当事務局に受領の通知が届きました。


《運動の経過》
・この運動は8月30日衆院選の2週間前に準備が始まりました。運動の事務局を担当した「死刑廃止を求める市民の声」(略称「市民の声」)はこれまで、歴代法相による死刑執行への抗議などを続けてきましたが、8月30日衆院選が大きな政治の変化を生むと予感し、新しい法務大臣に「死刑執行の停止」を強く要求しようと考えました。

・そのために、「市民の声」単独ではなく、全国各地の多様な立場の人びとによる〈共同の呼びかけ〉によって運動を広げようと考え、アピールの冒頭に列記したように、51名の方がたによる〈共同の呼びかけ〉が実現しました。

・衆院選の結果、ご存知のように、鳩山連立政権が発足し、新法務大臣には千葉景子氏が就任しました。そこで私たちは、新政権成立の翌日、9月17日午前1時に〈共同の呼びかけ〉を全国に発信しました。

・反響は実に爆発的でした。連日、賛同表明が、次々に寄せられました。寄せられたご賛同は冒頭記したように830件です。


《爆発的な反響の意味について》
 今回の反響の大きさは、私たちがかつて経験したことのないものでした。それは何より、衆院選の結果、「政権交代」が実現したことによると思います。多くの人がこの「政権交代」によって「今こそ声をあげる好機」と感じたのではないでしょうか。

1993年の後藤田正晴法相による死刑執行再開以来、「国家による殺人」が続いてきました。長勢甚遠法相は10人の死刑を執行し、「ベルトコンベアー式」の自動執行を主張した鳩山邦夫法相は在任中、ほぼ隔月に13人の死刑を強行しました。死刑執行の停止や死刑廃止が世界の大勢になっているのに、日本では死刑執行が激増していました。

 その一方で、足利事件で無期懲役に服せられていた菅谷利和さんの無実が明らかになり、菅谷さんが釈放されて、再審が決まりました。刑事事件で冤罪(えんざい)が生まれることが改めて白日の下にさらされ、死刑執行への疑問が幅広く世論に共有されるようになってきました。また、民間から抽出される市民が場合によっては死刑判決を下す判断を迫られる「裁判員制度」が動き出し、同制度への疑問も高まっています。

 〈共同の呼びかけ〉に「爆発的な反響」が生まれた背景はおよそ以上のようなことだったと思います。賛同者で一番多かったのは、初めて死刑反対の声をあげた人たちでした。言うまでなく、これまで死刑廃止運動を支えてこられた方がたも多数賛同されました。

 今回の運動の特徴は、呼びかけが無数の自主的な協力によって広まったことです。ネットやFAXでアピールが転送・転載され、ブログやホームページでの紹介で、〈共同の呼びかけ〉が広がっていきました。ご協力下さったみなさんに厚く御礼申し上げます。


《今後の運動について》
 私たちの思いは千葉法相に届けられました。しかし千葉法相が死刑執行について「慎重に判断する」とのべていることを非難するマスメディアが執行存続を求める世論を煽っています。それを背景に法務省高官が千葉法相に対し死刑執行命令書に署名するよう圧力をかけているだろうことは想像にかたくありません。

 民主党が本年7月17日にまとめた政策集『INDEX2009』は、「『終身刑』の検討を含む刑罰の見直し」と題する項目をもうけ、「死刑存廃の国民的議論を行うとともに、終身刑を検討、仮釈放制度の客観化・透明化をはかります。(中略)国際的な動向にも注視しながら死刑の存廃問題だけでなく当面の執行停止や死刑の告知、執行方法などをも含めて国会内外で幅広く議論を継続していきます。」と記していましたが、その10日後、7月27日に公表された同党『マニフェスト』ではその部分は削除されました。

 世界人権宣言(1948年)はその第3条で「すべて人は、生命、自由及び身体の安全に対する権利を有する」と規定しています。しかし1989年に国連総会で採択された国連死刑廃止条約を日本は批准していません。自由民権運動の理論家だった植木枝盛(うえき・えもり)による「東洋大日本国国憲案」はその45条で「日本の人民は何らの罪ありと雖(いえど)も生命を奪はれざるべし」と明確に規定したのですが、その先駆的な主張は今もって実現していません。

 法務省は世論の8割が支持していることを死刑制度存置の理由としていますが、EU(欧州連合)は日本政府に対し「死刑廃止の是非は、世論調査によって決めるべき問題ではありません。死刑制度の廃止は、国家としての主義の問題です。ひとつの社会を統括する政府には、この問題に関する議論の舵取りを行う責任があります。根強い偏見に賛同したり、死刑執行にまつわる秘密主義を助長したりすべきではありません。」と勧告しています。

 死刑執行をめぐる状況はまったく楽観を許すものではありません。この国では人権思想の定着になお時間を要すると思われます。しかし〈共同の呼びかけ〉への大きな反響に励まされ、私たちはみなさんとともに努力を続けようと思います。「国家による殺人」を停止させ、死刑制度を廃止するため、どうか、ともに歩んで下さい。ご賛同に重ねて深く感謝しつつ、報告を終わらせていただきます。


 千葉景子法相は元々死刑制度廃止論者で「死刑廃止を推進する議員連盟」の会員でもあります(法相就任後離脱)。ついでに言えば亀井金融相は会長であり、確か鳩山総理も会員であったりもします。法相になったとはいえ一議員の責任で執行を止め続けることはしんどいことであり制度上も好ましいことではないように思いますので、まずは「死刑執行停止法案」を成立させて欲しいところです。

 もう一つ忘れて欲しくないのは飯塚事件で犯人とされた久間三千年死刑囚の死刑執行を急いだ法務省の判断の再調査です。足利事件の菅谷さんの冤罪が話題になっていますが、同様のDNA型鑑定で真犯人とされ、もう一つの足利事件として取りざたされるようになったのですから、常識的に考えれば再審相当でしょう。それを議論がわき起こりつつある最中の昨年10月28日に突如死刑執行してしまったのですから如何にも不自然です。警察、検察、裁判所の汚点を消し去るために人一人の命を奪う事を急いだとしたら許される事ではない。

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2009年10月 8日 (木)

「記者会見のオープン化」は少しずつ進展しているようです!

 亀井静香氏は何かとお騒がせですが、こちらは歓迎すべき行動です。

亀井静香氏:記者クラブ非加盟社向けに会見実施

 亀井静香金融・郵政担当相は6日、金融庁内で記者クラブ主催の閣議後記者会見とは別に、自らの主催によるクラブ非加盟社向けの会見を開いた。今後も毎週火、金曜日、クラブ主催の会見後に開く。

 金融相主催の会見は正午前から約30分間、金融庁内の大臣室で開かれ、週刊誌記者など12人が参加。亀井氏は「会見開放という新しい試みでこういう形にした」と語った。

 金融庁の記者クラブは、非加盟の報道機関などから会見参加の要請があった場合、クラブの幹事社の判断でオブザーバーとしての出席を認めている。亀井氏は就任後、クラブに対し会見の完全開放を要請。クラブ側は「閣僚主催の会見では、運営が公的機関の一方的判断で左右される危険があり、クラブ主催の会見は重要」などとする日本新聞協会の見解を踏まえ、従来通り、幹事社の了解で出席を認めるとの方針を回答していた。同時に「クラブは開かれた存在であるべきだ」との新聞協会の見解も伝えた。
(毎日新聞)


 記者クラブ対象の記者会見の後で、非記者クラブ対象の記者会見を開くと言うことらしい。ご苦労なことです! 毎日新聞の報じ方はおとなしいですが、J-CASTニュースなんかではもっと露骨な言い方をしている。曰く、「(記者クラブは)頭が古いので、自分でやることにしました」なんて言う調子です。

 そもそも記者会見が金融庁記者クラブの主催だと言うことが理解しがたいところです。記者会見のオープン化を既得権益所持団体たる記者クラブに求めれば、それは断られるでしょう。これからは記者会見は金融庁で仕切ると宣言すれば済むことではないのでしょうか? だからフリーランスもインターネット新聞もどうぞと言えば済むはず。

 とにかく官邸の記者会見に水を差された「記者会見のオープン化」ですが外務省に続いて法務省も踏み切ったようです。中村哲治氏のブログで触れられていました。官邸から一気にオープン化が進むかと期待していたのですが平野官房長官の顔を見ていると一番最後になりそうな気がします。仕方がないので他の省庁から官邸を包囲していくか?

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2009年9月29日 (火)

モラトリアムが良い結果をもたらすとは限りませんよ!

亀井静香金融担当相の暴走がなかなか止まらない。

首相、融資など返済猶予に慎重 「3与党で合意せず」
北海道新聞(09/28 23:01)

 鳩山由紀夫首相は28日、亀井静香金融担当相が実現に意欲を見せる中小企業向け融資などの返済猶予制度について「3党合意に沿って政策をつくるのは当然だが、モラトリアム(返済猶予)までは合意していない」と述べ、慎重な考えを示した。官邸で記者団の質問に答えた。

 同時に「中小企業の多くが資金繰りに行き詰まっているのが実態。そういう方々のために何らかの手だてが必要だ」と指摘し、返済猶予制度とは別の中小企業対策を検討する意向を表明した。

 これに先立ち開かれた「基本政策閣僚委員会」の終了後、亀井氏は記者団に「返済猶予の問題も話をした」と述べた。首相の慎重姿勢に亀井氏が反発する可能性もある。

 民主、社民、国民新3党の連立政権合意書では「中小企業に対する『貸し渋り・貸しはがし防止法』を成立させ、貸し付け債務の返済期限の延長、貸し付け条件の変更を可能とする」と表記している。

 亀井氏は担当相に内定した15日の記者会見で「3年程度の返済を猶予するモラトリアムを実施すべく取り組みたい」と発言。臨時国会での法整備を目指す考えを示した。


 モラトリアムの各方面への影響は大きいので簡単には発動できない・・と言うのが一般的なところだと思いますが亀井氏の勢いはとどまるところを知らないかのようです。

 昨日も友人と話したのですが、今春借金をしたが売り上げが思ったより伸びず苦しいと訴えていましたので、今話題の「モラトリアムが実現したらどうよ?」・・・と話しを向けたのですが眉間にシワを寄せるばかりでした。

 それはそうで、無理もないのです。たとえ返済を待って貰ったところで売り上げが伸びない限り何にもならない。生き延びている時間が長いだけ借金も次々と増やさなければならず、貸して貰えるかどうかも分からず、返せる見込みは尚薄い。廃業したいのだけれど社員を路頭に迷わせる決心もつかずに悩んでいるというのが正直なところと想像しています。

 モラトリアムが実現したとしても、銀行としては資金がそうした企業にとどまることになるので新たな貸し出しをする余力が失われることは容易に想像がつく。借りている企業にとっては返済の猶予は与えられるが借り増しをすることは出来なくなるし、つなぎ融資も断られたりと言うことが多くなりそうで、決して明るい見通しが得られるわけではない。銀行によって満たされない資金需要はサラ金に向かう事になるのだが、サラ金の貸し出しも細っているので、思いあぐねて闇金にすら手を出しかねない。そうしたら地獄を見ることになる事は分かっているのに・・・。

 生き延びさせた方が良いのか?引導を渡してやる方が良いのか?どちらが本人達の為になるのかは一概には言えない。生き延び借金を重ね、にっちもさっちもいかなくなった挙げ句に破滅するくらいなら、傷の浅い内に退出した方が幸せである。銀行はこの判断をしてきたしこれからもしていかなければならない。企業に引導を渡す銀行は良く言われないし、事実継続できる企業を潰してしまったことも多々あるだろうけれど、国家に出来る判断でも、国家がすべき判断でもない。モラトリアムで生き延びさせたとしても必ずしもその先に希望があるとは限らないのです。

 経済政策がどうあるべきなのかを私ごときが分かっているわけではない。ただ、上記の事例をどうやって処理していくかと考えたときに、素人考えですが、中小零細企業相手の銀行に資金的な余裕を持たせて、資金回収に走る必要性を軽減し、その上で貸出先企業の継続性を銀行に判断させるしか無いのではないだろうか?銀行に余裕を持たせるためには貸し倒れ引当金の積み立て基準を緩くすると言うこともあり得る。こういう事なら正に金融庁の独壇場ではないのか?

 とにかく独善的に突っ走らないで、政策が引き起こす影響を多方面から検討して目的とする結果が得られるような政策に仕上げてほしいものである。

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2009年9月16日 (水)

「民主主義社会の良き市民」を育てる教育への第一歩

Zeikin04b左図は週刊東洋経済の9月12日号から引用しています。

 数日前からテレビでは民主党政権の閣僚の話で持ちきりです。昨夜のニュースなんかを見ていても、選挙報道の当確のような過熱ぶりで、どこまで確かなのかは分かりませんがそんなに熱くならなくても良いように思っています。選挙の時も家内などは明け方まで報道に一喜一憂しているので熱心に報道する姿勢も分からないではないのですが、私は「明日の朝にははっきりしているんだから・・・」と早々に布団に入る方なので、閣僚だって明日か明後日にははっきりしているわけで「焦ることはないのに・・・」と冷ややかに眺めています。

 昨日のHBCの番組で「子供手当」に対する道民の意識調査(というよりはコメントを集めたもの)の結果が報道されていました。当然反対意見もあるだろうが賛成意見の方が多いだろうと思っていたのですが、なんと反対意見の方が6割近くを占めていました。道民の6割が反対していると言うよりも、意見を伝えてきた人の6割が「子供手当」も定額給付金と同じバラマキでは?と疑っているようです。健全と言えば健全ですが、変化に対して鈍感と言えなくもないと思います。警戒心と言った方が良いのかもしれませんが・・・。

 出産時一時金55万円に始まり、空き教室を活用した保育待機児童解消策、中学卒業まで年31万2千円の子供手当、高校授業料の無償化、大学生対象の奨学金拡充との政策を俯瞰するならば、成人するまで育て上げるために社会も責任を負うと言うことを宣言したものと捉えることが出来ます。 「そんなに良くして貰って大丈夫だろうか?」と疑うあなたは健全です。今まで一貫して大企業には暖かくても市民生活には冷たい政府でしたから・・・。「何か裏があるのでは・・・?」と疑うのももっともです。道路や空港やダムにつぎ込む金はあっても医療や教育につぎ込む金はないと言い続けてきたのが政府でしたから。 これからは変わるのです。変わって貰わなければ困るのです。だから政権交代を選択したのでしょう。

 政府のやることに警戒心はないよりはあった方が良いと思います。しかしその警戒心につけ込んで改革の方向をねじ曲げようとする勢力もあると言うことは知っておいた方が良いでしょう。「改革したらこんな不都合が出る!」と声高に叫ぶ人たちが必ず出てきます。「誰のどんな利益を主張しているのか?」と、よーく考えましょう。

 例えば、こんな記事です。

「高校の授業料無償化、間接給付で決着か」

 民主党がマニフェスト(政権公約)の柱に掲げる「高校授業料の実質無償化」について、文部科学省は、対象となる約330万人分の授業料を都道府県などを通じ交付する「間接方式」とすることで民主党側と調整に入った。

 民主党は当初各世帯に直接給付する方針だったが、多額の事務経費が必要な上、授業料に充当される保証がないなどの問題があり、党内でも間接方式を推す声が強まっている。同省は、現在授業料を減免されている低所得世帯に向けた給付型奨学金の創設も提案する。

 民主党のマニフェストは、公私立双方の高校生を対象に公立の授業料の年額相当分(12万円)を支給、私立高生で年収500万円以下の世帯に年24万円を上限に支援するもの。年間4500億円を要する見込み。

 実現方法について文科省では、公私立を問わず都道府県や政令市を通じた間接給付とし、具体的には、使途を限定した特定財源とするか、授業料を徴収しないことを法律に明記した「教育交付金」などの地方交付税とする方法をあげている。

 最終的には都道府県の授業料予算に充当されたり、学校法人に交付されたりすることになりそうだ。

 これまでの民主党案では、保護者からの申請に基づき、市町村が年3回に分け各家庭に直接給付することになっていた。しかし同省で検討した結果、多数の高校生の在学証明の提出が必要になるなど手続きを行う自治体の負担が大きく、事務経費も推計で数百億円にのぼることが分かった。

 また、授業料滞納者が公立私立計1万7000人(2008年度)にのぼる実態もあることから、支給分が全額授業料に充当される制度が必要としている。

 民主党内でも、こうしたデメリットを指摘する声があり、「必ずしも直接給付にこだわらない」(教育政策担当幹部)として間接給付を本格的に検討する。

 一方、私立高の場合、授業料の年平均は約33万円のため全額賄うことができないケースも出る。このため同省は、授業料引き下げに充てる私学助成金の増額なども検討している。

 高校生のうち約22万4000人については都道府県などの判断で授業料が減免されているが、同省は、こうした生徒らについては、返済義務がなく授業料以外の用途にも使える「給付型奨学金」の創設が必要とする提案を行う方針。
(2009年9月14日03時06分 読売新聞)


 文科省は地方自治体の事務手続きが大変だとか、授業料が確実に納入されない等と心配してくれています。 余計なお世話だと言いたいところですが、要は文科省が予算配分を行いたいと言うことであり、未収金も確実に学校側に回るようにしたいと言うことだね。まるで高校授業料の無償化は学校経営の補助の為になされるみたいに考えているのではないか?

 このあたりは役人も巧妙だし、金はいずれ学校に回るから同じと考える人が多くても不思議はない。しかしちょっと視点を変えてみると受け入れがたいものに見えてくる。子供手当と高校無償化と違っているようで一本通っている筋があるのです。

 何度かフリースクールなどの会合に出ていて良く思うのですが、生徒の保護者もフリースクール側も金の話しには遠慮深い。たとえ道教委の人間がパネラーとして同席していてもその話を持ち出すのははばかられるとの雰囲気がある。東洋経済新報社の試算では公立小中学校では一人あたり76万円の税金が支出されているのにフリースクール等で学んでいる人たちは全部自腹だ。当然納税者として文句の一つも言っていいはずだし、せっかく道教委の人間がそこにいるのに・・・そこが不思議なところで、「補助を何とか」という話しになりがちだ。

 日本人は義務教育は公教育が普通なので国や自治体が器と先生とを用意してそこに通うのが当然だと信じて疑わない人が大部分だが、「どうしてこの学校でなければ駄目なのか?」と悩んでいる人も家族も多いと言うことが明らかになっている。例えば教育バウチャーなんて言う考え方もある。教育再生会議では教師や学校間の競争と選別の為に持ち出されたために印象が良くないのだけれど、バウチャー制度そのものはミルトン・フリードマンも主張するように市民の自由を大事にすると言う至極まっとうな考え方に基づいている。 バウチャー制度であれば一人あたり76万円の税金は生徒がしょって(背負って)歩くことになり、自由が丘学園に通いたいとなれば76万円はこの学園に納められることになる。勿論、この学園が公的な基準で一定の基準を満たしていることは必要だが、必要なのはその基準だけで子供の教育を受ける権利とどこで教育を受けるかの自由は保障されることになる。自殺するほど嫌な学校に縛られることもない。

 私は、市民への直接給付が明治維新以降の「良き兵士(戦後は良き企業戦士だったかもしれない)」を作るための公教育から、「民主主義社会の良き市民」を育てる教育へと変わっていく第一歩になると期待している。 だから市民への直接給付ではなく文科省を通した間接給付でも良いではないかと言う議論には反対する。

もう一度言います。間接給付には反対です!

追記
高速道路無料化に関して言いたいことはButch隊長の 『道新』コラム「探知機」の(両断)を一刀両断 が詳しく語ってくれています。

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2009年9月11日 (金)

「金を払えば良いんでしょう」では済まないと思うのですが・・・

 「最も魅力的な街」に選ばれた函館市ですが、同じ日に次のような報道もありました。

PCソフト違法複製 函館市は241本
北海道新聞(09/10 15:38)

 【函館】函館市は10日の定例市議会で、職員が使用する約1500台のパソコンを調査した結果、ソフトウエアの違法コピーが241本見つかったことを明らかにした。市はこれらコピーをすべて消去し、9月末までに該当するソフトメーカーから約1千万円で241本を新規購入する。

 市によると、違法コピーされていたのは、文書などを大型プロジェクターに映し出すためのマイクロソフト社製ソフト「パワーポイント」などで、一部の職員が正規に購入したものを複数の職員が次々とコピーして業務に使っていた。

 市によると、メーカー側は、ソフトを購入する市の対応を受け、損害賠償を求めないとしているという。


 「有料ソフトをコピーして使っていたのだから悪い」と、個人の利用者であれば事は簡単です。しかし事が公的機関と言うことになると話は別だ。 仕事に使う機器もソフトも公的機関が提供するのが当然。しかし、どのソフトを使い、どの程度の費用を掛けて提供するかと言うことは税金を使う以上議論があって然るべき。241本で1千万円だから一本4万円少々、以後バージョンアップごとに継続して支出し続けることに市民の同意は必要ないのですか? マイクロソフト社の製品と同程度の機能の製品が他社でも、無料のものも含めて存在しているのだから選択には説明が必要だ。

 この記事を読んだだけでは経過が分からないのだけれど、多分マイクロソフト社は継続して公的機関や民間企業の自社製ソフトに対する不正使用の監視を続けている。函館市がソフトを買う事にした対応を受けて損害賠償を求めないと発表しているくらいだから、訴訟を起こすと脅された(この場合は不当な行為というわけではない)ので、職員が使っているPCにインストールされているソフトを調べたと想像される。 函館市の対応は、「万引きを見つかったから金を払えば良いんでしょう」的なお粗末な対応だが、「金を払って済むんなら警察はいらない」じゃなくて、議会はいらない。

 函館市に限らないことでどこの地方自治体のHPを見ても、提供される資料や手続き書類がPDFとワードやエクセルで提供されている。PDFはともかくワードやエクセルを使うと言うことは利用者にもマイクロソフト社の製品使用を促すことになるのだが、そのことに対する問題意識は無い。公的機関が特定のメーカーのとびきり高額なソフトの利用を市民に推奨することになると言うことに対する問題意識が・・・。

 クラウド・コンピューティングとまでは行かないまでも、OpenOfficeなんて言う無料の優れものもある。メーカー製PCを買うと無料でマイクロソフト製のソフトが付いてきて、その使い方に慣れたので他のソフトに移行するのはちょっと・・・との問題は当然ある。それがマイクロソフト社の狙い目でもあったのだけれど、個人ならいざ知らず、公的機関の職員にはそんな贅沢は自由にさせておけない。使い勝手の慣れの為に講習会を組織することが必要だとしても一千万円も掛からないでしょう。それに永久に必要なわけではない。この機会にマイクロソフト社製ソフトから役所も市民も自由になるという選択があり得る。予算面でも節約になるし、市民もHappy!じゃないのか?

追記
new_OOo3様がフリーウェアでいこう!!「 OpenOffice.orgを使おう編 」と言う意欲的なサイトを公開しています。

1555570_img 雪が降るまでに咲くのかしら?・・・と心配していた西洋朝顔が今日咲きました。

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2009年9月 9日 (水)

野党の自民党とはオサラバか?

 河野太郎氏が頑張っていたけれど、推薦人20名を10名に変更する動議を否決し、総理大臣として若林氏の名を書くことを決めて自民党の両院議員総会は終了した。古株の議員が比例選で生き残ってしまった自民党には再生に向かっての動きは困難を極めるかもしれない。

 そんな自民党に比べると公明党は泥舟自民党に乗り続けることを指導した太田、北側、冬柴の三人を整理することが出来たのだから幸運かもしれない。フットワークも軽く、自民党におさらばするのではないだろうか。

自民と選挙協力見直しも 公明、山口新体制始動
中国新聞 '09/9/8

 公明党は8日午後、臨時全国代表者会議を党本部で開き、山口那津男政調会長(57)の新代表就任を正式決定した。山口氏は新幹事長に井上義久総合選対本部長(62)を指名、承認され、「山口―井上体制」がスタートした。

 山口氏の任期は、太田氏の残任期間が終わる来年の9月までで、来年夏の参院選が最大の課題となる。就任あいさつで「どんな困難な状況に直面しようとも断じて勝ち抜ける強靱きょうじんな党の構築を急ぐことが大事だ」と強調。その後の記者会見で自民党との関係について「国民が望むような新しい関係を目指すべきだ」と述べ、選挙協力など連携を見直す可能性に言及した。

 政調会長には斉藤鉄夫環境相(57)が復帰。斉藤氏は「マニフェストの実現に向け全力を挙げる。立党の原点に返って政策を提案していく」と述べた。漆原良夫国対委員長(64)は留任した。辞任する太田昭宏代表(63)は全国代表者会議議長に、北側一雄幹事長(56)は副代表に就く。10月3日には地方の代表者も参加して衆院選を総括する。

 山口氏は衆院選を総括した上で、参院選勝利に向けて準備を始める構え。民主党政権については会見で「政策をどう実現していくか見極めたい」としながらも「公明党が目指してきた方向の政策で、国民の理解が得られるなら協力はやぶさかではない」と是々非々の姿勢を強調した。

 参院選に向け「弱者を守る福祉の党」「平和の党」など独自性を強めるとともに民主、自民両党の動向を見極めながら連携を模索するとみられる。


 斉藤鉄夫氏は「立党の原点に返って政策を提案していく」と述べたし、山口那津男氏も記者会見で「公明党が目指してきた方向の政策で、国民の理解が得られるなら協力はやぶさかではない」と述べるなど、野党となった自民党と袂を分かつつもりであることはほぼ間違いがない。 この十年間、権力にすり寄る嫌らしさを存分に見せつけてきた公明党ではあるけれど、何はともかく「平和の党」へ戻ってくるならば歓迎したい。

 友人には創価学会員も多く、選挙の度に訪ねてきて民主党を口汚くののしるのが常で、「民主党の政策の方が余程近いと思うのだけど・・・」と言うと、「民主党の政策は公明党の政策を盗んだものだ」なんて言い出す。「盗まれたと言うくらい同じなら一緒にやれば良いのでは・・・」で大体議論にならなくなってくる。結局は「与党でなければ何も実現出来ない」というところにたどり着いてしまう。 では、「権力のあるところならどことでもくっつくのが公明党」なのかと言うところで話は終わる。それでは如何にも無節操で・・・。

 自民党とくっついてしまってからは、野合相手の自民党票は来ても「福祉の党」「平和の党」と見込んで入れていた学会員以外の票は入らなくなっていたことだろう。実際、信者でなくても投票先に公明党を選んでいた人が少なからずいたと思うが、今はほとんどいないだろう。 信者さん達には、昨日まで口を極めてののしっていた民主党を、明日からは自民党と言い換えることにさほどの抵抗もないのかもしれないけれど、我々一般市民は簡単に忘れることは出来ないものだ。 公明党がそして創価学会が、失った信用を取り戻すのはそう簡単なことではないと思う。

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2009年9月 7日 (月)

同情の余地がある人、そして度し難い連中

 子どもは時々突拍子もない事をやらかします。川遊びで同級生がおぼれたのを親に「しかられる」からと知らせなかったと言うのです。

 5日午後2時20分頃、京都府京田辺市の木津川で、同府井手町内の小学校3年の男児(9)がおぼれ、6日未明、川底に沈んでいるのが見つかった。

 男児は搬送先の市内の病院で死亡が確認された。男児と一緒にいた同級生3人が事故を目撃したが、「以前、川で遊んでしかられた。またしかられるのが怖かった」と周囲には打ち明けられずにいたという。

 田辺署によると、男児は5日正午過ぎから同級生と遊んでおり、亀を探していて深みにはまったとみられる。男児の家族が午後9時頃、帰宅が遅いのを心配して同署に連絡。同署が男児と仲のよかった3人から話を聞いて事故だとわかり、消防などが捜索を始めた。

 男児が通っていた小学校では、子どもだけで川や池で遊ぶことを禁止していたといい、3人は5日午後5時頃に帰宅した後、親にも事故を知らせていなかったという。
(2009年9月6日22時25分 読売新聞)


 いくら小学3年生とはいえ、川遊び禁止の命を守らなかったことと死に直結する事故との重大さの軽重が全く分からなかったとは思えない。怒られると思って事故が起こったことを言わなかったと解釈して良いのだろうか?親の怒り方が間違えていたとでも非難して終わらせられる問題なのだろうか?

 勝手な想像ですが、彼ら四人が一緒に遊んでいて一人が深みにはまったとしたら、助けようとして何らかの行動を起こしたのではなかろうか?自分たちの子ども時代と人間が変わってしまっていないのならば当然そうしたはずで、慌てて四人とも深みにはまってしまわなかっただけ幸運だったのかもしれない。そうだったとしたら、友達を助けることが出来なかった三人の心が負った傷の方をこそ心配しなければならない。「何で助けなかったのよ!」とか、「何で助けを呼ばなかったのか!」とか、まさか責め立ててはいないだろうね。

 大人と子どもの判断力は大きく違う。酔っぱらい運転で事故を起こして逃走してしまう大人と同じと考えて子どもに向き合うのは愚の骨頂だと思うのだが・・・。

 しかし、こちらの方は同情の余地はない。高速道路無料化で経済効果が見込める試算を国土交通省が行っていたにも係わらずそんな試算は無いと言い張っていたことだ。

 民主党が実施を検討している高速道路の無料化について、国土交通省が2007年度に行っていた経済効果の試算内容が6日、明らかになった。

 一般道については、交通量の減少で渋滞が減るなどとして年にプラス4・8兆円の経済効果があるとした。一方、高速道路は、利用者増で渋滞が増加することなどからマイナス2・1兆円となり、差し引きでプラス2・7兆円の効果を見込んでいる。

 政府はこれまで、国会答弁などで、高速道路無料化の経済効果に関する試算について「国交省がまとめたものは存在しない」としていた。試算の存在が判明したことで、民主党政権の発足後、問題追及される可能性がある。

 試算は、国交省の国土技術政策総合研究所が、首都高速道路と阪神高速道路を除く高速道路を無料化した場合について行った。道路建設の費用対効果を判断する際に用いる走行時間短縮、燃料費などの削減、交通事故減少の三つを金額に換算して合計している。

 また、家計の負担減などによる波及的な効果もあわせた別の計算方法では、経済効果は年7・8兆円に上るとしている。

 民主党は無料化の実施には年1・3兆円の財源が必要としており、試算結果は無料化を後押しする材料となる。ただ、物流業者などからは高速道路の混雑を懸念する声も高まっている。
(2009年9月6日19時47分 読売新聞)


 2.7兆円の経済効果が見込めるという。そういえば山崎養世氏と猪瀬直樹氏とがディベートしたときにも、存在しないと盛んに猪瀬氏は叫んでいた・・・?と記憶する。 小学校三年生の記事に倣うと、「自民党に怒られる」、「国民に道路公団民営化のデタラメがばれる」ってところで「隠しちまった」ってところか?

 全く同情の余地がない。政権交代がなかったらずっと「知らぬ存ぜぬ」で通したのだろうね。国民を騙して高速道路という「集金システム」を今後40年間どころか、永遠に自分たち(自民党、官僚)のものにし続けようという魂胆だったのだろう。全く度し難い精神と言えよう。

 マスコミも往生際が悪い。高速道路無料化を散々批判してきた手前があるのか、末尾で「ただ、物流業者などからは高速道路の混雑を懸念する声も高まっている。」とサイゴッペをかましてくれている。混雑に懸念することと無料化に反対することとは全然性格が違う。物流業者に「混雑が心配だから有料のままの方が良い」と主張する人が居たら拝ませていただきたいものだ。

上記の件に関してはudonenogureさんの「答弁書は嘘を書いてもいい by 麻生」が詳しいです。

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2009年9月 6日 (日)

少しは心配させても良いのでは?

 今週末は二日ほど遠方で肉体労働に励んできたので体がシンドイ。夜遅くに帰宅した後はひとっ風呂浴びて泥のように眠ったのですが、とても一日では疲れがとれず、今日になって漸く頭が回り始めました。

 政権交代が適った選挙から一週間が経ちますが、新聞の方は鳩山、小沢、菅、岡田が内部で権力闘争を繰り広げていて、お互いの嫉妬心を煽り立て、分裂騒動でも起きてくれることをひたすら願うというか切望する記事を書き殴っていて実に読むに耐えない。麻生総理の時には毎度毎度「何時解散するのですか」との質問ばかりで、選挙後は自民党の内紛と民主党の内紛を有ることないこと強調している。政治ではなく政局にしか関心がなくなってしまっている。 新聞はクオリティ・ペーパーへの道を諦め、芸能週刊誌と対で勝負する道を選択したかのようである。

 鳩山代表の雑誌への寄稿文がアメリカで訳載され問題になっている。事実経過としては、鳩山事務所が正式に了解しての掲載のようなのでつまらない言い訳はしない方が良さそうだ。「民主党代表の思想を披瀝したまでで、それが何か問題でも・・・?」とでもすっとぼけて良いのではないか? 今朝の読売朝刊では早速マイケル・グリーン氏が「鳩山代表の論文は、反グローバリゼーション的傾向と反米色を含んでいて・・・」と批判してきている。日米政権の交渉に向けた心理戦は既に開始されていると考えるべきで、初めての政権担当でごたごたしているときには準備が整うまで時間稼ぎをすべきだと思う。拙速に弁解を重ねたのでは今後の交渉に不利に作用しかねない。 「対等な日米関係を謳う鳩山総理はどんな政策を打ち出してくるのか・・・?」と考えさせておくくらいのことは悪いことではないだろう。自民党政権時代のように過剰にアメリカのご機嫌を気にするというのは、交渉以前に負けていることを意味すると腹をくくるべきだ。

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2009年9月 2日 (水)

子供手当に所得制限は必要ですか?

 昨晩(31日)、NHKで各党の幹部が出席して「政権選択後」について話し合っておりました。自民党の細田幹事長の憔悴しきった表情がとても良かったし、公明党の東氏の言い訳めいた話しぶりも素敵で、つい最後まで見入ってしまいました。

 しかし、この番組の中で、民主党の子供手当に関して、公明党の東氏も、社民党の福島氏も、国民新党の亀井氏もみんなの党の江田氏も一様に親の「所得制限」に言及していた事が大いに気になりました。まるで所得制限を設けなければ「バラマキ」になるとでも言いたそうな口ぶりなのですが、果たしてそうでしょうか?

 所得制限を持ち出す人たちは子供手当を貧困家庭の生活補助くらいに考えているのではないでしょうか。勿論、生活補助としての面もあるけれど、義務教育終了までと言っているように「教育を受ける権利」を保証する問題でもあるし、少子化で人口ピラミッドがどんどん逆三角形になっていってしまい、このままで社会が持つのかという問題でもあるのです。

 この人達は定額給付金の支給に所得制限を設けなかった時にした議論をもう忘れてしまったのでしょうか? 金持ち(の子)に補助が行くのは不公平だと言うけれど、その補助を大きく負担するのも金持ちなのです。ひと月2万3千円と言う額は、金持ちにとってはどうでも良いような額だろうけれど、「負担は大きく、給付は無しヨ」と言われて気持ちのいい人はいない。特に「あなたの子供には」というのが前に付くのだから納税意欲大減退は必至です。子供だって良い気持ちはしないだろう。 積極的な意義のある議論だとはとうてい思えないのですが・・・。

 また扶養控除の廃止などで子供のいない家庭には増税になるなどと得意そうに批判する党もあるが、国民はすべからく「貰う物はもらうけど、出すのは鼻血もイヤと思っている」と考えているのではないでしょうか? だとしたら随分失礼な話しです。払っている税金が必要なところに公平に支出されているのか、無駄なところに使われていないか調べてくれと言っているのであり、それが証明されれば喜んで税金は払うものです。そのくらいの意識も国民は持っていないと思っているのでしょうか? それに、子供のいない人たちは年をとったときに誰の世話になるのでしょう?他人が所得を削って育てた子達の世話になるのですよ。

 勿論、自分達の生活を心配はしていますよ、しかしそれ以上に、このままで子や孫の時代に社会が回っていけるのだろうかと心配しています。そうは政治家の皆さんには見えないのでしょうか?

Dscn1067b 何の幼虫でしょう?
毛虫の苦手な人はクリックしないほうが・・・

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2009年8月21日 (金)

麻生総裁の叫ぶ「保守」は本当に「保守」なのか?

 昨日はNHKが麻生総裁の演説をしつこく流し続けていた。あの、日の丸の旗を貼り合わせて民主党旗を作り掲げていたのがけしからんと言う話しなのですが、今日は音沙汰がない。NHK報道の総力を挙げて起死回生の一発かと思って流し続けたが、国民の反応がはかばかしくないのでヤーメタ!と言うところだろうか。一緒に沈没するまでの義理はNHKとしてもないのでしょう。

 国旗を切り貼りしたというのは余り感心できることでないのは確かですが、それが国民生活に拘わるとするのは勿論のこと、安全保障に拘わる問題だと考える人もほとんどいないだろう。私は日の丸も君が代も国旗国歌として国民の間にかなり根付いていると思っている。頭を垂れようと、起立して歌おうと反対するつもりはありませんし、自分も歌うかもしれない。しかし、強制されるなら断然拒否するし、拒否する人を支持もします。天皇陛下がおっしゃったように強制するような事柄ではないと思うからです。

 麻生総裁はあの「もうろう会見」の中川昭一から「保守の方に振れた方が支持が得られる」とのアドバイスをもらっていたと以前報道されていたので、国旗問題などは格好のネタと写ったのだろうが、そんなものを保守思想だと思っている人間もそう多くない。そう思っているのは安倍晋三、中川昭一、平沼赳夫、麻生太郎と言った御仁方に限られるのではないか? 保守思想は元来家族や地域での生活を大事にするもので、国旗や国歌で大騒ぎして国家への従属を求めるような思想ではなくて、そんなのは国粋主義というのだ。 市民はそんなのにはもううんざりだ。

 麻生氏や中川氏が保守だと思っているのはユーチューブに流された映像に出てくるような人たちだと思うが日本の一般的な市民が共感できるようなものではないと思う。「保守票を確保せんが為」の右旋回だとは思うが本来の保守票は逃げ出すのではないか?

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2009年8月15日 (土)

謝罪は和解への第一歩!

 今日は終戦記念日です・・・と言うか敗戦記念日です。13日の読売新聞夕刊一面に大きく報じられていた記事が気になっていました。

バターン死の行進、元米捕虜らを日本招待へ

 政府は、第2次大戦中の1942年4月、日本軍がフィリピン・ルソン島で行った「バターン死の行進」で生き残った元米兵捕虜らを、来年度日本に招待する方針を固めた。

 政府が元米兵の捕虜を公式に招待するのは初めて。

 元捕虜の間には、今もなお反日感情が残る人々もおり、日本政府としてはこうした活動を通じ、日本に対する理解を深めてもらいたい考えだ。

 「バターン死の行進」をめぐっては、米国内に元捕虜で作る「全米バターン・コレヒドール防衛兵の会」があったが、高齢化に伴い、今年5月、テキサス州サンアントニオで解散式が開かれた。

 この会合に、藤崎一郎駐米大使が日本政府を代表して出席した。「バターン半島・コレヒドール島などで、悲惨な経験をした元戦争捕虜を含む多くの方々に、多大な損害と苦痛を与えたことに、心からのおわびの気持ちを表明します」と謝罪した。日本政府が元米兵捕虜に直接謝罪したのはこれが初めてのことだ。

 計画は、大使の謝罪を受けて動き始めた。来年度中に実施される見通しだ。対象となるのは、「死の行進」の生存者を中心に、元捕虜やその子孫ら数百人となる見込み。記念行事への参加や日本の青少年との交流、一般家庭へのホームステイなどが想定されている。

 政府は2004年度までの10年間、日本が戦争被害をもたらした国との関係を改善するため「平和友好交流計画」を実施した。外務省によると、オーストラリアや英国、オランダの元捕虜については日本招待を行ったが、激しく戦った米国からの招待は実現していなかった。

 一方、日本の戦争被害者らの間からは、政府の計画に疑問の声もあがっている。米国は原爆投下や無差別空襲などの犠牲者に謝罪していないためだ。日本原水爆被害者団体協議会の田中煕巳事務局長は、「米軍捕虜を招くなら、政府は米国に原爆や空襲の犠牲者への謝罪を求めるべきだ」と話している。
(2009年8月13日14時35分 読売新聞)


 藤崎一郎駐米大使が直接出向いて謝罪したというのだけれど、「何で今なの・・・?」、「今頃になって・・・何故?」との疑問とが拭えない。この問題は「バターン死の行進」と言われる直接の事件だけにとどまらなず広範に存在していた捕虜の虐待と使役に関していることなので「触れないようにしていた」問題のようなのだ。強制連行や従軍慰安婦問題なんかとも通じる背景があるように思う。

 アンタッチャブルな事が今になって触れられたのには何か理由があるものだ。 確か昨年、麻生炭鉱が捕虜を労役に使っていたという書類の存在が明らかになったとの話しがあったが、自民党の政治家の来歴に傷が付かないように日米政府はこの問題に目をつぶってきたと言うことなのだろうか? 確かに自民党の政治家には戦争責任に関してスネに傷を持つ人が多かったし、東西対立の中でこうした政治家達を利用したアメリカも自国民の不当待遇を無視してまで保守政治家を保護したと言うことか? 東西対立は終わったし、長期自民党政権も終わるので外務省としては民主党政権になって攻められる前に済ましておかなければならない事の一つとでも考えたのだろうか? だとしたら、自民党も外務省も(アメリカ政府も)、どっちもどっちだと思うのだが、ともかく公式に謝罪したと言うことは良いことだと思う。政権の利害はともかくアメリカ人も日本人もいがみ合う必要は何もない。和解へ踏み出すのを躊躇う理由は何もない。

 しかし、読売の記事が「米軍捕虜を招くなら、政府は米国に原爆や空襲の犠牲者への謝罪を求めるべきだ」との田中煕巳事務局長(日本原水爆被害者団体協議会)の発言を引用して締めくくっているのはどうだろうか?この文脈の中で引用されると原爆被害者は「向こうが謝罪しないのだからこちらも謝罪する必要はない」と主張しているように思われてしまうのだが、多くの被爆者の発言を聞いているがそんな意図で被爆体験を語っている人はいないように思う。「こんな悲惨なことが二度と人類の上に起こらないこと」を真に願っているのだと思うのです。

 アメリカ人の多くは未だに広島・長崎への原爆投下は戦争終結を早めるために必要だったと考えているそうです。パール・ハーバーへの復讐だとすら言い放つ人までいる。これは謝ってほしいと考えているわけではない被爆者には耐え難いほどの屈辱だと思う。 こちらが謝って、それで彼らが広島・長崎そして多くの都市爆撃を直視する気になるのなら大きな進歩に繋がる。国家の命令で国民はどんなことをさせられたのかをアメリカ人も日本人も直視すべきなのだ。アメリカの正義(日本の正義も)が成り立つかどうかを広島・長崎を見たあとで考えると良い。日本人とアメリカ人が共通の認識に立てない理由はないと信じる。

 読売新聞はこのような文脈で記事を書いてくれると良かったのに・・・。

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2009年8月13日 (木)

頭を休めている暇はありません!

 各党のマニフェストが出そろったようですが、それにしても自民党のマニフェストは安っぽすぎるのではないか?資金力に証せて広告会社を動員してプレゼンしてくると思いきや素人がパワーポイントを使って作ったとしか思えない。内容も得意のはずの財源にも言及せず、バラ色の夢を振りまくだけの旧来の政権公約に堕してしまっている。「改めます、伸ばします」と言うのだがプラス記号は緑地に十字で救急箱のマークにしか見えないところが情けない。「助けて!」との悲鳴が聞こえんばかりだ。

 報道においての発言でも討論においても、自公政権の政治家は民主党の政策への揚げ足取りに終始し、自分達の政策をアピールする余裕を失っている。既に気持ちの上では野党化してしまっているというところだろうか?

 揚げ足取りが悪いとは言わない。政権獲得の可能性が高い政権の政策を真剣に検討するのは当然のことだから。しかし、新聞もテレビも含めて報道側が「自民党も民主党もばらまきで違いが見えない」と解説を続けているのは「紋切り型に安住」していて余りに不勉強だと思わざるを得ない。

 民主党のマニフェスト政策インデックスを読んだけれど、「こんなに沢山のことに手をつけるの?大丈夫か?」との心配が先に立つ。違いが見えないどころか「革命」でも起こらなければ乗り越えられないのではないかと思うくらいだ。単なる政権交代で出来ることなのかと言うくらいの変化を官僚機構にも国民の意識にも要求するものばかりだ。

 マニフェストの最後のページに「変わるのは、あなたの生活です。」と題して民主党の五つの約束がまとめられている。
①ムダづかい
②子育て・教育
③年金・医療
④地域主権
⑤雇用・経済
 どれ一つをとっても容易なことで出来るものではない。総じて「既得権益を引っぱがして再配分する」と言うことになるのだと思うのだが、近年続いた官僚バッシングで比較的世論は味方するとしても、①だけでもやりきるのは大変なことだ。官僚機構を掌握することは、そのあとの政策の実行部隊にかかってくることで、当然サボタージュはあるだろうし、人事の入れ替えをやって抵抗を排除したりする作業が予想されるわけで、これに余り手間取るようだと国民生活が大混乱に陥ることになるので手際よくやらなければならない。だから革命政権のような強力さと素早さとが必要だと思うのだ。

 ②と③そして⑤の雇用もそうだけれど、これらは世代間の利害が絡んでくる。子育て支援というと「子供のいない家庭は損だ」とか、最低保障年金制度というと「払わなくてももらえるのは・・・」とか、定年制延長と若者の雇用機会の関係など必ずしも得な人ばかりではないのだ。FTAを結んだら日本の農業は潰れるようなことが言われているが、安い農産物が入ってくるから価格が下がった分だけ直接農家に補償する政策をとるのだし、安い農産物は消費者には歓迎される。FTAを結ばず、日本の輸出産業が駄目になったらどうなる?雇用は?とか、これから考えなければならないことはあまりにも多い。

 マスコミに煽られて「損だから反対!」と叫んでいればよい時代は終わった。いろいろな利害をくみ立て直して「合理的だから納得する」との考えまでに国民を持って行かなければならない。人間は「損なことはやろうとしない」ものだとしても「損得だけで動く」ものでもない。そこまで行くのは大変だがそこまで行かなければならないのも事実だ。

これからは国民も政治家も頭を休めている暇はないよ!

Dscn1063b 暇はないと言っても休める必要もあります。
雨上がりに撮ったので雨粒が面白い効果を出していましたよ。dog

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2009年8月 2日 (日)

孫文だって日本に亡命していたのです。

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亡命ウイグル人組織の議長、豪が入国を許可

 【シドニー=岡崎哲】31日付の豪紙オーストラリアンによると、豪外務省は、豪州訪問の意向を示している亡命ウイグル人組織「世界ウイグル会議」のラビア・カーディル議長の入国を許可することを決め、会議参加などができる短期商用ビザを発行した。

 中国政府は豪政府に対し、入国を許可しないよう繰り返し求めていた。

(2009年7月31日10時33分 読売新聞)

 中国政府は「世界ウイグル会議」のラビア・カーディル議長の動きに神経質になり、訪問先の国に入国を認めないよう圧力をかけ続けているが、日本に続いてオーストラリアも入国を認める決定をした。当然、平和的に活動する限り入国を禁止する理由はないもので、中国政府との関係を考慮して入国させない決定をしたとしたら、それこそ国民からの批判は免れない。このあたりが思想信条、集会結社の自由が認められている(額面どおりではないのですが)国とは違って共産党が独裁的に支配している中国政府は理解しにくいところかもしれない。 又、独立した国家としても中国政府(とは限らない)の圧力に屈するような形での決定はとり得ないものである。こうした観点ならば外国からの干渉に苦しんだ中国なら比較的容易に理解できるのではないでしょうか。

 人民網日本版に「ラビア訪日 日本側は中国側の懸念を考慮した対応を」との清華大学国際問題研究所 劉江永教授の文が載っているのだが、やや常軌を逸した論理展開で中国共産党政権の行く末が心配になってくる。

 中国政府の事前交渉にもかかわらず、日本側は、ラビアの訪日を許した。自民党の執政者は2000年以来、福田内閣の時期を除いて、李登輝やダライの訪日を再三にわたって許し、中国側の不満を呼んでいた。今回、日本外務省がラビア入国を許したことで、中日間には再び摩擦が起こり、中国のネット利用者からも非難の声が上がった。日本側は、中国側の交渉は恒例の行事としか考えず、両国関係への影響はないと考えていたのだ。

 李登輝・ダライ・ラビアは中国分裂を目指しており、それぞれ台湾・西蔵(チベット)・新疆の独立勢力を代表している。日本政府がそのことを知らないはずがない。日本政府が彼らの入国を許し、彼らが日本で中国分裂活動に従事することを許すことは、中国に対する日本の民衆の誤解を深めることにつながる。このことは、中日両国の政治的信頼の構築に不利益であると同時に、両国民衆の感情の改善を阻害することでもある。中国政府は、「自国の民族団結と社会的安定の維持」と「中日関係の改善と健全な発展」という2つの大局から出発し、日本側への忠告を行った。

 忠告したのですか・・・、こんな言い方をされたら従順な国でも反旗を翻したくなると言うことが分からないものだろうか? 増大した国力を盾にして他国に自国の意思を押しつけるような態度は全く帝国主義、覇権主義国のやり方で、長らく中国がアメリカやソ連を批判していた当のものではないのか?

 烏魯木斉で起こった暴力事件は、中国人に大きな公憤を起こさせた。ラビアの訪日目的は、引き続きデマを伝えて中国政府を攻撃し、暴力犯罪の責任を逃れることだ。日本当局がラビア入国を認可したことは、中国での日本のイメージを損ない、日本が重ねてきた対中外交の成果を大きく損なった。日本を分裂しようとする人を中国が入境させ、日本に反対する活動に従事したとすれば、日本人はどのように感じるのだろうか。ラビアの側に立っている一部の日本人は、この暴力事件による犠牲者の家族の気持ちを考えたことはないのではないだろうか。

 例え話が荒唐無稽なのは困ったものだ。日本に民族独立を唱える運動は存在していない。中国共産党だってチベットや新疆を併合しないという選択肢もあったのではないのか? 犠牲者のことを言うが天安門事件で自国民を撃ったのも、新疆で自国民(ウイグル族も漢族も)を撃ったのも中国の公権力ではないのか? 全ての責任が「世界ウイグル会議」にあると主張しているが、報道規制を続けている限り中国政府の発表が真実だと認められることはないと言うことも知るべきだと思う。

 日本外務省によると、ラビアの訪日は民間の招きによるものであり、政府がその入国を拒絶することはできない。中国人にしてみれば、「民間」という言葉を持ち出せば、「民間」という包装がしてあれば、中国に反対するどんな活動が日本で行われてもいいということのように聞こえる。日本当局が暴力事件の深刻さに気付き、両国関係がやっと改善してきたところだという大局を考えれば、このようなトラブルを引き起こす者の入境を拒むということもできないことではなかったはずだ。日本の高級ホテルの一部には、「やくざ・右翼団体の関係者の宿泊、ホテル内での政治活動はお断りしています」という規定がある。社会的秩序をこれほど重視する日本は、この問題での中国の立場を理解してしかるべきだろう。

 言葉の端々に脅かすような言い方をするのは全く感心しない。日本の高級ホテルの例を引いているが、プリンスホテルのことを言っているとした理解が不足している。 28日の東京地裁判決では「集会は相互の意見や情報を伝達、交流させ、思想や人格を形成、発展させる。参加する利益は法律上保護されるべきだ」と指摘され、損害賠償も認められた。社会秩序も重要だけれどそれ以上に重要なこともあるというのが民主主義国の理解です。 それに少なくとも日本では「世界ウイグル会議」はやくざと同じだとは認識されていないのです。

 筆者は、今年4月に出版した「現代中国の対外関係」の中で、「『チベット独立』や『新疆独立』などの中国内外の民族分裂勢力が中日関係に関係し、『人権問題』を作り出していることには十分注意しなければならない」と書いた。暴力事件は、中国公民の生命の安全を直接的におびやかすもので、中国国民の間に強烈な不満と反対を呼び起こしている。隣国である日本はいかなるテロリズムにも反対との立場を示して初めて、中日間の戦略的互恵関係に合致することができる。日本の政府とメディアが中国政府の正義の行動を「鎮圧」もしくは「人権侵害」とするならば、中日関係に重大な悪影響を与えることになる。それは両国民がどちらも希望しないことだ。

 中国内部に民族独立運動が存在していることはもう隠しようがないでしょう。それは日本も理解している。しかし民族独立運動をテロリズムと同一視することは出来ません。ましてや中国政府の一方的な報道を真実と信じることも出来ないのです。これはイデオロギーによるのではなくて中国政府の行動が真実を証明する手続きを欠いているという問題なのです。

 とにかくこの教授の書き方は全く理性的ではない。こんな認識で各国との関係を処していくならば中国は責任ある大国とは認められなくなるだろう。 教授も中国共産党も思い出してほしいのだが、孫文も日本に亡命していたのですよ!

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2009年7月27日 (月)

「中高年と若者の雇用をチェンジ!」って・・・どう?

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麻生首相「高齢者は働くことしか才能ない」 活力社会巡り発言

 麻生太郎首相は25日午前、横浜市内で開かれた日本青年会議所(JC)の会合でのあいさつで「日本は65歳以上の人たちが元気。その元気な高齢者をいかに使うか。この人たちは皆さんと違って働くことしか才能がないと思ってください」と述べた。

 高齢者の勤労を促すことが、社会保障制度の安定や活力ある高齢化社会を作るとの考えは首相の持論。ただ発言は高齢者への冷やかしともとれる表現だけに、言葉足らずとの見方もある。

 首相は「80を過ぎて遊びを覚えても遅い。遊びを覚えるなら青年会議所の間くらいだ」とも指摘。「60過ぎて、80過ぎて手習いなんて遅い。働ける才能をもっと使ってその人たちが働けばその人たちは納税者になる。日本の社会保障は全く違うものになる」と語った。(13:30)日経新聞


 どんな仕事を想像しているのか不明ですが、いくら何でも80過ぎて納税するほど働くのは無理でしょう。もっとも政治家や役人が80過ぎまで高給をはんでいたら老害も極まれりだ。 この記事を取り上げたからと言って、今更麻生総理の揚げ足をとりたいと思っているわけではない。

 高齢化社会を迎え、確かに60過ぎても働いてもらうというのは良いことづくめのように言われているのですがそうなんだろうか?高齢者に納税してもらって、その金で若者の失業を手当てしなければならないとしたら、それはおかしくないだろうか?若者が働き高齢者が余生を楽しむというのを理想としてきたのではなかったか?高齢者が働くことに反対なわけではないが、若者の失業を放っておいて高齢者が何時までも働き続けられる社会というものを考えることは正しいのか?

 政権交代が予想される状況で、各政党が人気取りの政策を出してそれが合成されると次のような政策になってくると思う。今は60歳定年のところが大部分だと思うが、これが65歳、70歳までにと延長されその一方で製造業派遣を禁止し、正社員化を促し、最低賃金を1000円以上とすると。 果たしてこれで若者の雇用が拡大するだろうか?役所はともかく企業が目論み通りの行動をとってくれるだろうか?定年制延長は高齢者にも役所や企業の幹部にも受けが良い制度だとは思うが、若者の雇用のことを考えているだろうか?確かに正社員として雇われた人は幸せかもしれないが、そもそも正社員になれる人が拡大するのだろうか?

 民間企業が給料を下げるとはいえ高齢者を雇い続けることは新陳代謝を遅らせることに繋がる。つまり若年者の雇用の門を狭めることになるのではないか? 役所であれば、過剰人員を抱え続けるか又は新たな天下り先の開発と存続(高級官僚以外は必ずしも高給取りとは限らないが)にお墨付きが与えられたと誤解させ、税金の無駄遣いを奨励することになりかねない。 どちらにしても若年者に雇用の場を確保すると言うことには反することになるのではないかと危惧している。 椅子とりゲームの椅子が何時までも高齢者に占拠されていたのでは若者はいつまで経っても座る椅子が見つからないと言うことだ。

 今日のニュースでも介護現場の労働力不足が深刻だと取り上げられていた。昨年末に派遣切りの問題が騒がれたときから一貫して「介護労働を引き受けろ」との暗黙の圧力が若者にかけられているように思う。「人手不足のところがあるのに何贅沢言ってんのよ!」って空気が社会を覆っているのだ。

 若い人で介護を目指すという人は偉いと思うよ。金のためと言うだけでは勤まらない仕事だと思う。それだけに多くの人が希望して入ってくる仕事ではないし、まして待遇も悪いとなれば続かないのも無理はない。 果たして介護の仕事に若者は誇りを見いだすことが出来るのか? 偏見と批判するのはたやすいが、だったらもっとましな条件で待遇されなければならないはずだ。 全ての選択を塞がれた人間が最期にたどり着いたのが介護の仕事だと言うのでは介護される方もたまったものではない。

 もっとハッピーな組み合わせはないのか?高齢者は定年延長、若者は介護職場へという雇用の流れを変える必要があるのではないだろうか? 50歳くらいから介護に転職、そのあとを若者が埋めるというのはどうよ。 「何で一線で活躍してきた俺が介護に行かなければならないのか?」という貴方は正にその嫌なことを若者に押しつけてきたことに気づくべき。 「仕事が私達にはきつすぎる!」と言うなら、正に若者の精力を使い果たすほどの加重を押しつけてきたことに気づくべき。 比較的高齢者が労働現場に入れるように仕事のやり方も強度も変えなければならないとして、それは不合理だろうか?

 「自分が働き続けなければ定職のない息子や娘の面倒を誰が見るのか?」と考えている人もいるだろうが、自分や同世代の人間が椅子に座り続ければそれだけ息子や娘の座るべき椅子は少なくなると言うことに気づくでしょう。--しかしこれを個人的にやったのでは貴方一人が馬鹿を見ることになり、社会的には何も変わらない。だからこれは政策的にやらなければならない。

 まず、早期退職者にインセンティヴを与えなければならない。それは例えば自分や親が介護を受けたり、施設に入所するときにいくらかの優遇措置が受けられることではどうか?既に親の介護施設入居を切実としている人は多いはずだ。そうでないとしても自分の親が介護を必要とする年齢に達しているし、自分も介護を受けるときのことを想像できる年齢で、それは仕事にも生きる。 私だって20歳や30歳の時に親の介護のことを想像できたかというと否だ。介護の職場は中高年齢者にこそ相応しい職場と言えないか?

 勝手に想像をたくましくしたけれど、こうしたことが実現するためには何よりその前に年功序列賃金制度が崩れていなければならない。高齢で高給取りでは誰もその地位を捨てようとするはずがないからだ。民間(既にかなり崩れているだろう)も役所もこの作業は急がなければならないと思うのだが、果たしてこれを実行できるだろうか?そもそも実行の必要性を認識してくれるだろうか?

追記

今朝、サイトを閲覧していてYutakarlsonさんが「医療の人手不足解消へ 看護・介護職の就職フェア―介護の分野にNPOを!!」との議論を展開しているのを見つけました。

 今夕、サイトを閲覧していて雪斎さんが-「保育ジジ・保育ババ」という選択肢-との議論を展開しているのを見つけました。

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2009年7月16日 (木)

党議拘束について考えましょう。

20090714yomiuri 左の画像は14日の読売新聞朝刊からとったものですが、臓器移植改正案の採決における議員の投票行動をまとめた表です。私は今回の臓器移植改正法案には反対でした。だからといってここで誰それがけしからんと言うためにこの表を載せたわけではありません。 実に面白いなーと思っているのです。

 これまでは各党の議席数がそのまま賛否の票数になっていたのでこんな表がつくられることはなかったのですが、この法案に関しては衆議院も参議院も共産党を除いて党議拘束を外して採決に応じたので、各政治家個人の投票行動が注目されたわけです。 採決自体は総選挙が近いことと、マスコミによる臓器提供を待ちわびる家族のクローズアップに急かされたこともあり、議論を十分尽くしたものとは言えなかったと思うし、そもそも議員個人が各人の責任で考え投票すると言うことに馴れていないので「ともかくやってしまえ!」的な採決だったとは思うのですが、とにもかくにも各人の考えで投票したことは事実で、これだけでも十分画期的なことです。

 私は以前に何度か党議拘束を外す必要について書いてきました。--「党議拘束の禁止」を憲法に書き加えたい壊れてしまった民主主義をどう再生させようか?--等ですが、最近はそのことを主張してきませんでした。それは党議拘束を外すと宣言しても、政権にしがみつく自民党議員とそもそも別行動があり得ない公明党議員が相手では衆議院で三分の二を握っている強さを存分に発揮されるだけで真の党議拘束からの自由にはなり得ないからです。この衆議院を相手に参議院での党議拘束を野党側が外したのでは政権与党に対する武装解除に等しい。

 しかし政権交代の暁には党議拘束を外す議論をする可能性も出来るかもしれない。野党転落した自民党には党議拘束をするメリットはなくなる。だからチャンスだというのです。 民主党には党議拘束を続けるメリットが出てくるが、ここは自ら外す方向での議論を望みたいのです、将来を見据えた議会と議員個人の資質の発展のために。

 今度の選挙後は政界再編が始まるとの意見もあるが、私は政界再編は望まない。似たもの同士が集まって政党を作るというのは共産党や公明党のような党ばかりになるのとそう変わらない。自分達だけが正しいと言って喧嘩を始めるだけだと思うし、ある事柄に対しては一致しても他の事柄に付いてまで一致するというのは想像しにくいので、又喧嘩を始めるだけだ。 保守とリベラルというような緩やかな基準で集まって政党を形成し、政党内で議論も出来るというのが望ましいと思うのだが・・・どうだろうか?

 政党の議員数で全てが決まり、政権党の言うことが何でも通り、野党の考え方が一切通らないというのは議院内閣制では当然なのだと言われてきたけれど、党議拘束に安住する馬鹿な議員ばかりになってしまったので、ここで議員の資質向上のために外してみようじゃないか? 勿論国民の側としては選んだ議員がどんな考えと投票行動をとっているのかを常時監視できるようにしなければならない。監視組織としてはNPOが適当かもしれないし、議員の投票行動を市民に知らせる目的ではインターネットとともに新聞などの紙媒体も適しているのではないだろうか?下らない政局にうつつを抜かしているよりも余程まともな記事を書けるのではなかろうか。

 議員も選挙の時には国民のため、地元の皆様のためと言うけれど、長丁場の議会での投票行動を見れば誰のために働いているのかが明らかになる。政治資金の流れもオープンになれば当然それも考慮されて判断されることになる。 それが次の選挙に影響していくというわけです。国民の政治意識も高まるかもしれない。

良いことずくめのような気がするのですが・・・

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2009年7月13日 (月)

「臓器移植法」は「市民的自由」への脅威になりかねない!

200907137297781l左の図も読売新聞より

 参院は13日の本会議で、臓器移植法改正3案を採決する。共産党を除く各党は党議拘束をかけずに採決に臨むため、各案の提出者とも現時点で過半数の支持を確保したかどうか判断しかねているのが実情で、成否の行方は不透明だ。

 採決される3案はA案、A案の修正案、A案の対案となる「子ども脳死臨調設置法案」。採決は13日午後1時から、修正案、A案、子ども臨調法案の順に押しボタン式投票で行われ、いずれかが過半数の支持を得た時点で終了し、残る案は採決されない。(2009年7月13日 読売新聞)


 都議選の結果よりもこちらの方が気になっていたのですが、昼過ぎにあっさりとA案が採択されたとの報せが入りました。ウーーーン、良いのかなー?と言った気分です。

 真剣に考えた上での判断なのでしょうか? A案では本人が生前に臓器提供拒否の意思を表明していない限り臓器提供意思ありと事実上判断されると言うことだ。--臓器提供の意思を表明している人がそもそも少なく、まして拒否の意思を表明している人など皆無に近く、それに成人であれば「拒否」しておくことも考えられるけれど幼児は自身の意思が明らかではないので全員が自動的に対象者とされ、家族が脳死判定の実施を迫られる事態となることが空恐ろしい。せめて修正案のように「臓器提供時にのみ脳死を人の死とする」との一文が付いていればまだ慎重な運用を望めるかもしれないが、一般的に「脳死を人の死」としたような法律となり臓器提供者を待ち望む側の人たちの思うがままになりかねない。 彼らの動きを制限するものがこの法律にはないように思う。あるとしたら唯一家族の思いのみだが、医療の現場で家族達の思いを支えてくれる人たちがどれ程いるだろうかと考えたときには悲観的にならざるを得ない。

 どうも日本人はと言うよりも日本の国会議員は「市民の自由」を守るという意識が決定的に欠けているように感じる。 少し前には「ダガーナイフ所持規制」や「児童ポルノ規制」に関する話しで書いたように、牡蠣の殻をむくナイフも対象になるのかと警察に相談が持ち込まれているという笑い話のような話や、宮沢りえの「サンタフェ」はどうなんだとかジャニーズの上半身裸はどうなのかと迷走したあげくに結局「警察を信じましょう」的な判断を言い出す始末だ。長年の与党暮らしで警察は味方だと信じ込んでいるお目出度い議員さんは良いかもしれないけれど、警察や行政の気まぐれに迷惑と脅威を感じている市民には堪らない話しだ。

 行政の裁量に限らずなにがしかの権力機構(臓器移植医であったり、マスコミの作り出す臓器移植待ち患者に対する同情世論なども含む)の裁量に対してあまりにも大幅な自由を認めすぎている。大いに同情すべき事情があるとしても、一方で「市民の自由」も十分に保障されなければならないと考える。「市民的自由」に脅威を与えかねない行政などの裁量にこんなに無警戒では「市民の自由」を窒息させてしまう事になりかねない。

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2009年7月11日 (土)

「負けっぷりを良くする」ことも必要では?

 河野太郎外務委員長が村田良平元外務次官のもとを訪ねて同様の証言を確認していると言うが、日米密約に関する証言が徐々に具体的なものになって来つつある。

外務省内に核密約本文を保管 元外務省幹部が証言

 核搭載した米軍艦船の日本への通過・寄港を容認することで日米両政府が合意した核密約問題で、外務省条約局長(現国際法局長)を歴任した元同省幹部は11日までに、共同通信に対し、核密約の内容を記した英語の「秘密議事録」が、冷戦時代から外務省内に保管されていたと証言した。日米安全保障条約を所管する同省北米局と条約局で厳重管理され、両局の歴代幹部、担当者の間で引き継がれていたという。

 密約本文である1960年1月6日付の「秘密議事録」そのものが、日本政府内に存在していた実態が明らかになったのは初めて。これまでは元外務事務次官の証言から、同議事録の内容を記した日本語記録が存在することしか分かっていなかった。村田良平氏ら4人の次官経験者の証言後も密約を否定する外務省は、国会などから真相開示を求める一層の圧力にさらされそうだ。

 冷戦後に条約局長を務めた元同省幹部によると、同局内には核密約に関する相当量の記録が残されており、条約課にそれをまとめたファイルがあった。その中には、核艦船の日本通過・寄港を、60年の日米安保改定で制度化された「事前協議」の対象外とみなすことを記した英文の「秘密議事録」が含まれていた。

 また同ファイルには、核艦船の通過・寄港を認める「口頭了解」の存在を指摘した81年のライシャワー元駐日大使の発言や、核艦船の日本寄港に関する74年のラロック退役海軍少将の米議会証言を踏まえた外務省内の対処ぶりや協議内容などをまとめた記録もつづられていたという。

 元幹部は「(日米両政府代表が)署名した原本は北米局、コピーが条約局に存在した」と言明。藤山愛一郎外相とマッカーサー駐日大使が同議事録を正式に交わした60年1月から、外務省がこれを保管してきたとの見方も示した。
2009/07/11 11:30 【共同通信】


 ここまで具体的な証言がなされるようになってきたというのに中曽根外相は外務省の振り付け通りに答えるのみである。--本当にクルクルパーなのではないかと心配になってくる。

 事ここに至って、河野太郎氏も職権で密約問題を解明する意図を公然と語り始めている。 自民党が自浄能力を示せるかどうかの崖っぷちに立たされているとの認識を彼は持っているのだろう。総選挙までに外務省と自民党に密約の存在を認めさせることが出来なければその仕事は民主党の手で行われることになる。 認めることによるダメージと認めないことによるダメージのどちらが大きいのかを自民党の議員達は計ることが出来るのかどうかが問われているとも言える。

 私は政権交代を望んでいるけれど、今度は民主党が50年間も政権にとどまるなんて事を望んでいるわけではない。自民党も5年か10年後には政権を狙える政党になっていてほしいと思っている。だから、負けっぷりを良くしてほしいのだ。麻生太郎にとっては金輪際政権は回ってこないかもしれないが、自民党にはそんなことはないのだと言うことをよく考えて行動を律していただきたいものだ。

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ロシアでは既に鳩山首相か?

 このところ北方領土に関する記事が続いている。

 今回の「ビザなし訪問団」を巡って、日本の「北方領土は日本固有の領土」であるという主張(昔からそう言っているのですが・・・)に対してクリール地区行政府のラズミシキン行政長が「次回のビザなし渡航から、すべての枠組みを中止する」と強硬姿勢を表明し、それをロシア外務省が方針と違っているといさめるという芝居を見せられている。
 --芝居だというのは日本の返還運動を強硬に牽制するのが現地政府であり、それをなだめるのが中央政府だという役割分担で市民団体や日本政府を揺さぶっているように思えるからである。元島民達の団体に対しては強硬姿勢で脅かし、日本政府にはロシア国内の領土返還に対する強硬意見の存在を見せつけることによって「ロシア政府も難しい立場なんです」と印象づけ、交渉での立場を有利にしようとしているように思われるからである。

 さて、外交の麻生との思い込みでサミットに出かけた麻生総理ですが、何の成果も上げられなかったように思う。印象としては中国抜きでは実のある話し合いは出来ないと言うことを印象づけたサミットだったとの感を強くしている。日本の地盤沈下はやむを得ないとしても、会うたびに違う首相だし、まして今回はもうすぐ首相でなくなる首相ではまともに相手をしてくれと言うのが無理というものであろう。

 そんなサミットでしたが、ロシア大統領の次の発言が気になりました。

 【ラクイラ10日加藤雅毅】ロシアのメドベージェフ大統領は10日、ラクイラ・サミット閉幕後の記者会見で北方領土問題に関し「調整の基本となる唯一の法的文書は1956年(の日ソ共同)宣言だ。この文書を中心に対話を行えばよい」と述べ、歯舞、色丹2島の引き渡しによる決着を軸に日本との交渉を進める意向を示した。
北海道新聞 (07/11 08:25)

 麻生総理や外務省がこの発言をどう受け取っているかの報道がないが、まともな感性の持ち主であれば当然心中穏やかではないと思われる。日ソ共同宣言は鳩山由紀夫氏の祖父鳩山一郎首相が結んだもので、「北方領土問題は、まず国交回復を先行させ、平和条約締結後にソ連が歯舞群島と色丹島を引き渡すという前提で、改めて平和条約の交渉を行う」(Wikipedia)というものだ。 --なんと、50年間にわたってスッタモンダ交渉してきたけれど結局は振り出しに戻ると言うことをロシアは表明した。こんなので自民党や外務省の責任は問われないのか?何のための50年間だったのだ?・・・と。

 多かれ少なかれ、どの国も総選挙の洗礼を受けた正当な首相の出現を待ちわびていることは変わらないと思う。そうでなければ何事も決められないことは各国首脳にとっては自明なことだろう。ただ一人の人を除いて。 それにしても、ロシア外交は既に次の総理として鳩山由紀夫氏を織り込んでいるのでしょうか?

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2009年7月 8日 (水)

中国は民主化出来るの?

 新疆ウイグル自治区では依然として暴動が続いているようで、死者が156人、負傷者が1080人、逮捕者が1500人に上ると報道されている。 中国政府発表によると--暴動は、在外ウイグル人組織「世界ウイグル会議」がインターネットなどを通じて呼び掛けて発生した。--と、手回しよく発表されたが、チベット暴動がダライ・ラマの扇動だと言うのと同じで「外部からの扇動によるもので内部の矛盾によるものではない」との主張だけれど、「火のないところに煙は立たない」。

 今日7月7日は例年ならば1937年の「廬溝橋事件」が話題に上るところであるが、さすがに今年の中国はそれどころではない。数日前から中国のポータルサイトの幾つかが接続不能になっていたのでおかしいとは思っていたのですが、今回の件が絡んでいるのかもしれない。とすれば、昨日の報道以前に中国国内では密かに事態が進行していたのかもしれない。

 中国は勿論、情報統制を徹底してやってきているし、今回も試みている。外国メディアも現地に入れてはいるようだが見せたいように見せ、見せたくないものは隠し通そうとコントロールを試みていることも容易に想像されるところだ。中国政府にとっては外国にどう見られるかと言うことは勿論重要なことだが、政府が見せたいものだけを自国民に見せると言うことが危険だと言うことを知っているのだろうか? 江沢民時代に天安門事件で落ちた共産党の威信を回復するべく歴史教育において抗日戦争を強調しすぎたせいで「反日デモ」をコントロールできなくなってしまった苦い経験があるはずだ。 今回も、外国にある「世界ウイグル会議」の扇動を強調し、武警の鎮圧行動を正当化し続けると漢民族の民族感情を沸騰させてしまいかねない危険がある。

  中国紙「環球時報」が運営するインターネットサイト「環球網」では6日、5日の「ウルムチ暴動」に対するアンケート調査を実施し、一般読者の約95%が「暴動を腹立たしく思っている」との回答結果を報じた。

集計結果(6日午後5時時点)は以下の通り。

  「ウルムチで起きた暴動に対してどう思うか」

  非常に腹立たしい 首謀者らを厳しく罰するべき 95.29%

  興味なし 4.71%

  このほか、記事に対する書き込みには、「民族分裂の動きは鎮圧、一掃すべき」、「社会平和を乱すな!」など、暴動を起こしたウルムチ市民への怒りに満ちたコメントが主流だった。しかし一部では、「昨日のニュースを今日になって報じる遅さは一体なんだ?」、「自治区政府はこんな深刻な事態になるまで、何の情報も掴んでいなかったのか?」など、地方政府の情報開示の遅さへの批判ととれる発言もあった。
(編集担当:金田知子)(サーチナ) 2009/07/06(月) 17:17


 今日のニュースでは漢族もデモを仕掛け、ウイグル族のデモ隊と衝突したと伝えられている。棒きれならまだしも牛刀のような武器を携えた人たちの姿を見ると関東大震災時の「朝鮮人虐殺」事件なんかを思い浮かべてしまう。人口的にはウイグル族と漢族とが拮抗しているようだが、警察と軍隊は漢族がにぎっているから、安心して暴力行為に及ぶ恐れは大いにあるのだ。 一方的な情報を見せるだけでは火に油を注ぐことになりかねない。沸騰した民族感情を共産党は抑える自信があるのかどうか?と、問いたい。

 最近読んだ中国関連の本に呉軍華著「中国--静かなる革命」と兪可平著「中国は民主主義に向かう」の二冊があり、どちらも中国は民主化していくと論じているのが共通している。 二人とも「増量民主」との言葉を使って、経済発展とともに共産党自身が徐々に民主化を推し進めていくとの立場をとっているのだが、呉軍華氏は経済発展が社会の変化を促し日本社会のようになると主張しているようだ。他方、兪可平氏は「共産党が歴史的役割として民主化を実現するのだ」との説を共産党付属研究所の学者らしく展開する。こちらの言説にはひどく違和感を感じた。--そうですか、「人民は黙って共産党が民主化してくれるのを待っていればいいのですね」、との皮肉の一つも言いたくなった。

 どちらにしても中国が民主化することは素晴らしいことだと思いますが、平和裏に共産党が政権党の立場を降りる事が出来るのだろうかと考えると、あまり期待できることではない。日本のような民主主義国家ですら自民党はじたばたし続けているのです。(さすがに自衛隊を使って政権を維持しようとまでは考えないでしょうが・・。) 韓国の盧武鉉は自殺に追い込まれた。北朝鮮は世襲以外に政権交代が出来ない。イランではハメネイが中立性をかなぐり捨ててアフマディネジャドに付き暴力を他方に使い始めている。

 このように権力を集中すればするほど手放すリスクは大きくなるのが世の常で、「手放したいけど放せない」と思うものなのか、「手放してなるものか」と思うものなのか分からないが権力を手放すことくらい難しいこともないのかもしれない。

 二週間ほど前に昨年インターネット上に公開された「08憲章」の起草者の一人劉暁波氏が逮捕されたとの記事が読売新聞に載っていた。実際はこの「08憲章」発表直前に拘束され行方知れず状態だったので、今更逮捕もないだろうと思うが居場所が分かっただけでも一安心か?--ひどい話だ!

 胡錦濤が胡耀邦の下で働いたことがあり、温家宝が趙紫陽とともに働いたことがあるとしても未来の展望が開けているわけではないと思う今日この頃です。

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2009年7月 5日 (日)

警察国家は望みません!

 奈良県の高校三年生が駅のホームで同級生に刺されて死亡したという事件が報じられている。残念ながらこうした事件はそう珍しいとも言えない事件となっているので、続報を待つのみという気分なのですが、気になるのは凶器の方なのです。

 報道によると凶器は刃渡り16センチの包丁で、橿原市内のホームセンターで最近買っておいたものだというではありませんか。一方ではダガーナイフ所持禁止の話で大騒ぎなのですよ。変だと思いませんか?

 【北海道】ダガーナイフなど両刃の剣の所持を禁止した改正銃刀法施行の猶予期間が7月4日に切れるのを前に、道警釧路方面本部生活安全課は1日、カキなどの殻むき用ナイフも回収対象となる事例が出たことを発表した。カキ産地として知られる厚岸町などが管内にあり、同課では「業務用でも5日以降は処分対象」と警告している。

 改正銃刀法では(1)左右の均整が取れた両刃(2)刃渡り5・5センチ以上(3)先端部が著しく鋭い--の3条件を満たす剣型刃物の所持を禁じており、違反の場合は3年以下の懲役または50万円以下の罰金となる。先月、釧路管内の住民が殻むきナイフ1本について、同方面本部に確認を求めたところ、これも回収対象に加えられた。

 同課が先月下旬から、約200軒の生産者を抱える厚岸漁協(釧路管内厚岸町)などに周知を進めた結果、回収対象の殻むきナイフはなかった。しかし、産地とあって漁業者以外にも所持者は多く、今回、回収対象のナイフを持ち込んだのも一般人だった。同課は「対象かどうか微妙なケースも多く、疑問があればまず最寄りの警察署へ」と呼び掛けている。【山田泰雄】
(毎日新聞)2009年7月2日


 まるでダガーナイフさえ市民から取り上げてしまえば殺人事件はなくなるような騒ぎですが、何のことはないホームセンターで買った包丁でも人を殺せるではありませんか。--当たり前なんですがね。 北海道では特産の牡蠣の殻をむくナイフまでがそれに当たるとか何とか言って大騒ぎなのですが、馬鹿らしいというか罪作りな法律をつくってしまったものです。

 他方、国会では児童ポルノ禁止法の改正案を審議しています。自民党と公明党の案では「単純所持」も処罰されるために警察などの自由裁量が大きくなりすぎることが心配されている。 児童に対する性的虐待は許されないと言うことは分かるのですが、画像を所持することがそんなに問題だというのがよく分からない。勿論、画像の作成過程自体に虐待が関連している場合は犯罪だし、そうしたものを流通させることも犯罪を助長させるもので処罰対象にすべきだというのは理解できるのですが、所持しているだけの人を処罰できるようにすることは大いに疑問だ。 それは、牡蠣の殻を剥くためのナイフを持っているだけで処罰対象になるというのと同じで、そうすることで何が良くなると言うのかがさっぱり分からない。ただただ警察にお伺いを立てなければならない事項を増やしているに過ぎないのではないか?

 刑法には次のような箇所があると教えてもらいました。

第38条 罪を犯す意思がない行為は、罰しない。ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。
2 重い罪に当たるべき行為をしたのに、行為の時にその重い罪に当たることとなる事実を知らなかった者は、その重い罪によって処断することはできない。
3 法律を知らなかったとしても、そのことによって、罪を犯す意思がなかったとすることはできない。ただし、情状により、その刑を減軽することができる。

 別に法律に詳しいわけではありませんので間違えているかもしれませんが、ただ「ダガーナイフを持っていただけ」でとか、ただ「子供が裸の写真を持っていただけ」で処罰するというのは刑法第38条からの逸脱だと思う。--イヤ、そんな写真をうっとり眺めている姿を想像すると薄気味悪いとは思うのですよ--でも、所持しているだけでしょう・・・。 「裸の宮沢りえ」だって17歳数ヶ月と18歳とでどんな違いがあるのでしょうか?大まじめで議論していることそのものが滑稽とは思わないのでしょうか?芸術かどうかなんて議論も噴飯もので、自分の性癖がアブノーマルなものではないと言い訳してるだけ。 やはり、罪を犯す意思を立証できない行為は処罰できないものだと思うのです。

 何らかの犯罪に関連しただけで所持なり所有なりをそれだけで処罰していくことを可能としていくと、ダガーナイフの次は「刃渡り16センチ以上の包丁」は所持禁止、「果物ナイフ」は所持禁止、「金属バット」は所持禁止、ついでに交通事故の原因になるから「自動車」禁止、飛行機も落ちるから「航空機」禁止と際限がないではないですか!

 「犯罪を犯す意思がない行為は、罰しない。」という刑法の原則を再認識すべき時だと思いませんか? ナイフにせよ児童ポルノにせよ所持しているだけで処罰出来るようにしてしまっては警察権力の肥大化を招くだけで有害無益だと思う。平時には実際に市民と接する警察官も適用して良いものかどうか悩むようなツマラン規制ですが、しかしいざという時には警察の思うがままに誰でも捕まえることが出来る万能の武器に変わりうる。そんな変な法律はやめましょう。

私は警察国家は望みません!

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2009年7月 3日 (金)

逆回転を始めた経済政策?

 不思議なことを始めるものだ。北海道が発注する競争入札工事の最低制限価格を90パーセントに誘導するのだと言っている。

 高橋はるみ知事は2日、道発注工事の競争入札で、落札できる最低価格である「最低制限価格」について、「おおむね予定価格の90%にしたい」と述べ、現在定めている範囲(70~90%)の上限に誘導する方針を表明した。これにより業者は従来より高い価格で落札することができる。低迷する道内景気を刺激し、建設業の経営安定化を図るなどの狙いがあるが、公共事業費増を招くことは必至と見られる。公告済みのものも含め、今月16日の入札から実施する。
北海道新聞 (07/03 08:31、07/03 09:47 更新)

 私のまわりにも建設業に携わっている人がいるので窮状ぶりについては理解しているつもりですが、これまで談合、官製談合を排除し競争入札を実現し、公共事業費を抑えようと努めてきた努力はいったい何だったのでしょうか? それが道内景気刺激のために建設業者に金を回すことだとしても、下請けや孫請け業者にまで金が回るという保障は何もないのですが、どう考えているのでしょう。 破綻したトリクルダウン論と同様にあふれた金は下に落ちずに(借金処理で)銀行などに吸い上げられるのが落ちだと思うのですが・・・。 

 しかし、90パーセントに誘導するなんて事を競争入札で実現出来るものなのでしょうか? 下限が90パーセントなら限りなく官製談合だ。自由に競争させれば価格は下がる、赤字で受注し続けた業者は市場から退出を迫られる。それのどこが悪いのか?そう言ってこの十数年やってきた。 世の中の流れとしては、公共工事費を圧縮して医療・社会福祉・教育に金を回さなければと言うのが大体の合意だと思うのだが、北海道はそれをやめて土建業を保護する施策に転換しようというのか? 

 オバマが金融に金を入れ、ついにはGMを事実上国有化したように日本でもこのところおかしな事を政府はやり始めているように感じる。つまり日本航空に融資しエルピ-ダメモリーには出資を決定している。 「ナショナル・フラッグ・キャリア」は潰せないそうだが、潰せないと宣言された企業が合理化できるものなのか? エルピーダの方は「産業の米」であり「日本経済の国際競争力の観点からも、経営基盤の強化が急務」だそうだが、日本企業がサムスンの方が安いと思ってもエルピーダを使うように政府から迫られるとしたら国際競争力の観点からはプラスではない。 その上民業圧迫と言われた政府系金融機関は廃止されずに存続を許されそうな案配だ。

 これは何なんだ? 世界中で国有企業が増えると自由貿易も怪しくなってくる。

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2009年7月 1日 (水)

密約証言ボロボロは長期政権の終わりを告げている!

最近は日米間の密約に関する証言がぼろぼろと出てくるようになった。

核持ち込み密約:米核持ち込み、密約文書引き継ぐ 村田元次官「外相に説明」
(毎日新聞)
 1960年の日米安全保障条約改定時に核兵器搭載艦船の寄港などを日本側が認めた密約について、87年7月に外務事務次官に就いた村田良平氏(79)=京都市在住=が、前任次官から文書で引き継ぎを受けていたことを明らかにした。村田氏は28日夜、毎日新聞の取材に「密約があるらしいということは耳に入っていたが、日本側の紙を見たのは事務次官になったときが初めて」と証言した。日本政府は密約の存在を否定しており、歴代外務次官の間で引き継がれてきたことを認める証言は初めて。【朝日弘行】

 村田氏によると、密約は「普通の事務用紙」1枚に書かれ、封筒に入っていた。前任者から「この内容は大臣に説明してくれよ」と渡され、89年8月まで約2年間の在任中、当時の倉成正、宇野宗佑両外相(いずれも故人)に説明。後任次官にも引き継いだという。

 60年の安保改定時、日米両政府は在日米軍基地の運用をめぐり、米軍が装備の重要な変更などを行う際は事前に協議することを確認したが、核兵器を搭載した米艦船の寄港や領海通過、米軍機の飛来は事前協議の対象としないことを密約。81年5月、毎日新聞がライシャワー元駐日大使の「核持ち込み」証言を報じて発覚したが、日本政府は「米側から事前協議がない以上、核持ち込みはなかったと考え、改めて照会はしない」と密約の存在を否定し続けている。

 村田氏はこうした日本政府の対応について「詭弁(きべん)だ。いつまで続けるのか、ぶぜんとした気持ちだ」と批判。密約に関しては「冷戦時代だし、日米それぞれの都合もあれば、機密もあっての話だから、とがめだてする話でもない」と存在を認めるよう求めた。さらに、非核三原則で禁じた「持ち込み」の中に核搭載艦船の寄港や領海通過を含めたことは「ナンセンスだ」として見直しを主張している。

 また、77年制定の領海法で宗谷、津軽、対馬など5海峡の領海の幅を3カイリと規定したことについて、村田氏は「(国連海洋法条約で認められている)12カイリまで広げればいいものを広げていない。おかしいと思っていたけど、直接関係していなかったから黙っていた」と指摘。米艦船が5海峡を通過しても「核持ち込み」とならないよう、あえて領海の幅を狭める意図が外務省にあったことを明らかにした。


 上記の記事は読売新聞でも取り上げていたけれど、毎日の方が証言内容が具体的でわかりやすい。それにしても自民党の官僚に対する支配力の減退をつくづくと感じさせられる。

 以前なら墓場まで持って行かなければならないものと観念していただろう事を匿名でもなく実名で証言するようになったのだから驚く。沖縄返還密約裁判では吉野文六氏が司法の場で密約の存在を証言するかもしれないのだから世の中も変わったものだ。民主党政権が出来れば密約は公開すると宣言しているので落ち目の党に義理立てする必要も感じなくなっているのだろう。責められて喋るくらいなら「自分はこんな事はしたくなかった」と言えるときに証言しておいた方が良いものネー。

 密約が国家にはあってはならない事だとまでは言わないが、20年か25年後には密約文書が世間に公開され国民の審判を受けると言うことを認識した上で、行ってもらう必要がある。後日国民に正当性を認めてもらえるような密約でなければ出来ないし、するなと言うことだ。

 日米間の密約を見てみるとアメリカの無理を日本が通してやっているという形のものばかりだ。本来であれば国民に説明できないようなものは密約であろうとなかろうと出来ないもので、「そんなことは国民に説明できない」と主張出来ることは、考えようによれば交渉するときに自国の立場を強めるものである。なのに、いつから始まったのかははっきりしない(多分、岸信介か佐藤栄作あたりか?)が、国民に顔向けできない約束を一つ飲まされて以降、嘘に嘘を重ねた交渉で見事に連戦連敗しているようである。 一度全部話して楽になるのがあなた(自民党)のためでもあり、日本のためでもある。--ここは平塚八兵衛が自白を迫るように言うhappy01

 公文書の保管と公開も民主党政権下で実行に移されそうなので期待が持てる。今の自民党では泥棒に金庫番をさせるようなものだから・・・。 とにかく民主党にはこのチャンスを絶対に逃してほしくない。

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2009年6月30日 (火)

自民・民主ついでに小泉をも蹴散らした横須賀新市長

 今朝(29日)、寝床のなかで聞いたのが「横須賀市長選挙小泉前総理が直接応援した候補者が敗れた」とのニュースでした。

 任期満了に伴う横須賀市長選は28日投開票され、新人で前市議の吉田雄人氏(33)が、現職の蒲谷亮一氏(64)や新人で弁護士の呉東正彦氏(49)を破り初当選した。無所属候補の三つどもえで、再選を目指した蒲谷氏は「着実な市政運営」の実績を強調したが、現市政を批判し「市民の声を聴くまちづくり」を掲げた吉田氏が上回った。吉田氏は現役市長では県内最年少となる。投票率は45・22%(前回40・19%)。当日有権者数は34万7763人(男17万2107人、女17万5656人)。【吉田勝、中島和哉、杉埜水脈、高橋直純】(毎日新聞)

 麻生総理をはじめとする自民党は背筋に冷たいものが走っているだろうなー。民主党はいよいよ意気盛んだろうと想像して、再度眠りについたのですが・・なんと、民主党も自民党が推す現職に相乗りしているというではありませんか。全く馬鹿な話です。

 この選挙の意味は何なのか考えてみました。地域に詳しいわけでもなく、選挙に詳しいわけでもありませんが有権者意識の大きな変化を感じました。 最近は多くの人と来るべき総選挙について話す機会が増えています。当然のことですが「本当に、今回は民主党が勝のだろうか?」に関心が集中しているのですが、明らかに政権交代に期待を寄せている風が伺われる。「一度は民主党に任せて見た方が良い」との言い方をする人が多い。「任せる」という考え方、言い方には問題があるとしても明らかに変化を求めている。自民党に対抗する選択肢さえ示せればそちらを有権者は選択しようと待ち構えていると言えるくらいだ。それなのに自民党にすり寄るなんて民主党もあきれるほど鈍感だ。

 「任せる対象」を代えるというだけでもたいした変化ですが、横須賀市民はそれ以上の可能性を見せてくれたようにも感じる。市民が(潜在的にでも)求めているものを提示できれば、党派を超えてそちらを選択する可能性があるということだ。勿論、今回はへたれ民主党が選択肢を提示できなかったことが大きいとしても吉田雄人氏の提示したものが明確で秀逸だったことが新人に勝利をもたらした原因と言えるかもしれない。

 彼の「チェンジ!」を訴えるマニフェストを一度読んでみてもらいたいと思う。私はipodを初めて見たときのようなワクワク感を感じました。(普通はオバマですかねー?)

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2009年6月22日 (月)

流れとともに裁判も変わる!

--足利事件、23日再審決定へ「裁判官忌避」で延期も--との記事が載っている。

 足利事件で、無期懲役が確定し、その後釈放された菅家利和さん(62)の再審請求即時抗告審で、東京高裁(矢村宏裁判長)は23日に再審開始の可否を決定する。菅家さんと女児の下着に付着した体液のDNA型が一致しなかった再鑑定結果から、再審開始を認める見通し。

 弁護側は「冤罪の真相解明が必要」として、捜査段階でDNA鑑定した警察庁科学警察研究所技官(当時)ら計11人を即時抗告審で証人尋問するよう要求。高裁が応じないため、矢村裁判長らの交代を求める忌避申し立てで対抗する構えだ。その場合、決定期日が延びる可能性もある。

北海道新聞(06/21 19:12)

 あれだけ冤罪裁判と騒がれたにもかかわらず、無罪判決は出しても冤罪にいたる捜査や裁判に対する検証作業はしないつもりらしい。テレビカメラの前でいくら芝居がかった謝罪をされるよりも、冤罪事件を二度と起こさないための具体的措置とそのための検証をこそ市民は必要としているのに・・・。

 他方、沖縄返還密約訴訟の方では画期的な訴訟指揮がなされている。

 1972年の沖縄返還をめぐる日米政府間の密約文書を、不存在を理由に公開しないのは不当だとして、元毎日新聞記者西山太吉さんらが国に不開示処分の取り消しを求めた訴訟の第1回口頭弁論が16日、東京地裁であった。杉原則彦裁判長は8月25日の次回期日までに吉野文六・元外務省アメリカ局長を証人申請するよう原告側に求めた。

 訴えているのは西山さんに加え、作家や学者ら計25人で、3月に提訴した。

 当時の返還交渉に携わった吉野元局長は2006年に、北海道新聞などの取材に対して密約の存在を認めており、杉原裁判長は「訴訟の重要な争点」とした。さらに被告の国側に「不存在ならばそれを証明する合理的な説明が必要」と求めた。
(06/17 08:19)北海道新聞

 アメリカの国立公文書館で密約を証明するアメリカ側の文書が公開されているのに、日本外務省は「不存在」だと言い張っている。「不存在」というのも不思議な言葉で、「存在したものを廃棄した」のでもなく、「アメリカの公文書は偽物だ」と言うのでもなく「不存在」だと言うのだ。日本外務省は国民から見て本当にろくでもない役所だと思わせるに十分な不誠実さなのだが、今回の裁判は別物になりそうだ。

 だからといって安心していてはいけないが。なにせ長沼ナイキ基地訴訟における平賀書簡問題のようなことが日常的に行われているのではないかと想像される日本の司法なので油断は禁物です。

 それでもなお、期待がもてると考えるのは民主党への政権交代の可能性が高まっているときだからだ。民主党の岡田幹事長は機密文書も「原則公開」にすると断言しているので公文書は確実に保管して時期が来たら公開するというように民主党政権下ではなるだろう。こうした大きな流れが裁判官を後押ししていることは間違いないところだ。

 政治上の流れが裁判に影響を与える事が素晴らしいものばかりとは限らないとしても、あまりにも長い間、自民党政権が続いたために司法も行政も自民党のご機嫌を損なわないように考え行動することが習性となって国民のことを忘れてしまっていた。そうした流れが今変わろうとしている。自民党に付いたら安心から今度は民主党に付いたら安心へと振り子は振れるが、何時までも右往左往はしていられないはず。確固とした国民益を考えるようになることを望みたい。

 私たちも民主党に期待はするが「任せる」訳ではない。期待しつつ監視することを忘れはしない。

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2009年6月20日 (土)

西松事件--だったら贈収賄で起訴したら・・・!

 西松事件裁判が始まったと思ったら、もう結審なんですね。どのカテゴリーで取り上げようかと考えたのですが検察側の主張も報道の取り上げ方もとうてい裁判としての報じ方ではない。これでは、どう考えても政治ネタにしかならない。変な判決が出たらその時には裁判ネタで取り上げなければならないだろうけれど、そもそもが変な冒頭陳述だ。

 昨日(19日)の夕刊には--小沢事務所から「天の声」で受注(読売新聞)--と大きく報じられていて、オオッ!贈収賄事件か!?と思ったのですが、何のことはない起訴状は政治資金規正法違反(企業献金、他人名義献金)。しかも小沢事務所の「天の声」で受注した工事額が122億7千万円だと検察が主張していることをご丁寧にも図表にして報道している。 この裁判は大久保秘書の裁判だったっけ? 有罪が決まったんかい? 贈収賄が証明されたんかい?

 ◆検察側が主張する西松建設の違法献金事件の骨子◆

 ▽岩手県の公共工事と秋田県の一部の公共工事については、小沢事務所の意向が「天の声」とされ、談合における本命業者の選定に影響力を及ぼしていた。

 ▽西松建設などゼネコンは「天の声」を得るため名前を隠し、下請け企業などから小沢氏側へ献金をさせていた。

 ▽西松建設の国沢被告は1995年、東北での受注を伸ばすため小沢氏側に多額の献金をすることを了承、ダミーの政治団体を使った献金を始めた。

 ▽西松建設は97年ごろ、小沢事務所との間で年間2500万円を継続して献金する申し合わせをした。

 ▽小沢氏秘書の大久保被告は、2000年ごろから談合の「天の声」を出すなどしていた。西松建設側に献金額の割り振り案を記した一覧表も示していた。

 ▽西松建設の共同企業体が小沢事務所による「天の声」で落札した公共工事は岩手、秋田両県で計4件、総額122億7000万円にのぼる。
(2009年6月19日13時50分  読売新聞)

 金をもらって、見返りに公共工事を受注させたなら立派な贈収賄事件だ。政治資金規正法違反なんかで起訴しないで贈収賄で起訴すべきだろう。西松建設も大久保秘書もそして小沢一郎も贈収賄でしょっ引くべきでしょう。それが立証できるなら。

 贈収賄を立証できないから政治資金規正法で起訴するというのだろうか?しかもその根拠は122億円あまりに及ぶ公共工事に絡む贈収賄事件だ。未だ始まってもいない大久保秘書の裁判において立証しなければならないことを背景にして起訴するというのはあまりにもおかしい。 未だ始まってもいない裁判で、未だ立証されてもいない容疑を別の裁判の立証に使うというのはまともでない。検察官の頭はどうなってしまったのか? マスコミはおかしな論理だと思わないのか?

 大きく取り上げられている問題の割にはショボイ展開になっている。(ショボサが分からないのか共犯なのか、マスコミは大挙して「天の声」が事実のように報じている。)これでは検察が政治的な意図で民主党をねらって捜査したと疑われても仕方がない。

 自民党側は盛んに西松事件を取り上げるが、もう麻生内閣の支持率を上げることには寄与しないだろう。説明責任と盛んに叫んでいるけれど、「やっていない」って言っているでしょう。立証責任は検察にあるのであって小沢一郎にも民主党にもない事くらいは国民もすでに気付いている。

 それより何より小沢一郎は「自民党だったわなー」との記憶が呼び覚まされるばかりなのでは? それに進行中の障害者団体の偽造証明書問題もたとえ民主党の議員に結びついたとしてもやはり「元自民党」だわなー。「墓穴を掘っている」とか「天に唾する」とか、そんな風に見える。

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2009年6月13日 (土)

チキンレースはいい加減にやめろよ北朝鮮!

 鳩山総務相が事実上更迭された。株主である政府の監督官庁たる総務大臣が再任を認めないというのだから西川氏が辞任するのが筋だと思うのだがそうはならなかった。後任が見つかれば西川辞任の線もあり得たが財界が後任を出さない事を決めている時点で勝負あったと言うことか?前回の衆院選が郵政民営化是か非かを争点として大勝利している以上、新社長が官僚では選挙は戦えないと感じた議員が多いとしても無理はない。 別に鳩山氏が更迭されたのが惜しいと思う者ではないが、かんぽの宿問題で人気を得た鳩山邦夫が先走りしてカードを明かしてしまったところに敗因がありそうだ。後継社長を見付けてから再任を認めないとブチ上げるべきで、見つからなければ再任に条件をつけることでメンツは立ったのだ。最初にブチ上げてしまえば引くに引けない状況に陥ってしまう。

 鳩山総務相が更迭に到るニュースを北朝鮮の最近の動きと似ているなーとずっと気にしていました。イヤ、鳩山や麻生が困っても知ったことではないのですが、北朝鮮の行動は大問題を引き起こしかねない。そして、最近の北朝鮮にはチキンレースをやっているとの認識を持って、コントロールしている人間がいるのかどうか心配になってくる。

 核開発もミサイル開発も莫大な資金が必要で、日本のどの一県よりも小さいくらいのGDPで、国民を飢えさせて本当に続けられるのかという疑問が常にある。そうやって援助を得られると考えているとしたら、それ自体が尋常ではない。 先日は開城工業団地での賃金を4倍に上げろとか新たに土地の使用料として5億ドルを支払えと要求しているという。これなんかも無茶な要求と言うよりも「だから言わんこっちゃない」というようなものに見えてくる。もう苦し紛れと言うことで、自分たちの窮状を白状しているに等しいように思うのだが。

 明らかにチキンレースを仕掛けている方が恐怖に気が狂ってきているとしか思えない。こちらが自制しなければ行き着くところまで行きそうな気配を感じる。

 今日未明の国連安保理で新たな決議が採択された。中国が反対したからだと報道されているが、貨物検査が「義務」ではなく「要請」に押さえられた事で、ひとまず北朝鮮政府に方向を変えるなりブレーキを踏むなりの道を残したという意味で歓迎したい。しかし、この機会を生かすだけの力が金正日にあるのかどうか心配なところだ。この決議に再度の核実験やミサイル発射で答えてきたときにはどうするのか?

米大使「いちいち仕返しせず」=対北朝鮮、新たな挑発でも追加制裁に慎重?

 【ニューヨーク12日時事】米国のライス国連大使は12日、国連安保理による対北朝鮮制裁決議採択後、ホワイトハウスで記者会見し、北朝鮮が3度目の核実験や弾道ミサイル発射を強行した場合の対応について、「挑発行為に対しその都度仕返しするつもりはない」と述べた。安保理による追加の制裁措置に慎重な姿勢を示唆したとみられる。
 同大使はまた、さらなる挑発があっても「(制裁の)完全履行実現に集中的に取り組むことになる」と強調。制裁決議を採択したばかりであるため、決議に盛られた既存制裁の履行徹底を図る方が効果的との認識を示した。
 一方、高須幸雄大使もニューヨークでの記者会見で「何か事があるたびに決議を通すのが実際的なのか、という気はする」と指摘。外交筋によれば、日本は3度目の核実験があれば安保理に緊急会合開催を要請する方針だが、具体的にどういった対応を求めるかは不透明だ。 (2009/06/13-10:08)


 今の時点で、核実験やミサイル発射をされても「追加制裁に慎重」とのメッセージを出すことが良いとは思えないのだが、とにもかくにもアメリカはこれ以上北朝鮮を追い詰めたくないとの意志を示したと思う。しかしこの政策をオバマ政権が継続していけるかどうかも北朝鮮の出方に掛かっている。 そして、それを読めるだけの指導部が北朝鮮にあるのかどうか?

 戦争も北朝鮮政府の崩壊も大災厄だ。しかしどちらの可能性も本気で考えておかなければならない時が来たように思う。

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2009年5月27日 (水)

北朝鮮の核実験とオバマ演説

 北朝鮮が25日に2回目の核実験をした。前回は不完全と言われていた核爆発が今回は地震波の大きさから判断して完成させてきた見込みが強い。ミサイル実験も継続しているので急いで核保有国としての体裁を整えつつあることを認識しなければならない。

 「許し難い暴挙」と非難してみても彼らは核保有国への歩みを止めることはないだろう。しかし「理解しがたい行動をする国」と言ってすましていることは出来ない。今後は安保理で新しい決議を採択する方向に進むのだろうが、それによってどうした事態が引き起こされるのかを見極める必要がある。

 まず、北朝鮮の行動が「理解しがたい」ままでは如何にもまずい。経済援助狙いの瀬戸際政策というのが一番ポピュラーな見方だと思うが、援助する方だってそんなにお人好しではないし、援助される方もそれが分からないほど馬鹿ではない。イヤ、だから理解しがたいと言うのでしょうが、別の角度から見てみると見えてくることもある。日本人の場合はとりわけ拉致された家族達の憎しみから距離を置いてみることが必要だ。

 何度か書いてきたところですが、北朝鮮は「アメリカが恐ろしくて仕方がない」のだと言うことが大事です。「ならず者国家」と言われるほどには強力ではない。南北統一を目指して自分から仕掛けた戦争とはいえ朝鮮戦争で一度は破滅の瀬戸際まで追い詰められた国であり、アメリカによって核兵器の使用を現実に検討された国でもある。そして現在も飢え死にしそうな国民を抱え、駐韓米軍と非武装地帯を挟んで対峙し、海側から日本の自衛隊と米軍によって包囲されているちっぽけな国だ。こうした恐怖感が「強盛大国」だとか「先軍政治」だとかの馬鹿げた大言壮語の陰にあると言うことを知らなければならない。

 私たち日本人は60数年前にアメリカと戦い、国土を焼け野原にされ、広島と長崎に核爆弾を実際に使われた国民なのですが、占領政策が余程巧妙だった為か、日本の政治家の飼い慣らしに成功したためか、実質的に占領が続いているにもかかわらずアメリカを憎いとも、怖いとも思わない国民となってしまっている。広島と長崎に原爆を落としたアメリカをはじめとする核大国の安保理常任理事国と一緒になって、核実験をした北朝鮮を一所懸命非難するというのは考えてみると不思議な図だ。

 オバマ大統領はプラハで「核兵器のない世界を目指す」との演説を行った。画期的なことだと思うし、実現してほしい理想だとは思うが、その論理はそんなに簡単に受け入れられるものではないと思う。何よりこの主張をする国が散々核兵器をつくり配備してきた国であり、散々他国に軍事介入を繰り返してきた国であるからだ。大国同士がお互いに破滅しないように、管理しやすいように核兵器と運搬手段を減らしていくことは良いでしょう。しかしこれは次の核拡散を防ぐ為の行動に対する正当性の補強の意味が強いのだと思う。散々勝手をしてきた国が、他国に核開発の停止を強制していくためにはそれくらいのことはしなければ格好がつかないと言うことだ。--ちょっと皮肉が過ぎたかもしれませんが、プラハ演説の肝は核兵器の廃絶の方にあるのではなく、核拡散をどうやって防いでいくかの方にあると見ます。オバマはプラハでの演説で次のように言っています。

 核実験の世界規模での禁止のため、私の政権は、直ちにかつ強力に、包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准を目指す。50年以上の協議を経た今、核実験はいよいよ禁止される時だ。

 核兵器に必要な材料を遮断するため、米国は、核兵器用の核分裂性物質の生産を検証可能な方法で禁止する新条約(カットオフ条約)を目指す。核兵器の拡散を本気で止めようとするなら、核兵器級に特化した物質生産に終止符を打つべきだ。

 次に、我々は核不拡散条約(NPT)を強化する。国際的な査察を強化するために(国際原子力機関〈IAEA〉に)さらなる資源と権限が必要だ。規則を破ったり、理由なくNPTから脱退しようとしたりする国に、すぐに実のある措置をとる必要がある。民生用原子力協力のため、国際的な核燃料バンクを含む、新たな枠組みを作り、核拡散の危険を増すことなしに原子力利用ができるようすべきだ。 (朝日新聞)

 と、力強く言うのですが、ここには平和的利用を認めたNPT体制ではインドもパキスタンもイランだって北朝鮮だって核保有することを止めることが出来なかったし、出来ないというアメリカの苦境が滲み出ている。そうした平和利用に限定した燃料の枠組みが出来ることは好ましいとは思うけれど、燃料供給を大国に依存することの危険をどう考えるかという問題もある。信用されるような行動を過去にとってきたかと言うことを自分の胸に聞いてみれば分かると思うけど・・・。そもそもCTBTはアメリカをはじめとする核保有国がどこも批准して来なかったのだから、せめて「批准してから言いなさい」ってところだろう。

 アメリカが「核兵器の先制使用をしない」宣言というのをしているのだから安心して核開発を止めなさいと言う議論がある。国際関係のなかでは日本は比較的約束を守るし、アメリカに対する警戒感も薄いのでこうした宣言を高く評価する傾向にあるが、この議論は世界標準ではないだろう。宣言はその国の意思に依存するもので何時又撤回されるか分かったものではないのだ。相手に頼り切っている国のなかだけで通じる議論だ。

 北朝鮮が自分達のアメリカに対する恐怖感から核開発を進めてきたというのは理解できる。イラクのフセイン大統領の末路を見せつけられれば尚更だ。しかし、それにしても最近の行動は性急すぎて慎重さを欠いている。これでは中国を苦況に追い込むだけで良い結果は得られないと思う。それにオバマを甘く見るのは危険だ。核拡散防止の決意を世界の前で宣言した事が米朝二国間の交渉に応じるという方針を採りにくくする面がある。つまり強硬姿勢に転じる恐れが常にあると言うことだ。韓国、中国、ロシアが国境を接しているので、いきなり軍事行動と言うことは考えにくいが、甘いカードは切りにくくなっているのが現状だ。PSI(大量破壊兵器拡散防止構想)による臨検から暴発という自体も考えられなくはない。アメリカは真珠湾攻撃の時のように先に戦端を開かせておいて報復攻撃に持って行くというのが得意だから、中国の黙認があればやりかねないと言うことぐらいは考えておくべきだ。

それにしても、強硬カードの出し合いで戦争なんて言う事態はお互い避けるべきだ。日本政府にも慎重に行動してもらいたい。

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2009年5月25日 (月)

争点は「政権交代」そのもの!

 今度の総選挙は何が争点になるのだろうか? 前回は小泉純一郎氏の「郵政民営化是か非か?」の争点作りに対して、岡田民主党が「郵政だけでない」として明確な争点作りに失敗して敗北してしまった。今回は小沢一郎氏が選挙の総責任者だと言うことからして「あれもこれも」というぼやけた争点を持ち出すことはないだろうと考えているが、岡田氏が自公政権側からの挑発にのせられて又、小難しい政策を持ち出す愚を犯さないでほしいものだと願っている。自公政権側としては小沢院政批判をして岡田幹事長が選挙指導をすることをねらってきていることぐらいは民主党として理解していてほしい。

衆院選、安保争点化に意欲 首相「政策の差を明確に」 (05/25 08:29) 北海道新聞

 麻生太郎首相が、安全保障問題を次期衆院選の主要争点に掲げる姿勢を強めている。民主党の政権担当能力に疑問符を突きつけ、政権与党の安定感をアピールするのが狙いだ。ただ、集団的自衛権の行使を禁じる憲法解釈の変更をマニフェスト(政権公約)に盛り込むことには与党内に慎重論が根強く、首相もどこまで踏み込むか、腰が定まっているわけではない。

 首相が安全保障問題を対立軸とすることに意欲を示し始めたのは、民主党の小沢一郎前代表が二月下旬に「極東での米国の存在は第七艦隊だけで十分」と発言したのがきっかけだ。首相は、安全保障政策が定まらない民主党を揺さぶる格好の材料とみて、「第七艦隊で十分というなら、猛烈な勢いで防衛予算を増やさない限り対応できない」などと繰り返し攻撃している。


 多分、今度の総選挙は鳩山氏が言うように「政権交代」そのものが争点となる。よく言われる財源の問題もあまり大きな問題にはならないと思う。将来の姿に有権者が希望を感じられるかどうかが勝負だ。

 争点作りでは、不利が予想されている自公政権側の方が深刻だ。「生活第一」を掲げる民主党に対抗しようにも小泉政権下で行われた政策による生活破壊の印象は根深いので、急に金をばらまいても一向に支持率はあがらない。そこで思いついたのが安全保障論議と言うことだろうか? 参院選の敗軍の将たる安倍晋三氏が勢いづいている(?)くらいだからこれを争点にしてくるのなら民主党にとっては決して戦いにくいことはない。米国従属から米国からの自立への変更を印象づけることが出来るので、政権交代を印象づけるには悪い話ではない。民主党を攻撃すればするほど自民党がアメリカとの関係でどんなことをやってきたかが明らかになる。正に「天に唾する」事になるだろう。

 間違っても「年金改革」から消費税論議に引き込まれないことだ。気をつけてよ、岡田幹事長殿。

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2009年5月22日 (金)

民主党びいきのメディアが世論操作?・・・ですか?

 先週土曜に決まった民主党鳩山代表は思ったよりも好感が持てました。決定後の記者会見の様子を一通り見ての印象です。以前は何を言っているのか分からない曖昧な言い方に終始していたように思うのですが、今回は「そこまで言って良いのかな?」と思うことまではっきりと言ってくれました。小沢院政と揶揄されていることを意識しての発言とも思われますが、多少まずいことでも政権交代への意欲がにじみ出ているようで私は好きですね。

 私も十分に理解している訳ではありませんが幾つかこれはと思ったことを書いていきます。大手マスコミの記者達の質問は相変わらず小沢だ西松だとかで全く下らない。地方紙やフリーランスや雑誌記者の質問に対する答えが面白い。本人は困惑しながらも立派に答えきったと思う。これなら党首討論も期待できるかもしれない。

① 来るべき総選挙の争点は政権交代是か非か、そのものだ。
② しがらみのない民主党だからこそ、官僚主導から生活者主導の政治への転換ができる。
③ 安全保障政策では今は社民党と違っているが政権交代後は自民党が最大野党となる、そうした環境のなかで社民党との共闘は可能となる。--社民党も変わらざるを得ないと言いたいのだろう。
④ 世襲制限の政策は踏襲する。地盤、看板、鞄を受け継ぐ後継候補が圧倒的に選挙で有利なので、選挙の公平性の観点から世襲制限はする。
⑤ 民主党が政権についても官邸会見は記者クラブ加盟社だけに限らずオープンにします。
⑥ 普天間基地は辺野古への移転ではなく県外移転でと考えている。沖縄の負担軽減は必要だが、米海兵隊のグアム移転に関する協定に賛成できないのは普天間の辺野古への移転がパッケージとなっているので賛成しかねる。
⑦ 西松建設事件は民主党政権の官僚主導政治から生活者主導政治への転換に対する官僚側の危機感の表れであると考えている。既に政権交代をなんとしても防ぎたい官僚との戦いは始まっている。
⑧ 地方分権と言うよりは地方主権の確立だ。補完性の原理に基づいて地域のことは地域にやってもらう。やる気のある地域は良くなっていくだろうし、今までのやり方で良いと思っているところは落ちていく。

 以上、ざっと聴いただけなので聞き間違いも、自分の解釈違いもあるかもしれないですが、なかなか良いこと言っているでしょう。官邸会見をオープンにすると断言したことと地方主権の確立を政策としていくと言うところは大いに期待できる所以です。

 マスコミは鳩山が新代表に選出されたことが余程不満なのか盛んに小沢院政説を流し、鳩山を挑発するが岡田支持議員とて、政権目前のこの時期に分裂騒ぎを起こすはずもないし、世論調査だって総理に相応しい人物で鳩山が麻生を抜いてしまった。これには私もびっくり。

 このたびの代表選挙以降の発言を見る限り岡田氏はまだ政権交代を率いるには未熟だと感じた。一つは、小沢秘書逮捕問題における検察批判に対して「政党が国家権力の正当性を体現する検察を批判すべきではない」との発言をしたことも、鳩山氏が「既に政権交代阻止に向けての官僚機構との戦いが始まっている」との認識を示していることに比べると青臭い。 また、今日の岡田氏のブログで知ったのですが、拉致家族会との会談のなかで「拉致の問題をしっかり解決することなくして、北朝鮮との国交正常化はありませんし、ましてや、北朝鮮に対するお金の支援、経済協力、そういったことは基本的にない」との発言をしている。この辺はポピュリスト臭いところで、拉致問題の解決と国交正常化は同時では何故いけないのか、もっと言うと国交正常化に引き続いて拉致問題を解決するでは何故いけないのか?経済制裁で譲歩を引き出せると考えているところは安倍晋三氏と変わらない。

 こんなところで、今のところ私は岡田代表ではなく鳩山代表で正解だったと思っている。選出方法も含めて小沢一郎の陰が感じられるところは今のところプラスにすら感じられる。

 しかしこんな事が気にくわない人間も勿論存在している。元産経新聞の花岡信昭氏なんかもそうで、驚くなかれ、「民主党びいきのメディアが世論操作?」なんて事まで言い出している。メディアが民主党びいきなんて考えても見なかったが、狼狽振りが見て取れる。小沢氏の仕掛けに切歯扼腕している人間たちがいると言うことをあらためて見せつけられた気がしました。

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2009年5月12日 (火)

「アイヌ文化の知的財産権保護」って???

 「アイヌ文化の知的財産権」なんて言葉をテレビのニュースで聞いて、・・・・エエーッ!???( ・_・;)

「アイヌ文化の知的財産権保護」報告書に盛り込みへ…有識者懇

 政府の「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」の現地視察は10日終了した。座長の佐藤幸治・京大名誉教授は同日、釧路市内で記者会見し、今年8月にまとめる報告書の中に、アイヌ民族を審査認定する第三者機関の設置、アイヌ文化の知的財産権保護の確立などを盛り込むことを明らかにした。

 佐藤座長は、釧路市阿寒町のアイヌ文化と観光の融合の取り組みを「理想の在り方」と高く評価した。その上で、「アイヌ工芸の知的財産権をいかに保護するかが課題」とした。さらに、国が教育、生活支援を行う前提として、アイヌ民族を認定するためには、「透明で公正な手続きに基づいた第三者機関を設けることが必要」と語った。一方で、具体的な方法などについては実施段階で詰めていくべきだとの見方を示した。
(2009年5月11日 読売新聞)


 一体何を知的財産と言っているのか理解できなかった。観光地での見せ物としての生活ぶりや儀式を知的財産として保護するつもりかと考えると尚更???だった。どうやら「アイヌ工芸」を保護するとの意味らしい。しかし、どう保護するというのだろうか? 私の知り合いにも木彫りの修行に阿寒湖畔に修行に行っていたくらいだから、今やアイヌ民族の専売特許とは限らないだろう。多くのアイヌが工芸品販売で生計を立てているとしても、シャモ(和人)の民芸品を駆逐しようとするのだとしたらにわかには同意しかねる話だ。アイヌ文様を知的財産とするのも理解できない。アイヌ民族の独特な文化で、自覚したアイヌの若者の活動で、滅びるよりもむしろ盛んになってきているのではないか? とにかく知的財産権とか著作権という話は既得権益者の利害が陰にあって「眉唾もの」が多いので身構えてしまう。

 それにしても「国が教育、生活支援を行う前提として、アイヌ民族を認定する」第三者機関をつくるというのだが、こんなやり方を当のアイヌ民族は望むのだろうか?アイヌ民族をどう認定するつもりか?血で分けるとしたら、シャモとの結婚も進んでいるし、外国人との結婚だって多くなっている時代にどこに線を引くのか。そのこと自体によってアイヌ民族のなかに対立が持ち込まれることになるのは容易に想像できる。 確かにアイヌ民族に生活困窮者が多いとしても、教育や生活支援は民族によらず所得によって援助することが筋ではないか?教育や生活支援を必要とするのはアイヌ民族だけの問題ではないのです。 教育や生活支援をすると言うことに反対ではなくてアイヌ民族だけにと言う考え方に納得しないだけだ。まずアイヌ民族から始めるというなら賛成だし、やらないよりはやった方が良いのも間違いない。

 とりわけ北海道では民族差別や就職差別が以前ほど露骨ではないけれど強い。それが改められなければ結局は何時までも援助を必要とする民族として辱められることにしかならない。 保護と言えば聞こえは良いが、観光地で昔の生活様式を演じて見せたり、工芸品を売って生計を立てる人の割合が高いこと自体が民族差別の結果である。そうした状態を知的財産だとして保護されることを本当にアイヌ民族が望んでいるのだろうか? アイヌ民族を北海道の先住民族と認める事から出発する政策は知的財産として認めると言うこととは違うような気がするのだが・・・。

あるアイヌからの問いかけ(7)
あるアイヌからの問いかけ(7)

あるアイヌからの問いかけ(8)
あるアイヌからの問いかけ(8)

あるアイヌからの問いかけ(9)
あるアイヌからの問いかけ(9)

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2009年4月29日 (水)

4月28日は「沖縄デー」

 今日、4月29日は我々の世代にとっては昭和天皇の誕生日の方が通りが良いでしょう。しかし皮肉なことに、昨日4月28日はサンフランシスコ講和条約が発効した日だが、沖縄では日本本土から切り離された「沖縄デー」として忘れられない日となっている。 このあたりの感覚は日本「本土」の新聞を読んでいたのでは見逃してしまう。と言うよりも「日米同盟」と盛んに言っている自公政権は見たくないことかもしれないが…。

4・28沖縄デー 真の主権を考える日に
2009年4月28日 琉球新報社説

 沖縄にとって忘れられない、忘れてはならない日がある。きょう、28日もその一つ。
 敗戦から6年8カ月、1952(昭和27)年4月28日、対日講和条約(サンフランシスコ平和条約)が発効した。条約は51年9月8日、サンフランシスコ会議で日本と旧連合国48カ国が調印、外国軍隊の駐留継続を許容した。
 「4・28」は日本にとって、連合国による占領からの独立だった。しかし、米軍の日本駐留を認める日米安全保障条約(旧安保条約)も同時に発効したため、沖縄、奄美、大東を含む南西諸島は、日本から切り離され、米国統治下となり、異民族支配が始まった。
 日本の独立が認められる一方で、沖縄は、事実上の自治を奪われ、「屈辱の日」となった。
 1952年から60年代にかけて、日本全体の米軍基地は25%程度に減少した。その一方で、沖縄の米軍基地は倍増、さらに国内全体の基地減少に伴い、沖縄への負担は増加し、現在は日本国内の約75%が沖縄に存在する。
 住宅地域の真ん中にあり、米国高官さえ危険性を指摘した米軍普天間飛行場は、日米両政府が名護市辺野古沖への県内移設を合意。環境影響評価(アセスメント)の準備書を沖縄防衛局が提出した。それに対する環境問題を主眼にした知事意見が焦点になっている。
 県や地元自治体は、日米合意案に対し、沖合への移動を求めているが、県民の中には、一層の基地負担の軽減を求め、県内移設そのものへの反対が根強い。
 講和条約発効による米国統治下での種々の人権蹂躙(じゅうりん)に対して住民は憤り、祖国復帰を訴える大きなうねりとなった。ようやく果たした復帰だったが、戦闘機の爆音や兵士に絡む事件事故など基地被害にあえぐ県民にとって平和憲法の下への復帰は、37年たつ今でも実現しているとは言い難い。
 沖縄が味わった屈辱は、自治権に対する県民の見識を高める大きな一歩につながった。その切実な思いを今も持ち続けているだろうか。
 「4・28」を知らない若い世代が増えている。筆舌に尽くし難い沖縄戦を経て、母国から切り離され、主権を奪われた57年前のきょうを決して風化させてはいけない。沖縄の真の平和と自立を考え、求める日なのだから。


 「母国」と呼んでもらえる何を日本政府はやっただろうか? 「母国」は今何をやろうとしているのだろうか?

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裁判員制度凍結に賛成です。

 昨日は、止めようがないならこう持って行きたいとの思いを込めて裁判員制度に関して書きました。しかし保坂展人議員のサイトで裁判員制度を問い直す議員連盟緊急総会の報告がなされています。止める努力を放棄していない議員が結集していることを心強く思います。

「裁判員制度」凍結、見直しにむけた「12の論点」が展開されていますので列挙してみます。

[裁判員――国民の権利・義務をめぐって]
①思想・信条による「辞退」や面接時の「陳述拒否」が認められない
②守秘義務・虚偽陳述の罰則が重すぎる
③「無罪」の判断をしても強制的に「量刑評議」に参加を強いられる
④死刑判決を全員一致ではなく「多数決」で行うこと
[被告人の防御権]
⑤裁判員裁判を受けるか否かの「選択権」が被告人にないこと
⑥取調べの可視化が実現していないこと
⑦公平な裁判のための条件は整っているか
[裁判員制度の基本構造]
⑧放火・殺人等の「重大事件」が対象となっていること
⑨裁判員への説示を公開の法廷で行うことが義務付けられていない
⑩部分判決制度は裁判員裁判の対象外にすべき
⑪「拙速審理」に対する懸念が払拭されていないこと
⑫国民への一方的な宣伝ばかりで説明をしていない

 三年以内に見直しをするとなってはいるようですが、特に「④死刑判決を全員一致ではなく「多数決」で行う」などは見直しが出来るでしょうか? 「全員一致」に見直されたときにそれ以前の判決は見直さなくて良いだろうか? 「法の下の平等」原則からすると耐えられないのではないか? ある時期を区切りに判決の基準がコロッと変わってしまうのでは、判例としても整合性がとれない物となってしまう。 上級審でどんどん修正されるとしたら(修正されなければ困るのだが)、それはまたそれで一審が意味のない物になってしまう。

 やはり、司法の側からの国民への腹いせのような感じが自分にはぬぐい去ることが出来ない。やってみて見直すというのではあまりに問題が大きい制度設計だと思う。一度凍結して制度を見直すべきだと思う。しかし、国民の司法への参加は絶対におろせない。

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2009年4月28日 (火)

裁判はもうイヤ! ではなく「民事裁判をやらせろ」の方へ!

 いよいよ5月から裁判員制度が始まる。死刑制度のある日本で、重大刑事事件のみを、しかも量刑まで判断し、しかも多数決で決定されるというのだから英米の陪審制度やヨーロッパ諸国の参審制と比較して国民にとっては随分乱暴な制度だと思うので、実行は延期して議論を重ねた方が良いと思う。苦役を禁じた日本国憲法に反するとの意見もあるくらいだが、実際には動き出したら止まらないのが日本の官僚制度なので無理矢理突き進むことになるのだろう。

 以前から裁判に市民を参加させてほしいと思っていたが、念頭にあったのは公害裁判や薬害裁判に代表されるような民事裁判の方だった。しかし裁判員制度が始められるとして出されてきたのが重大刑事裁判の方だったので何故?との思いがずっと頭を離れなかった。

 NHK等で推進派の人達の意見を聞いていると日弁連側は「ようやく市民参加までたどり着けた」という達成感を感じているようだが、裁判官と検察側の人は世論の批判を重視しているようで、警戒感とともに「門戸を開けてやる」との意識をにじませている。しかし私は世論の批判を取り上げた裁判官や検察の発言のなかに一種、市民に対する侮蔑というか報復というか、そうした感情を感じた。勝手なことを言っている者達に「一番嫌な苦しい仕事をさせてあげるよ!」と言ったところかな。 確かにマスコミに誘導されて勝手に噴き上がっている大衆も悪いのだけれど、それにしても「いきなりそれですか?」って感じです。

 当ブログの左側「こんな本どうでしょう?」で扱いましたが、小山 勉氏の「トクヴィル」という本を読んでいて「これは!」と思わされました。200年近く前の人が既にこんな事を言っていたのか!との思いです。ちなみに福澤諭吉もトクヴィルを読んでいたのですね。(以下、カギ括弧付の引用はトクヴィルの著述から)

 他方、フランスでは、陪審制は、啓蒙哲学者達によって多いに礼賛されたイギリスの制度の内の一つであったが、1791年の立法議会によって創設され、第一共和制、総裁政府、第一帝政、復古王政のもとで存続していた。陪審制は一般に重刑事犯にだけ適用されていたが、こうした限定的適用の理由は、陪審は民事事件の通常の係争点については適切な裁判は出来ないという判断にあった。
 刑事裁判にも民事裁判にも陪審制が適用されていたイギリスやアメリカと違いフランスではこれからの日本と同様重大刑事裁判だけに陪審制が適用されていたのですね。民事裁判に市民を参加させないというのは市民側以上に権力側に理由があるのでしょうね。

 これに対してトクヴィルは民事陪審が市民精神の形成に有効である事を強調していきます。

「陪審を司法の一制度と見なすにとどまれば、考察範囲をことさらに狭くすることになろう。たとえ陪審が訴訟の運命に重大な影響を持つとしても、それにもまして大きな影響が社会自体に及ぶからである。それ故、陪審こそすぐれて政治的な制度である。」

「陪審は人民主権原理の最も強力で直接的な適用である。陪審は人民を、自らが社会に対抗して何をすることが許され、また何が禁じられているのかについて判断を下す主体たらしめているものに他ならないからである。こうした観点から、陪審制はすぐれて共和制的な制度(陪審員が選ばれた階級によっては、民主的でもあり、貴族的でもある)である」--その意味で、陪審制は市民の司法への直接参加の一形態という、人民主権原理の実際的発展の帰結である。

「法律は習俗に支えられない限り、常に不安定である。習俗は、国民の間に唯一の強い持久力を生み出す。陪審が刑事事件に限られる場合、民衆は陪審の活動を時たまにしか、また特殊な事件についてしか見なくなる。そうなれば、民衆は日常生活では陪審なしですますことに慣れ、それは訴訟受理の一つの方法であって、唯一の方法とは見なさなくなる。逆に、陪審が民事事件にまで拡大されると、その適用は、常時人々の目を引く。それは全ての利害に触れ、各人がその活動に協力するようになる。こうして陪審は生活習慣にまで浸透するのである。」

「私は民事陪審を専制に対する最も強力な保護だと見なしている。私が民事陪審を重視するのは、特にそのためである。私の考えの結論は次の通りである。法律は習俗に支えられない限り、常に不安定である。習俗は人民にとって最も強い持久力である。陪審は民事に限定することによってはじめて、絶えず活動し、あらゆる利害に及び、全ての人々が絶えず頼りとする制度となる。陪審制は民事に限定することによってはじめて、実際に習慣の中に入り、人間精神を形式に従わせ、最後のあらゆる正義の観念と一体化させる。」

「これらの諸制度は、実に市民としての特殊な訓練を与えるものであり、自由な人民の政治教育の実際的な部分をなすものであって、彼らを個人および家族の利己心の狭い世界から抜け出させ、共同の利益を理解し、公共の事柄を処理することに慣れさせるものである。--すなわち、彼らに公共的な動機または半ば公共的な動機から行動する習慣を与え、また、彼らの一人一人を孤立させるのではなく、互いに結合させるような目的に向かって行動する習慣を与えるものである。このような習慣と能力がなければ、自由な憲法は運用されることも維持されることも出来ない。」


 長々と引用してしまいましたが、特に最後のところは心にしみ入ります。モンスターペアレントのことなどが頭をよぎるのですが、個人主義が利己主義にまで行き着き共同の利益や公共の物がどうやって維持されているかに考えが及ばなくなってしまった人々を訓練し教育する場としてとりわけ民事陪審は有効だと主張している。それにしてもこうした利己心にとらわれた人間に裁判を任せられるのかという心配も他方では当然ある。ではいつまで待てばいいのか?多分いつまで待ってもそんな時は来ない。特に日本では耐震偽装の時も、食品偽装の時もそうだけど、何か問題が起こると「国は何をやってんだ!」と政府への依存を強める方向に転がり、自分たちの力を合わせてどうにかしようとは考えない人が多く、どんどん政府に任せて個人の殻に閉じこもりたがる傾向が強いので、あえて「毒を食らう覚悟」が必要なのかもしれない。

 嫌なことだけど、「なっ裁判って大変でしょう」といわれて、市民参加の道を取り上げられることは多分最悪なコースだ。「毒くわば皿まで」と言うから、もっと軽い刑事裁判も、そして民事裁判も参加させろと言うまでに市民意識が向上することを願いたい。 まっそれは無理だと考えるから延期だとか廃止を唱える人が多いのは分かる。しかしまずは無理矢理やらされるのだ。避けられないならその先のことを考えるしかない。

 毛沢東は「鉄砲から政権が生まれる」と言った。レーニンだかマルクスだか覚えていないけど「若者にその鉄砲の扱い方を教えてくれている」のが皇帝だかツアーリーだか(あやふやでゴメン)だと言っていたはず。その鉄砲がどちらに向けられるのかはまだ分からないのだ。

裁判はもうイヤ! ではなく「民事裁判をやらせろ」の方へ!

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2009年4月20日 (月)

デヴィ夫人に天晴れ!

 見直しました、デヴィ夫人。右翼とトラブルになり 街宣車に植木鉢を投げつけたとか…。

 デヴィ・スカルノ元インドネシア大統領夫人(69)が、東京都内の自宅に右翼活動家の街宣を受けた際、街宣車に植木鉢を投げ付けトラブルになっていたことが20日、分かった。

 警視庁渋谷署などが詳しい状況を調べている。

 警視庁によると、19日午前9時半ごろ、右翼活動家の男性が、北朝鮮が5日に発射したミサイルに関するデヴィ夫人の発言に抗議するため、東京都渋谷区の自宅前で街宣活動をした。この際、デヴィ夫人が2階から植木鉢3個を投げ、街宣車が破損。もみ合いとなり、デヴィ夫人のカメラも壊れるなどした。

 男性はデヴィ夫人が、北朝鮮のミサイルについて「(ミサイルではなく)人工衛星なのに、日本は騒ぎすぎだ」などと発言したとして抗議を行っていたという。2009/04/20 13:33 【共同通信】


 右翼もびっくりしたろうけれど、それにしても何をやってるのか? いくらスカルノ元大統領夫人とはいえほとんどタレントでしょう。公式な場に呼んでくれる国はもうほとんどないのではないでしょうか?--失礼_(._.)_ そんな人に街宣車を繰り出してどうしようって言うのヨ?

 デヴィ夫人の言うことは世界の常識で、ロケットでもミサイルでも良いけれど600キロ以上も上空を飛んでいくものに大騒ぎしているのは日本くらいで、笑われるかそうでなかったらその意図を警戒されるくらいのものだ。 と、思ったら、早速あの中川(酒)議員が「核に対抗できるのは核」と騒ぎ出している。

 中川氏は「核の議論をすることと核を持つことは全く別問題。相手が核を持った時には核シェルターも必要でしょうし、放射能を浴びないための医療措置も必要だ」と持論を展開。「彼らは予告なしにいつでも撃ってくるという体制に一歩近づいた。われわれは、常にこのことを議論していかなければならない」と述べた。中川氏は自民党政調会長を務めていた2006年10月にも同様の考えを述べている。 (04/19 21:51、04/20 06:53 更新) 北海道新聞
 見かけは強硬派ぶるけれど本質的に弱虫の政治家の言を真に受けるのはやめましょうね。金正日が日本や日本の米軍基地に攻撃を仕掛けてきたときは北朝鮮滅亡の時だと言うことを世界中の政治家は知っている。北朝鮮が核やミサイルに執着するのは金正日達がまさしく「彼らは予告なしにいつでも撃ってくる」と恐れているからだ(この場合の彼らとはアメリカのことだ)。それ位の事は軍事力や経済力を冷静に比較できる政治家なら誰でも分かることだ。北朝鮮の核が使われるとしたら、北朝鮮が自壊するときか自壊してテロリストの手に渡ったときと考えられている。だからアメリカをはじめとする周辺国は北朝鮮の崩壊を望まないと言うことで利害が一致している。その上で見返りを与えてでも核開発とミサイル開発をやめさせようとしているのだ。 だから、政治家たるものはいたずらに危機感を煽るのではなくどうやって北朝鮮に核兵器開発をやめさせるかを周辺国とともに追求することだ。北朝鮮が平和裏に国際社会に復帰できれば拉致問題も解決できるはずで、逆はあり得ないと言うのも世界の常識ではないのか?

 弱虫が騒ぎ立てると思えば、今度は金の亡者が踊り出すと言う図だろうね。

全国瞬時警報システム 政府、年度内に整備 (04/19 07:07) 北海道新聞

 政府は十八日、住民に津波警報などの危機情報を即座に伝える「全国瞬時警報システム(Jアラート)」を、本年度中に全市区町村で整備する方針を決めた。北朝鮮のミサイル発射で危機管理問題への関心が急速に高まる一方、Jアラートの整備率の低さが浮き彫りになり、全国的な整備が必要と判断した。

 二〇〇九年度補正予算案に関連経費百十億円を盛り込む方針だ。

 総務省消防庁によると、Jアラートを整備済みの自治体は、今年四月一日現在で全国千八百市区町村のうち二百十一で、整備率は全体の12%にすぎない。道内は北斗市と釧路管内浜中町だけ。整備率が低いため、政府は北朝鮮のミサイル発射の際は使用を見送った。

 Jアラートは速報性に加え、自治体職員を介さずに二十四時間体制で運用できる利点がある。一方、設置には一自治体あたり七百万円程度がかかるため、財政が厳しい自治体は二の足を踏んでいる。

 ただ、ミサイル発射では住民周知がテレビやラジオ頼みだったこともあり、政府は全額国費による整備に踏み切ることにした。

 政府が住民に危険情報を伝えるシステムには、自治体向けにメールを一斉送信する「Em-Net(エムネット)」があるが、情報を住民に伝えるかどうかは自治体に委ねられている。政府は「Jアラート整備で複数のシステムを確保し、危機情報の伝達を確実にしたい」(総務省幹部)と話している。


 Jアラートなるものに金をかける意味があるのか? 1自治体当たり700万円をかけて通知してもらってそれで住民にどうすれというの? もしミサイルが日本めがけて発射されたとしてどのくらいの時間的余裕があるのか?第1どこへ避難すれというのか? 中距離ミサイルが隣国から飛んでくるとしたら避難している暇はないだろう。全国民が核シェルターを用意しておけとでも言うの? 全然現実的でないと思う。 結局はまずJアラートでITゼネコンが大儲けして、次はシェルター掘りで土建屋が大儲けと言うところか?

 北海道では北斗市と浜中町に設置されているって言うのですが、何でここだけが設置したのでしょうか?どちらもミサイルの標的にはなりそうもない町のように思うのですが…。札幌だとか旭川だとか、もっと大きな都市があるのですが設置していないと言うことは、全然費用対効果が見込めないからではないでしょうか?

 先日のミサイル騒ぎで大騒ぎしたPAC-3だって、射程20キロと言うけれど、水平方向にカバーできる範囲はせいぜい4キロ程度と言われている。都市を守るとしたら気が遠くなるような数を要することになる。そんなことは軍人も政治家も当然不可能だと分かっている。通常は報復能力を守るために軍事基地周辺を守るというのが常識だ。

 とにかく日本国民は正確な情報を与えられていない。とりわけ軍事面では。
 北朝鮮のミサイル問題では世界中に恥をさらした面もあるけれど、これを機会に正確な情報を基に防衛問題の議論を深めていきたいところだ。酔っぱらい政治家や何かと理由を見つけて公共投資を引き出そうとの政治家に踊らされることがあってはなりません。そんな余裕はもう日本にもないはずなんです。

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2009年4月17日 (金)

民主党は「反米」志向とおっしゃる読売新聞こそ……!

 今日(16日)の読売新聞は「海兵隊移転協定 民主党は「反米」志向なのか」との社説を掲げている。民主党の主張が「反米」とは思えないのだが、読売新聞は自民党同様ロードマップを批判されることが腹に据えかねるらしい。

 協定は、2014年までに米海兵隊員8000人をグアムに移転し、日本がグアムでの米軍施設整備費28億ドルを支出する内容だ。沖縄の基地負担を大幅に軽減するものであり、着実に実現したい。

 民主党は、反対の理由として、グアム移転に関する情報開示が不十分なうえ、経費の積算根拠が不明確だ、と主張する。

 これらの問題は主に、米側の移転計画の詳細が決まっていないことに起因している。政府が米側に働きかけ、情報開示や経費節減に努めるのは言うまでもない。

 だが、協定に反対するのは、次元の違う重みを持つ。米兵8000人の削減という画期的な合意を覆すのは得策でないうえ、日米の信頼関係を大きく損なう。


 社説が「画期的」と主張する米兵8000人の削減が実質的に2500人ほどの削減にしかならないと言うことが外務委員会審議の中で明らかになった事は協定内容の信頼性を大きく損なうものだと思うが、それにも関わらずなお読売新聞は「協定に反対したら日米の信頼関係を損なう」から、まず通してから米側に不明確な積算根拠と情報開示を求めるようにしろと主張する。 どこの国でも国民の税金を支出する以上は明確な道理と積算根拠とがそろっていなければならないのではないのか。それを審議すべき国会に、後回しにすれと要求するような論理はおかしいのではないか?しかも、政府ではなく報道機関が主張するというのはまさに政府公報機関に自らをおとしめる行為ではないのか?

 沖縄返還の時に当然米軍が支払う費用を日本が別の名目で立て替えるという、まさに迂回献金を日本国民に内緒で、日本国民を騙して実行し、しかもその時の密約文書がアメリカでは公開されてもなお「不存在」と言い張っている自民党政府であるから、尚更国会はおかしな金の支出をしないように監視しなければならないのだ。

 十分な審議を求めることも、協定に反対することも「反米」感情から出てきている行為ではない。悔しいかな己の政府=自民党政府を信用できないと言うところから発している。「売国」やってるんじゃないかなー?と心配してるんだ!

読売新聞は政府公報に務めているが、現地沖縄の新聞はそんな風に言っていないよ。
グアム移転協定 民意軽視の駆け込み締結
在沖米海兵隊、グアム移転協定可決

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2009年4月 9日 (木)

「日米同盟」とは沖縄と自衛隊を米軍にくれてやること!?

 昨日は「在日米軍の再編に関するロードマップ」のイカサマぶりが辻元議員の質問で明らかになったことを書いたのですが、改めて読み直してみると国民が受けていた説明と実際の構造は逆だったのではないかと思えてくる。その方がすっきりと理解できるように思えるのです。

 「ロードマップ」の構成は次のように説明されている。2004年に宜野湾市の沖縄国際大学構内に米海兵隊のヘリコプターが墜落し、こんな町中の基地は危ないと言うことで基地を別のところに移そうという話になった。そして出てきたのが辺野古沖のV字滑走路建設だ。しかし何でヘリコプター基地が二本の滑走路を持つ基地となったのか明確な説明がない。

 沖縄の負担を軽減すると言うことで、いくつかの基地を返還する為という中で、海兵隊8000人とその家族9000人のグアム移転の話が出てきた。日本がお願いして在沖縄海兵隊1万8000人のうち半数近くをグアムに移転してもらうのだから移転費用を日本側が持つ必要があるとの理屈で、直接支出28億ドル、融資60.9億ドルの支出を決定している。

 その次にキャンプ座間に米陸軍司令部が移動し、そこに陸上自衛隊中央即応集団司令部が越してきて共同(?)運用を始めることになっている。当然部隊も訓練も一緒に活動する体制となりそうだ。

 これらのことを全て日本の必要に応じて米軍に動いてもらうと説明されているのだけれど、辺野古沖のV字滑走路は全くの焼け太りだし、海兵隊は実数ではなく定員を減らすという話で、いくらか米兵が少なくなったかと思うと今度は米軍司令部がやってきて米兵の代わりに自衛隊を動かそうとの話に思えてくる。これでは沖縄の負担軽減ではなく、米兵の負担軽減であり、米兵の代わりに自衛隊を使ってもらうのと変わらないのではないか?

 結局、「ロードマップ」の筋書きを沖縄県民の負担軽減からではなく米軍独自の再編成案から説き起こした方がずっと素直に理解できそうだ。つまり、日本の都合とは全く関係なしに米軍再編案があって、米海兵隊の緊急展開はグアムから行い、韓国や沖縄など前線には必要最低限の兵を残すだけにする。米兵が少なくなった分は司令部を日本に持ってくるから自衛隊を我々の指揮下に入れなさいというものではないのか?辺野古沖のV字滑走路は夜間訓練と緊急時の離発着に使うつもりで最初から計画されていて、普天間のヘリコプター事故とは本来、何の関係もないが新しい基地をつくる理由に使える。米軍再編は日本の都合とは何の関係もないけど、金は出してね!とでも言われたのだろうか?米軍の配置転換に金を出す理屈はあり得ないから、定員の削減を実兵士数の削減のように見せかけて、しかも日本からお願いしたように見せかけて金を出す根拠としたと。 しかしこれは西山太吉氏が指摘しているように、佐藤栄作元総理が沖縄返還の時に米軍が本来支払うべき金を別な名目で渡した構図と何も変わっていないと言うことを示している。

 いくら何でもこんな事を正直に国民に話したら自民党政権は潰れる。それで知恵を絞ったのが一連の沖縄県民の負担軽減のために日本から頼んで移動してもらうのだから金を出しましょうというスキームで、全く日本国民をたぶらかすものだ。安倍、麻生、額賀、中川(酒)が得意満面で説明した「在日米軍の再編に関するロードマップ」とは徹底してアメリカのための仕組みだと言える。沖縄と自衛隊を売り渡すというのでもない、持参金付でくれてやると言うことだ。

 しかし、戦後60年を過ぎているのに何というざまだろう? 吉田茂が講和条約を結び、日米安保条約を結んだときにはアメリカでも「せっかく戦争でとった領土を返すと言うのか!」と議会で騒がれたくらいだと言うから、無体な要求も出されただろうけれど、今なお勝手な理屈で横暴な要求が出され、それに唯々諾々と従う政治家ばかりだというのだろうか?60年を過ぎているのですよ。信じられないことだ。

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2009年4月 7日 (火)

グアムに移転する在沖縄海兵隊はちょっとだけ!

 自民党政府は全く信用がならない。沖縄の海兵隊の半数がグアムに移転するように印象づけられ、その上基地の返還等はこの海兵隊のグアム移転や普天間代替施設の建設如何にかかっていると、恩着せがましく且つ、半ば脅迫されているようなものなのですが、4月3日の衆議院外務委員会における辻元清美議員の質問で実態が明らかにされた。

 つい最近、2月のクリントン国務長官来日時に日本政府は「在沖米海兵隊のグアム移転に係る協定」を調印している。結局クリントンはこれを確認するためにやってきたの?と思うくらいの内容で、外務省のプレスリリースによると、締結の意義として次の二項目があげられています。

(1) 本協定の締結により、多年度にわたる資金拠出を始めとする日米双方の行動が法的に確保され、「ロードマップ」において日米両政府が約束する在沖縄海兵隊のグアム移転の実施が確実なものとなります。このことにより、ひいては沖縄の地元住民の負担の軽減につながることとなります。

(2) 本協定の締結により、上限28億ドルの日本側資金について、米国政府による適切な管理等を確保するための手続等が法的に整備されることとなります。


 要するにこの協定は当時の麻生外相と額賀防衛長官とが2006年に約束してきた在日米軍の再編に関するロードマップの実現を確実にするためという目的でなされたもののようですが、日本政府が強調しているのは「沖縄県民の負担軽減に資する方策」といわれる「在沖縄海兵隊の8000人削減とその家族9000人の削減」であるが、アメリカ政府としては後半の28億ドルの方を確実なものにしておきたかったのかと想像される。

 ロードマップ中(b)兵力削減とグアムへの移転 の項には確かに次のようにかかれている。

○約8000名の第3海兵機動展開部隊の要員と、その家族約9000名は、部隊の一体性を維持するような形で2014年までに沖縄からグアムに移転する。移転する部隊は、第3海兵機動展開部隊の指揮部隊、第3海兵師団司令部、第3海兵後方群(戦務支援群から改称)司令部、第1海兵航空団司令部及び第12海兵連隊司令部を含む。

 何度読んでも半分の海兵隊が出て行くとしか読めないのですが、実は海兵隊の実数の削減ではなく、定員の削減のことだというのだ。現在在沖縄海兵隊の定員は1万8000人でその定員を8000人減らして1万人にするという話だという。現在の人数は1万3000人程度なので、実際には3000人ほどの移動だという。当然移動する家族もせいぜい3000名ほどだろう。併せて1万7000名ほどがグアムに移動すると思いきや、せいぜい5~6000名だという。それでは金も三分の一で良いかというとそんな話にはなっていない。

 最近の麻生総理はあちらこちらで、やたらめったら愛嬌を振りまいているが、国民を騙してアメリカに金を貢ぐのがそんなに嬉しいのかい?

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2009年4月 4日 (土)

テポドンなんて全然脅威じゃない!!

 寝ぼけた頭でNHKラジオのニュースを聞いていると、『「人工衛星打ち上げ」と称する弾道ミサイル打ち上げ』と言う聞き慣れない言い方をしていてる。言い方はともかく、各社ともそんな言い方に統一したようでそちらの足並みのそろえ片の方が気味悪い。

 このブログを書いている間にもテポドン2は発射されているかもしれない。どれほどの事が起こりどうした対応を政府が見せ、マスコミが見せてくれるのか興味深いことだ。

 昨日は田舎に帰っていたのですが、年寄りもあまり不安がっている人はいなかった。「本当に危ないの?」と聞いてくる人ばかりで政府やマスコミの危機を煽るやり方に踊らされているような人はいなかった。それはそうで、この人達は空襲も艦砲射撃も機銃掃射も実際に経験しているのでロケットが上を飛んでいくくらいのことでは驚くはずもないのだ。本当に危険ならどうやって身の安全を図るかの方針と行動が示されるはずで、なんらの身の処し方も示されないと言うことは危険でないということだと思っている。

 今更、政府の大騒ぎやマスコミの煽りを批判しても始まらないので、ここではアメリカの考えていることを見てみたい。

(CNN) ゲーツ米国防長官は29日、FOXニュースに対して、北朝鮮が「人工衛星」名目で来月4─8日に予定しているロケット打ち上げは軍事力強化が狙いだと明言した。

ゲーツ長官によると、米政府高官レベルは、北朝鮮のロケット打ち上げ技術が大陸間弾道ミサイル開発の隠れみのであると認識。米国はこうしたミサイルへの核弾頭搭載が、北朝鮮の長期的目標だと見ている。ただし同長官は、現時点で北朝鮮にその能力があるかは「個人的に疑問」だとコメントした。

ゲーツ長官はまた、北朝鮮が今後ハワイもしくは米西部に到達するミサイルを開発した場合、米軍がミサイル迎撃態勢を整える可能性をにじませた。ただし同長官は「現時点でそうした計画はないと思う」と慎重姿勢を示し、現在の北朝鮮の軍事技術ではアラスカや太平洋沿岸まで到達するミサイルの開発は不可能との見解を表明した。

 アメリカ政府は冷静に対応している。北朝鮮がアメリカ本土に届くミサイルを開発中であることはすでに織り込み済みで、むしろどの程度の軍事技術を手にしているのかの情報収集の機会と思っている。またミサイル技術が完成したとしても核爆弾を完成させ、ミサイルに搭載可能なまで小型化するまでには時間的な余裕がまだあると見ているのだろう。現実にその技術を開発したとして配備し運用していくだけの経済力が欠けていることも理解している。

 昨夕、TBSの番組ではCIAの極東ブロックの元責任者(?)が出て話していた。
① テポドンは軍事的な脅威ではない。--地上で何日もかけて組み立てなければならないものは軍事には使えない。
② テポドンは日本には脅威ではない。--到達距離が長すぎて日本に向けて撃っても日本を越えてしまう。
③ 日本にとって脅威なのはノドンである。そしてそれはすでに300基が配備済みである。--ノドンに搭載可能な核弾頭の開発が次にくる本当の脅威だ。

 実に単刀直入に話してくれたので、誰でも理解が可能でしょう。番組のあとの方ではこの人が拉致家族会の横田夫妻と話しているところが映されていた。横田夫妻はどうやって経済制裁を日本政府に続けさせるかにすっかり執心してしまっているのでどこまで理解できたか分からないが、アメリカ側が横田夫妻に直接話していること自体が私には、アメリカ側の日本政府の対応の拙さに対する苛立ちの現れと見えた。つまり、アメリカにとっては核問題が最重要で6カ国協議も進展させたいのに、肝心の日本政府は拉致問題で経済制裁を強化することから離れられないのがじれったいと言うこと。日本国民にとって拉致問題が重要だというのは分かるけれど、拉致問題が解決しなければ核問題に関する交渉も進展させないということは国際的には許されないことなのだ。日本政府がどこまで感じているか分からないが、アメリカ政府は拉致家族会と横田夫妻を重荷に感じていることは間違いないと思う。

 北朝鮮と金正日政権を嫌っている人は沢山いるでしょう、でもアメリカは近づきつつある後継者問題をどう考えているのか? 一日も早く北朝鮮が崩壊することを望んでいると思っているのでしょうか? ここのところに拉致家族会がまともな政治家からの情報を得ていないことが伺われるのです。 フォーリン・アフェアーズ誌3月号WEB版より引用します。

 われわれは3つの緊急事態をシナリオとして指摘した。もちろん、これ以外にも数多くのシナリオが考えられる。しかし、短期的にみて、もっとも重要なのは指導者の後継問題だ。第1は管理された権力継承プロセスがスムーズに進むこと。第2は後継をめぐって権力抗争が展開されること。そして第3が、権力継承がうまくいかないことだ。

① 管理されたスムーズな権力継承

 誰もが知るとおり、権力継承プロセスは現時点でも進行している。これは、「金正日の息子の一人が後継者となるか」、あるいは、「複数の高官と、おそらくは名目上の指導者となる息子の一人をメンバーとする集団指導体制が確立される」というシナリオだ。この場合、どちらのケースであっても、現体制を存続していくことが重視されるだろう。

 こうした体制の北朝鮮であっても、われわれにとって問題をつくり出すことになると思われる。だが、平壌の新しい指導者が様々な案件をめぐってこれまでとは異なる認識を持つようになる可能性もある。例えば、経済を開放することにもっと前向きになるかもしれない。はっきりとしたことは言えないが、われわれにとって、権力の継承がスムーズにいくことが、もっとも頭痛が少なくて済むシナリオだろう。

② 権力抗争―社会崩壊―中韓への難民流出へ

 より厄介なのは、平壌の派閥、あるいは特定の個人が、後継問題、権力継承プロセスを絶対権力を手にするための機会とみなし、権力抗争を開始することだ。

 今すぐにでもそうした事態に陥るとは思えないが、権力移行期に続いてこうした抗争が起きることも考えられる。実際、軍や情報機関内の派閥は今後に向けた思惑をそれぞれ持っている。権力抗争、それも暴力的な抗争が起きる可能性も排除すべきではない。

 このシナリオは、アメリカと同盟国にとって、一連の意味合いと課題を伴う。われわれは、突発的な事態が引き起こす対外的余波と当該国に渦巻く内的圧力を区別しがちだが、この二つは密接に関連している。

 さまざまな集団が権力抗争を展開し、社会秩序が崩壊するような事態に陥れば、われわれは北朝鮮からの大規模な難民流出という事態に直面する。おそらく難民の多くは、国境線の垣根が低い中国へと向かうだろうが、一方で、韓国へと向かう難民も少なからずいるだろう。

 国境地帯で挑発的な軍事行動がとられる可能性もある。北朝鮮軍内部で何が起きているかを突き止めようとする周辺国の治安部隊、情報収集部隊と北朝鮮軍の小競り合いが予期せぬ形でエスカレートしていく危険がある。

 北朝鮮内部からは韓国、あるいは中国に助けを求める声も出てくるだろうし、この場合、アメリカは大きな試練にさらされる。緊急人道支援が必要になるだけでなく、危機的な状況のなか、北朝鮮が保有する様々な大量破壊兵器の管理体制が維持されるかどうかを懸念しなければならなくなるからだ。

 最悪のシナリオは、特定の勢力が大量破壊兵器を管理下に置き、これを使用することだ。危機のなかで、こうした問題の全てが一気に表面化する恐れがある。

③ 権力継承プロセスの破綻―米韓の介入

 権力継承プロセスが破綻すれば、誰も指導者がいない状態になり、国全体が極端に緊張し、混乱した状態に置かれる。

 外に対して虚勢をはるものの、北朝鮮はとても弱い国だ。慢性的な食糧不足、その他の生活必需品の欠乏に苦しんでいる。この上、政治的管理(統治)体制が崩壊すれば、情勢が一気に流動化し、北朝鮮が破綻国家への坂道を転げ落ちる危険がある。

 この場合、人道的支援を提供し、社会秩序を維持し、大量破壊兵器の安全を確保するために介入を求める圧力が高まってくる。そして、朝鮮半島統一の可能性が視野に入ってくれば、すべての必要性と課題が、「半島の統一」というレンズを通して捉えられるようになる。

CFミーティング
北朝鮮が権力継承に失敗すれば……
   
パネリスト  
ポール・B・スターレス CFR紛争予防担当シニア・フェロー
スコット・A・スナイダー CFR朝鮮半島研究非常勤シニア・フェロー
司会  
アニア・シュメマン CFRコミュニケーションディレクター

 アメリカ政府そのものというわけではないのですが、これから分かることはアメリカとしては北朝鮮が破綻せず混乱せず、スムーズに後継者へ引き継がれていくことを最も好ましいことだと考えていると言うことです。経済制裁で国家を破綻させようと考えている政治家ばかりに見える日本とは違っていると言うことです。拉致問題に対するリップサービス(必ずしもリップサービスばかりだとは思いませんが国益として核問題よりも拉致問題の方を優先する政治家はアメリカにはいない)を真に受けて政策を遂行していってはいけない。 無駄な期待を拉致家族達に持たせることも本当は惨いことだと思う。核問題を解決する交渉の中で拉致問題も解決していくしかないことを正直に説明すべきだ。

 私たちは日本政府の言うことやマスコミの煽り立てるとおりに世界が動くと思うわけにはいきません。「迎撃する」と言ってみたり「安保理にかける」と叫んだり「経済制裁を強化する」と勇ましい限りですが、実際にどれほどのことが出来る環境(国際的)にあるのかは疑問である。

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2009年3月30日 (月)

いよいよ腐ってきたか?自公政権!

 金曜夕方から体調が悪くダウン。ようやく起きてニュースに目を通しているとびっくりニュース。

 警視庁練馬署は30日、温泉施設の脱衣所ロッカーから財布や高級腕時計を盗んだとして、窃盗の疑いで東洋大の高橋洋一教授(53)=東京都板橋区=を書類送検した。

 元財務官僚の高橋教授は竹中平蔵元総務相のブレーンとして知られ、2004年には内閣参事官として郵政民営化推進に従事。08年3月に退官し、東洋大教授に就任した。

 送検容疑は24日午後8時ごろ、練馬区にある天然温泉施設の脱衣所で、鍵のかかっていなかったロッカーから男性会社員(67)の現金約5万円入りの財布や高級腕時計など計約30万円相当を盗んだ疑い。

 練馬署によると、盗難に気付いた会社員が同署に通報。駆けつけた署員が防犯カメラに映っていた人物と似ていた高橋教授に事情を聴いたところ、容疑を認めたという。

 同署によると、高橋教授は「高級腕時計を持っているのがどういう人なのか興味があったので盗んだ」と供述しているという。逮捕しなかった理由について、同署は「証拠隠滅の恐れがなかった」などとしている。


 何か植草氏と同じような事件のにおいがする。何で高橋洋一が窃盗なんだよー??植草氏の盗撮も??でしたが……怪しい。信じられなーい!

 最近の民主党小沢氏の大久保秘書に対して行われた、検察リークと受け売りマスコミによって流される「有罪心証」の形成と全く同じやり方だ。「容疑を認めた」という話も「高級腕時計を持っているのがどういう人なのか興味があったので盗んだ」という話も本当か嘘か分かったものではない。 「証拠隠滅の恐れがなかった」と警察は言っているようだが、そもそも証拠の品を高橋氏が持っていたのかい?証拠は没収していないの?おかしいでしょう? 証拠隠滅をしようと思えば高級腕時計と現金ならいくらでも出来るでしょう。「逃亡の恐れ」というなら有名人だからないかもしれないが…。

 どうにも警察の言っていることは筋が通っていない。何か別な事件として処理されたものを、警察か検察の誰かがまたはその裏で糸を引く人物か勢力が、高橋洋一をたたく良い機会だと無理矢理窃盗事件に仕立てあげた臭いがプンプン臭ってくる。

 植草氏の事件でも何か警察がつけ回していた形跡があるように、最近の自公政権は政権に批判的な人物をつけ回して引っ張るようになったのかい? 折しも今日は横浜事件の第4次再審請求に対する判決があったけれど、何か治安維持法の時代を連想させてしまうのですが…今は一体いつの時代なんでしょう? 記者をつけ回す中国政府のことも、記者を撃ち殺すプーチン政権のこともとても他人事とは思えない怪しさですねー。

 何か独裁政権末期の様相を呈してきたような感じなのですが、政権にしがみついているのは自民党ですか?公明党ですか?それとも官僚(警察・検察を含む)でしょうか? 

 変わるものが変わらなければ腐るばかりだ。

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2009年3月26日 (木)

もっと真剣に戦えよ民主党!

 24日夜の民主党小沢続投会見後もマスコミでは小沢降ろしの記事が続いている。このあたりは予想通りなのですが、今日の読売のトップは自民党二階経産相への西松建設の献金疑惑を報じていて、一応バランスをとろうとしているようには見える。多分、自公政権や検察、マスコミにとっても予想以上に民主党への政治的攻撃を疑う国民が多いことに対して、バランスをとる必要を感じていることと想像される。自公政権とっては小沢を降ろさないことには次期総選挙でボロ負けする可能性を払拭できないと言うことだろう。二階の首を差し出してでも小沢を除かないことには勝利の切っ掛けを掴めないとの自公政権側の必死さも感じる。

 翻って民主党側の対応ですが、自分の選挙のことしか考えない小物がマスコミの求めに応じて飛び出してきているように思う。小沢辞任を求めるのは結構ですが、それは党内の議論でやってくれと言うこと。小宮山氏や横光氏や簗瀬氏には民主党の置かれている立場を考えて喋ってほしい。クリーンさしか民主党に売り物がないと思っているなら万年野党でいることです。仙石氏や枝野氏は「本人が決めること」と慎重な言い回しですが、彼らはそもそも党内でがんがんやるタイプなので外ではマスコミの餌食になることの愚を避けるくらいの配慮はしている。

 私は何がどうあれ「政権交代」がなければ始まらないをと考えている。そうした立場からすると小沢続投が良かったのか悪かったのかの判断は迷うところである。そもそもこんな立場に追い込まれたのは検事総長を国会に喚問し情報リークで世論操作を試みる検察の手法を正さないままにしてきた民主党の鈍さに原因ある。これを愚痴っても仕方がないのでいろいろ想像してみるのですが、そうすると小沢なき民主党に重量感が感じられないのは如何ともしようがない。軽量級の民主党で政権交代が出来るなら良いが「偽メール」に引っかけられるような党首では国政を任せられるかどうかに国民の不安はつきまとう。また真面目一方で政策通の党首でも、特捜や漆間みたいな気味の悪い官僚が跳梁跋扈する世界で政権交代を成し遂げられるのか、そんな不安を感じるのは私だけではないだろう。自民党も公明党もアメリカも必死だと思う。そこのところを真剣に感じてほしい。

 そんなに政治家はクリーンでなければならないのか? 万年与党+官僚機構+財界と対する万年野党では元より政策では勝負にならず、相手の敵失をつくしか仕方がなかった面はあるが、今や民主党の議員レベルも上がり政策も通らないまでもまな板に乗せるまでにはなってきたし、官僚も政権交代を考慮に入れ始めているとも聴く。政策で勝負できるまでになってきているのではないか。また、そうでなければ困る。

 民主党に欠けているのは政策を国民に訴えかけるプレゼンテーション能力だろう。残念ながら小沢氏もこの点は欠けている。涙を見せても同情は買えても政策の訴求力はない。「そんな公約を破ったってたいしたことない」とか「社長も色々社員も色々」とむちゃくちゃな発言でも押し通してしまった小泉元総理を少しは見習ってほしい。

 「あんたには言われたくない」と自公政権側から揶揄されている「企業・団体献金」全面禁止案も小沢が辞めないから言いにくいとウジウジしているがきちっと反論するべきだし出来るはずのものだ。--「企業・団体献金」は政権党に金が流れる仕組みであり、だから民主党をはじめとする野党が主張してきた。野党が主張するのはいわば与党への嫌がらせだ、しかしその集金システムを政権についた時に民主党が主張すると言うことにこそ意味があるのだ。与党が主張して初めて「企業・団体献金」は禁止できるものだ。悔しかったら自民党が廃止を主張してみなさい!今すぐにも通る!--なんて言い方もある。企業・団体献金そのものを廃止することが正しいかどうかは議論のあるところで、それは政治資金全体の扱いの中で議論すれば良いことで、要は言われっぱなしにしないこと。

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2009年3月21日 (土)

「企業・団体献金」全面禁止よりも出入りのオープン化の徹底を!

 昨日から本四連絡橋と東京湾アクアラインなどの高速料金が1000円になったことが大ニュースとして取り上げられている。何でETCだけなんだ? 何で普通車(軽とオートバイを含む)だけなんだ? 何で土日祝日だけなんだ? 何で2年間だけなんだ? と、疑問満載ですが今はふれません。

 交通量が倍だ三倍だと大騒ぎですが、勿論、1000円めがけて押し寄せてきた人達は歓迎一色に決まっていますが、それにしても今後休み毎に讃岐うどんを食べに四国に渡る人が増えるものでしょうか? とにかくや料金が安くなったことは歓迎ですが、2年後に料金を戻したときにはフェリーも高速バスも全滅していて高速道路会社はホクホクなんて皮算用をはじいているわけではないでしょうね。 もっとも次は政権交代で無料化になっているかもしれませんが。

 肝心の民主党も来週早々はっきりする検察の判断を固唾をのんで待っているというところでしょうか。民主党から流れてきた「企業・団体献金全面禁止」という話に自民党はあわてているようですがお里が知れますね。「政治団体のバックに企業がついていることなんてよくある話で、それを収支報告書に載せておいても検察が挙げようとすれば挙げられるというのでは危なくてやってられないから全面禁止以外にないだろう!」と、啖呵の一つも切りたいところですが、またマスコミの餌食にされかねないのでおとなしく「そうした議論もある」と言っておきましょう。

 「渦中の人物がそれを言うな!」というのが自民党の批判ですが、「企業・団体献金」に依存しているのは民主党よりも自民党の方であることを国民が知らないとでも思っているのでしょうか? 争点ずらしがいつまで出来るものか注目しています。 早晩、「企業・団体献金」は残すのですか禁止するのですかと問われるときが来ます。

 「企業・団体献金」を全面禁止にするべきかどうかということについては、当面残して出入りを完全オープンにすることでやっていくのが良いというのが私の意見です。個人献金で政党活動を維持していくことが出来るほどには国民の政治意識が達していないでしょう。性急に禁止すると献金がますます地下に潜ってしまうか、または「企業、宗教団体、信者、信奉者」丸抱えとしか思えない政党しか活動出来なくなってしまいそうで、それはまたそれでいかにもまずいのではないだろうか?

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2009年3月12日 (木)

検事総長国会招致をためらうことはない!

 自公政権側の反発は当然としても、民主党側が冷ややかと言うのは納得がいかない。 他ならぬ西松事件における検察や漆間官房副長官のリークによる世論操作に対して民主党が反撃を遠慮しすぎていると思えることだ。 綺麗事が過ぎるとなめられることを知っているのか? 自公政権側は必死だ!何でもやるぞ。

 東京地検特捜部による西松建設の違法献金事件捜査に絡み、民主党の西岡武夫参院議院運営委員長が樋渡利秋検事総長の同委への招致を検討すべきだと発言したことが、与野党に波紋を広げている。検察トップを国会に呼ぶのは「極めて異例」(衆院事務局)であるだけに、与党は激しく反発。足元の民主党からも「西岡氏の個人的な考え」と突き放す声が出ている。

 西岡氏は10日の同委理事会で、「今回の検察のリークは目に余る。検察当局による世論操作が行われている」と検事総長の招致に言及した。捜査は自民党議員には及ばないとした漆間巌官房副長官の発言が「国策捜査」との疑念を招いたことを念頭に、世論の関心を検察批判に向かわせる思惑もあるとみられる。

 ただ、衆参両院事務局によると、検事総長を国会に招致した例は両院とも1957年を最後にない。自民党の村田吉隆国対筆頭副委員長は11日の記者会見で「看過できない。捜査に政治が介入するのはあり得ない」と厳しく批判。公明党の北側一雄幹事長も「捜査の中立性、司法の独立を考えたら、立法機関に所属しているわれわれが誤解を与える発言は慎むべきだ」と述べ、三権分立の原則上、問題だと指摘した。

 西岡発言に対して自民党幹部は「検事総長を呼ぶことで与党のダメージとなると思ったのだろうが、野党が検察に圧力を掛けたと逆に批判を招く」と皮肉った。

 一方、野党側では、国民新党の亀井静香代表代行が「検察といえども政府の一員だから説明する必要がある」と理解を示したものの、民主党内の反応は「そのようなことは考えていない」(簗瀬進参院国対委員長)、「そんな簡単にできるものではない」(幹部)などと総じて冷ややかだ。(了)
(2009/03/11-20:51)時事通信

 警察や検察や司法が中立だと本気で思っているのか?本気で信じているとしたら永遠に政権は取れない。検察が政府の指示で動いたとの陰謀論は証明できるとは思わない。しかし、姿を隠して本当か嘘か分からない情報を顔なじみの記者達に漏らして記事を書かせ、世論を誘導し、無理筋の捜査の露払いをさせる行為を野放しにしておくことは民主主義にとって許されることではない。これを防ぐことなく、検察とマスコミに世論誘導を意のままにさせておくことは敵の前で武装を解除するに等しい。

 三権分立だから干渉できないというのは間違いだ。国会は唯一国民の直接の選挙で選ばれているのだだから国権の最高機関なのだ。検察も警察も司法も私たちが選挙でどうにか出来るわけでないんだから誰が行動を監視するのか?通常の国ならまずはマスコミだが、マスコミが一緒になって世論誘導をやっている以上、国会が責務を果たす以外にないだろう。何を遠慮しているのか?

 安倍、福田、麻生と選挙の洗礼を受けず三代にわたり交代を繰り返してきた正当性のない政権だもの、何をやるか分かったものじゃない。そう思わないのだろうか、民主党は? 黙って待っていたら政権は転がり込んでくると信じているとしたら、余程おめでたい。 民主党が綺麗事を言って手をこまねいていたら、二階の首を差し出して小沢の首を獲りに来る。二階の首と小沢の首とで釣り合いがとれると民主党は思っているのか?

 今はどんな時か? 今は政権交代の時であり、アメリカから独立できるかどうかの時であり、官僚の手から国の設計を取り戻せるかどうかの時であり、国民生活をどう立て直していくかの時だ。悪いが金権腐敗の問題は今はどうでも良いというより、今はやるべき時ではない。あとでしっかりやれば良い。

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2009年3月 7日 (土)

「クリーンで非力」よりも「ダーティでも豪腕」を!

 西松建設の裏金事件が迂回献金問題となり、小沢一郎や自民党の議員達をあわてさせている。パーティ券であれ寄付であれ純粋個人の集まりによる政治団体なんかは存在していないのだろうから小沢の秘書が黒ならどの政治家の金庫番も黒と言うことになる。政治団体を通じた集金方法が迂回献金であろうことはほぼ政界では常識だったのではないだろうか?とりわけ自民党や自民党出身者には普通の方法だったのだろう。あまりに長く通用し、あまりに普通のことだったので、誰も悪いことだと思わなくなっていた集金法が突然違法と言われて狼狽しているというのが実相だろう。

 自民党に捜査の手が伸びても別に驚くには当たらない。しかし小沢氏がどこまで追い詰められるのかには非常に関心がある。政権交代の顔として小沢氏を当然のことのように私が考えてきたからである。豪腕小沢がクリーンだとは思っていなかったしクリーンであってほしいとも願っていなかった。(やや極論ですが…。)国を「官僚主導から政治主導へ転換する」にも「対米従属から自主外交へ転換する」にも豪腕が必要だ。今年はそうした年になる。

 戦後六十数年続いた政治を転換するのは並大抵なことではないと思う。政も官もそして国民も実際には抵抗すると思っている。それこそ総論賛成・各論反対の嵐だろう。それを乗り越えるには何より豪腕が必要だと思う。最低でも三年くらいはしっかりとした舵取りが握っていなければ元に戻ってしまいそうな気がする。岡田、前原、菅、鳩山では誰がなってもいささか力不足に思える。一度舵を切ってしまえば豪腕じゃなくても有能な政治家がやっていけるはずだ。

 国の方向を変えるには「クリーンで無能(非力)な」政治家では駄目で「ダーティでも有能(強力)な」政治家でなければならない。ここで小沢一郎を葬り去ってしまうのはいかにももったいない。

私の独りよがりな想像に過ぎないかもしれないが、小沢氏以外にツボにはまる顔が浮かばないのです。

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2009年3月 5日 (木)

検察の正義? 検察が正義?

200903035206471l (左の図は読売新聞からの転載です)
 小泉元総理の造反劇も線香花火に終わりしょげ返っていたところに突然、降って沸いた小沢代表の公設秘書の逮捕劇。これに新聞やテレビが飛びつかないわけはなく、朝からずっと小沢、小沢です。 検察の描いている図式は西松建設から「陸山会」への「迂回献金」疑惑と言うこと。西松建設から政党支部への献金は五千万円以下なので問題なしと言うことだ。

 迂回献金の構図は西松建設のOBが代表を務める政治団体をつくり社員を会員とし、会員は会費を払い、その会費分をボーナスで上乗せして補填し、結局のところ西松建設から「陸山会」に金が渡ったと言うことなのだが、当の社員が「果たして本当にボーナスで上乗せしてくれたものかどうか分からない」といった代物で確たるものはない。もとより金に色はついていないので、会費分を上乗せしたという事実があったとしても、どうやって上乗せ分の金を特定するつもりか?結局は逮捕した西松建設の国沢元社長達の「自供」を得るしかないと思うのだが、長期拘留・代用監獄の悪名高い日本の捜査手法では信頼性は得られない。

 翻って、受け取った側の公設秘書が政治団体からの献金を西松建設の迂回献金だと認識していたかどうかをどうやって証明するのか? 金庫番が金の出所が西松建設だと認識していたことはありそうなことだとは思うが、政治団体からの寄付と言うことで、その先のことは見ないことにするなんて集金方法はどの議員もやっていそうなことだ。 この構図から安全な議員は誰もいず、しかもここでも立証は「自供」以外にはないのではないか?またまた長期拘留・代用監獄ですか?

 「陸山会側が請求書を出して献金を要求していた」ことが分かった、というようなことがまことしやかに検察側からリークされているようなのだが、終わり頃に「秘書は否定している」とあり、一体本当に証拠が出たのかどうかがあやふやで、ただ怪しいという印象だけが残る。「陰で顔なじみの記者相手に印象操作ばかりをしないで、記者会見でもやって堂々と顔をさらして言いなさいよ!」と言いたい。 「自供」のみで立証するなら全経過の録画が必要だと思うのだが…やる気ある?

 小沢氏の会見を受けての各党の反応を見ていると公明党と共産党以外は歯切れが悪い。そりゃそうで、いつ自分のところに火の粉が降りかかるかと不安がいっぱいの様子だ。鈴木宗男氏や三井環氏の一件以来、どうも検察の正義を無条件に信じる気にはなれないのですが、警察や検察は政治家の弱みを握って今や国会の上に立つかのような印象すら受けるところが気味悪い。

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2009年2月27日 (金)

小沢発言は野党ではなく与党への爆弾だ!

 「第七艦隊だけで十分では」と述べた民主党小沢代表の発言が注目を浴びている。民主党内で論争になることは当然だが、これ幸いと批判している自民党の幹部達も身の程知らずと私には思える。この議論がどこに着地することになるのかはまだわからないが、この議論は安全保障に関する保守と革新との対立ではなく保守内部でこそ対立となるものである。この議論は対米従属か自主独立かとの論争に繋がって行かざるを得ない性質のものであるから、気持ちよく批判していると自分が対米従属にどっぷりと浸っている政治家であることを露わにすることになる。そこのところを気づいていますか麻生さん、町村さん…?

 民主党の小沢一郎代表は24日、在日米軍再編に関連し「米国もこの時代に前線に部隊を置いておく意味はあまりない。軍事戦略的に米国の極東におけるプレゼンス(存在)は第7艦隊で十分だ」と述べ、将来的に日本に駐留する米軍は海軍関係だけで十分との認識を明らかにした。

 同時に「あとは日本が自らの安全保障と極東での役割をしっかり担っていくことで話がつくと思う」とし、政権交代を実現した場合は、国連活動への協力など日本の軍事的役割の拡大を通じて在日米軍基地の整理、縮小に取り組む考えを示唆した。奈良県香芝市で記者団の質問に答えた。

 これに関連し小沢氏は「米国に唯々諾々と従うのではなく、私たちもきちんとした世界戦略を持ち、少なくとも日本に関係する事柄についてはもっと役割を分担すべきだ。そうすれば米国の役割は減る」と強調した。

 政府が国会提出した在沖縄米海兵隊のグアム移転をめぐる米国との協定締結承認案件への賛否に関しては「個別の話は政権取ってからにしてほしい」と明言を避けた。
2009/02/24 23:12 【共同通信】

 マスコミも自公政権側の政治家達も野党側の対立を深めるものとみて喜び勇んでいるが、70年代くらいまでは力のあった非武装中立論は今では国民の支持を受けられるものではない。非武装中立論で小沢氏に挑んでも国民の支持は得られるものではないと思う。社民党も共産党も正面からはこの論理を担げない。

 どこまで国民が意識しているかどうかはわからないが、現実に問われているのは軽武装で米軍に依存し続けるか、それとも米軍から自立する為に重武装の道を選ぶかである。 それは何で米軍がグアムに移動する費用を日本人が負担しなければならないのかとか、アフガニスタンやイラクに何の恨みもないのに自衛隊を出さなければならないのか、何でそこまでアメリカに気を遣わなければならないのか?との素朴な疑問となって国民の間に渦巻いている。 自公政権は「アメリカに守ってもらうしかないんだよ」、だから「アメリカの鼻息をうかがう以外にないでしょう」と繰り返すばかりで、「馬鹿の一つ覚え」状態だ。国民は別の道がないのかを知りたがっているとは思わないらしい。別の選択肢が提示されればそちらを選択する可能性もあるのだよ。

 対米従属論を補強するために持ち出すのが北朝鮮と中国の脅威だが、本当に日本の国益に沿ったことがなされるかどうかの保障はない。その良い例が今日マスコミに乗った以下のことだ。

北朝鮮ミサイル、MDシステムで迎撃「前から検討」と防衛相

 浜田防衛相は27日午前の閣議後の記者会見で、北朝鮮が弾道ミサイルを発射した際に、ミサイル防衛(MD)システムで迎撃することについて、「今回のこと(北朝鮮の発射準備)でどうこうではなく、前から検討している」と述べた。

 MDシステムは大気圏外で迎撃する海上配備型のスタンダード・ミサイル3(SM3)と、地上近くで撃ち落とす地対空誘導弾パトリオット・ミサイル3(PAC3)の二段構えとなっている。SM3はイージス艦「こんごう」と「ちょうかい」の2隻に、PAC3は首都圏の4か所と浜松、岐阜両基地の計6か所にそれぞれ配備されている。
(2009年2月27日11時50分 読売新聞)


 オイオイ、本気かよ?!と驚いたら、しっかりアメリカでも呼応しているのですね。
北ミサイル迎撃の用意=大統領が命令なら-米太平洋軍司令官

 【ワシントン26日時事】キーティング米太平洋軍司令官は26日、ABCテレビの番組の中で、北朝鮮が弾道ミサイルを発射した場合の対応について、「オバマ大統領の命令が出れば、あらゆる北朝鮮の弾道ミサイルを撃ち落とす準備が十分できている」と述べ、北朝鮮をけん制した。
 キーティング司令官は、北朝鮮が資材の移動など打ち上げ準備に向けた動きを見せていることを懸念。ミサイルを迎撃するイージス艦や衛星による探知など米軍の迎撃体制を説明し、「われわれには非常に洗練された有効なミサイル防衛体制がある」と自信を示した。(2009/02/27-12:55)

 オイオイ、ひとの家の庭先で何をするの?! 戦争を仕掛けるつもり? 国民は認めたの? アメリカは遠いから北朝鮮が暴発しても今なら問題ないかもしれないけれど、日本に届くミサイルなら相当数配置されているでしょう。日本の防衛相はアメリカのためなら日本国民を危険にさらしても何ともないの? それともすべてのミサイルを100パーセント打ち落としてみせる自信でもあるのですか? その根拠は?

 日本国民を危険にさらしてでもアメリカのためにと考えている自民党の政治家は次のことをどう説明しますか?

米「尖閣を防衛」明言せず、日本の確認要求に…中国船の侵犯後

 【ワシントン=小川聡】昨年12月上旬に発生した中国の海洋調査船による尖閣諸島南東の日本領海侵犯後、日本側が求めた「尖閣諸島には日米安全保障条約が適用される」とした従来の米政府の見解の確認を米側が避けていることが26日、明らかになった。

 日本政府は「米側は政権移行期のため、最低限の回答をしている」と分析、政治任用の実務責任者が空席の影響もあると見て、国務、国防両次官補が承認され次第、改めて確認を求める考えだ。

 尖閣諸島を巡り、米政府は領有権問題には介入せず、中立を維持する立場を取っている。一方で、クリントン民主党政権時代の1996年、カート・キャンベル国防次官補代理(当時)は、尖閣諸島を日米安保条約の適用対象とし、有事の際には米国の防衛義務が生じるとの見解を米政府高官として初めて示した。

 ブッシュ共和党政権1期目の2004年3月、中国の活動家が尖閣諸島に上陸した際にも、国務省副報道官が記者会見で「日米安保条約は日本の施政下にある領域に適用され、尖閣諸島にも適用される」との見解を改めて示した。

 ところが国務省は昨年12月以降、日本側がこうした見解の再確認を求めても、「領土問題は当事者間で平和的に解決するべきだ」と回答しているという。国務省は今月、読売新聞が文書で質問した際にも「米国は国際合意を順守する。米国の政策は一貫している」と回答するにとどめている。

 日本政府内には「中国との関係強化を目指す米政府が外交的な配慮を優先している」(外務省幹部)との受け止めもあるが、オバマ大統領は24日の日米首脳会談で対日防衛への関与を確約しており、冷静に対応する方針だ。

 麻生首相は26日の衆院予算委員会で、「尖閣諸島は日本固有の領土である以上、日米安保条約の対象になる」と改めて明言した上で、米国側にも改めて確認する考えを強調した。
(2009年2月27日03時18分 読売新聞)

 尖閣諸島の問題では日本を支持しないと言うことでしょう。勿論中国も支持していないけれど、争うに任せると言うことだよね。争いがある限り「日本はアメリカに頼らざるを得ない」という読みも当然あるだろう。北方領土の問題もそうで、争いを楽しむように何もしてくれないのがアメリカと言うことではないのか?アメリカの大統領だって日本のためにアメリカ国民を危険にさらすわけにはいかないは当然だ。 ただ自民党の政治家達のみが闇雲にアメリカを信じて顧みない。

小沢爆弾はどこで爆発するかはまだわかっていないが、多分自民党で爆発するというのが私の見立てだ。

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2009年2月26日 (木)

墓の前で感動するな!

 昨日のオバマ大統領との会談の様子をテレビで観ていても無内容で、むしろ会談後にオバマから囁かれていた内緒話の方が気になりました。表向きは自国民向けの当たり障りのない話でまとめ、実質的なことは秘密裏に事を進めているという印象ですかね。 今日は早速麻生太郎の「強く明るく」というメルマガが入っていました。別に自民党支持ではないのですが小泉時代からメルマガを読んでいます。どんなことを考えているのか、どんな勘違いをしているのかが幾らかは感じ取れるので、腹が立つことも多いですが止めずに続けています。アメリカもヨーロッパの新聞もこの会談をほとんど取り上げていないことをみても何を約束させられるのかはお見通しと言うことだろうか。たかり甲斐のあるお人好しの金持ち役を続けていくことにはこちらがウンザリなのですが本人はまるで気にする風情もない。(以下の引用は麻生内閣メルマガより。)

 先週のサハリンでのロシアとの首脳会談に続き、今週は、米国のオバマ大統領との初会談。オバマ大統領がホワイトハウスに招く最初の外国の首脳となりました。新政権の日本を重視する姿勢を感じます。  「誠実」で「率直」。オバマ大統領と初めてお会いしての印象です。  この難局にあたり、自国の経済の立て直しに必死なのは当然ですが、同時に、世界経済の立て直しも図らなければならない、という使命感。私は大いに共感するところがありました。一緒に手を携えてやっていける、そういう信頼を置ける方だと確信しました。オバマ大統領も、私と同じように感じてくれたと思います。
-- アジアで最初だとか外国首脳で最初だとかと言うことに異常に執着している政府だから、「ご褒美をあげるからしこたまお土産を持ってきて」と言うことと日本の国民のほとんども気付いている。麻生氏本人は「一緒に手を携えてやっていける、そういう信頼を置ける方だと確信しました」とさも偉そうに評価するのですが、値踏みされているのはあなたの方ですと教えてあげたい。オバマは「この超不人気な総理と約束しても本当に実行してくれるのか?」と思っていたに違いないのです。
 これまでも、外務大臣として日米首脳会談に同席したり、米国大統領にお会いしたことがありました。しかし、今回は、この世界的な経済危機の中で、日本の総理大臣として米国の大統領と対応を話し合う、という責任の重さを感じながらの会談でした。  オバマ大統領にとっても、ホワイトハウスでの初めての首脳会談ということもあり、じっと私を見つめ、私の話の一言一言に真剣に耳を傾け、大変真摯な対応をされていたのが印象的でした。
-- だから、「こいつ、ひとに意見出来るほど支持されてないハズなのにどうして偉そうに振る舞えるんだろう?」と不思議だったんです。あの熾烈な選挙を戦い抜いて初めて大統領という権力を手にしているオバマにしたら選挙の洗礼も受けていない、支持率が10パーセント台の麻生総理なんて理解できないよ。
 オバマ大統領は、環境や省エネルギー問題に強い関心と高い知見をお持ちでした。日本のエネルギー効率は米国の2倍も優れている、というような話も出ました。技術力と経済力を持っている日本と米国が手を組んでいくしかない、ということで一致しました。  また、私の方からは、東京23区、約1000万人圏での輸送の鉄道への依存率は76%にもなる、そのおかげで、東京にあれだけ人が密集していても、大渋滞や空気が極度に汚れることを回避できている、という話を紹介し ました(ちなみに、米国全体での鉄道への依存率はわずか1%です)。  米国の鉄道網再構築を考えているオバマ大統領は、この話に強い関心を示されていました。
-- 恥ずかしげもなく講釈をたれるところが麻生の麻生たる所以なのでしょうが、東京23区を引き合いに出したらニューヨークあたりを引き合いに出すしかないでしょうに、あの広大なアメリカ全土の鉄道への依存率と比較するのは全くの間違いです。日本の新幹線だって40年以上かかってまだ北海道に届いていないのですよ。アメリカ中に張り巡らすことがどれ程大変なことか分かって喋っているのでしょうか?


 会談は、問題意識が共有されていたので、非常に中身の濃いものとなりました。日米同盟は日本の外交の要でもありますが、オバマ大統領からは、米国外交のコーナー・ストーン(礎)である、と言われました。

 金融・経済問題、北朝鮮問題、アフガニスタン・パキスタン問題、気候変動・エネルギー問題などを話し合いましたが、世界第1位、2位の経済大国として、私は、オバマ大統領と手を携えて、世界の平和と繁栄に向けて、力
を尽くしていきたいと思います。

-- 確かに日本はアメリカ外交の「礎」でしょう。しかし貴方にも自公政権にも勝手に約束してくる権利はないのですよ。国民は貴方たちに信を置いていないのですから。

 オバマ大統領との首脳会談の後、米国の戦没者が埋葬されているアーリントン墓地に行きました。

 澄み切った青空と寒風のもと、東京ドーム53個分に相当する広大な敷地の中で、長く緩やかな上り坂の参道の両脇に整列し、私を迎えてくれる、数百名にものぼらんとする儀仗兵の方々。外国の首脳を迎える礼砲19発。その中を、私を乗せた車はおごそかに進み、無名戦士の墓に到着しました。日本の国歌、米国国歌の吹奏の後、日の丸を模した花輪を献花しました。

 国家のために尊い命を捧げた無名戦士の方々の御霊に、国家が最高の栄誉と敬意をもって、これを祀る。他国の首脳も、自国と戦った相手の兵士の御霊に対しても最高の敬意をもってあたる。総理大臣になって、もっとも厳粛な気持ちになった場面の一つとなりました。これまでも、この墓地には何度となく訪れていましたが、一国の首脳として訪れた今回、これまでとは全く違う、胸がふるえるような厳粛さに感動しました。

 その後で、アフガニスタンとイラクでの殉職者のお墓に移動し、同様に敬意を表しました。「今この国はテロと戦っている」ということを改めて強く感じました。

 私は、一国の最高責任者として、国益を守ること、そして世界の平和と繁栄を確保していくことへの、決意を新たにしました。

-- 死者を前にすると感情は複雑だ。死者を責めることは出来ないかもしれないが、戦いを命じた国家の行いは評価されるべきだ。無条件に正義の戦争と認めることは出来ない。今日の朝も、以前アフガニスタンで米軍が行った空爆の調査報道がなされていた。3人の戦士と子どもを含む13人の一般市民だった(記憶なので不正確です)と。アフガニスタンでは一般人も武器を持っているから、武器があったと言うだけでアメリカの言うテロリストだったかどうかも疑わしい。

 アフガニスタンでもイラクでもパレスチナでも多くの市民が殺されていっている。墓の前で感動するよりも新たな墓を増やさないように知恵を絞るのが人間のなすべき事だと思う。

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2009年2月17日 (火)

中川昭一は日本そのもの!?

 イタリアで世界中に醜態を晒した中川昭一財務相がついに今夜辞任した。「酔っぱらっていたのではなく、体調が悪かった」で辞任しないで済ませられると思っていた本人と麻生総理の判断は素人目にも信じ難いくらい大甘だ。しかしこれで経済・財政金融は一手に与謝野氏が握ることになりそうで、財政再建路線が決定的との印象を受けるのだが果たして大丈夫か? 景気の方は「GDP35年ぶりマイナス幅 12・7%減、10-12月」(02/16 北海道新聞)と報道されているのに…。

 中川氏の醜態を何度も何度も見せられていい加減辟易していますが、同じく長時間飛行機に揺られて時差対応に苦しんでいるはずのクリントンの元気さには目を見張らされる。分刻みのスケジュールをこなし、歩行中に記者から問いかけられても気の利いた受け答えをこなし、まさに見事なスマートパワーぶりを体現して見せてくれている。中曽根外相も麻生総理もとても適いそうもない。

 しかし、このクリントンでさえアメリカでは辛辣な意見に晒されているのだから驚く。

「クリントン氏はお飾り」と米誌 米外交の大物に埋没と指摘

 【ニューヨーク15日共同】16日発売の米誌ニューズウィーク最新号は、同日訪日するクリントン国務長官にとって、オバマ政権の外交担当者に大物実力者が多いため埋没し、単なる著名人としてのお飾りになりかねないことが悩み、とのコラムを掲載した。

 コラム「ペリスコープ(潜望鏡)」は元大統領夫人としての知名度はあるものの(1)ジョーンズ大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が環境問題や経済分野まで含めた外交・安保の要(2)対中国問題ではガイトナー財務長官(3)パレスチナ・中東問題はミッチェル中東和平担当特使とデニス・ロス国務省上級顧問が取り仕切る(4)アフガニスタン・パキスタン問題ではホルブルック特別代表がオバマ大統領直轄-のため、長官の出る幕はないとしている。

 オバマ大統領の周りにはこのヒラリーですら霞んでしまうような大物スタッフが周りを固めていると言うこと。本当に、日本は本気で政治家を育てて、政権を立て直さなければアメリカの良いように引き回されるのも無理がないと思わざるを得ない。クリントン国務長官が一番最初に日本に来てくれたからと言って喜んでいて良いのか?ホワイトハウスに最初に招かれる外国首脳は麻生だとお土産をもらって喜んでいて良いのか?拉致家族会が面会してもらったと喜んでいて良いのか?これが日本政府や外務省の手柄だと思っているとしたら日本は終わっている。子どもだって好物を先に食べる子と、最後に食べる子とがいるように、後先でおいしさが決まるわけではない。どの国との交渉が戦略的に大事なのかは内容による。客観的には中国との交渉の前に足場を固めておく必要があると言うことなのではないか?つまり手強いところは後回しと言うこと。 

 日本政府がアメリカの覚えがめでたいかどうかを異様に気にすることは世界中に既に知れ渡っていると考えても良いだろう。中国からは『自ら「辺縁国家化」する日本、「二流国」への没落を懸念』との論評までされている。こう言われて中国に反発するよりも自国の政治をどうにかしなければ侮られるだけだ。

 私達は現実を見せつけられたのだ。日本を象徴するのが中川昭一であり、アメリカを象徴するのがヒラリーだと…。そしてこのヒラリーですら小物だというのだよ。

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2009年2月 1日 (日)

民主党のアフガニスタン和平案をまともに検討しよう!

 久しぶりに昨日は用事があって市内に出かけたのですが、今年は驚くほど雪が少ない。大通りでは雪祭りの準備も着々と進んでいましたが、周りの道路は路面がしっかり出ていて冬とは思えないくらいでした。つい先日には札幌市民には「丸井さん」と親しまれていたデパートが再生法適用申請をしたばかりで、心なしか町中も活気がない。帰りの地下鉄では競馬新聞を開いて蛍光ペンを4本も5本も取り出して予想に余念のないオッチャン一人が異彩を放っていたが「馬で蔵を建てた奴はいない」。残念でした。

 こちらは不景気風が身にしみているのですが、麻生総理はダボスでまた谷町風を吹かせていたようで、アジア各国にODAで1兆5千億円拠出するそうです。「ただし安定した経済成長の条件として、米国が過剰消費を抑制し、各国の輸出品への依存度を低減することが必要だと強調。また、気候変動対策で新たな合意を推進するよう」(CNN)各国指導者らに呼び掛けたそうです。しかし、アメリカの過剰消費に依存し、輸出企業に依存した政策をさんざん推し進めてきた日本の首相からこう言われてみんなどう思っていたんだろう?気候変動対策だって日本が率先して推進しているとは誰も思っていないだろうに。

 金を出すと言っているから見逃されているかもしれないが、「いつまで首相でいられるもんだか」わからない奴の言うことをまともに聞いてくれる政治家はダボスにはいないだろう。世界のトップリーダー達の中で対等に渡り合おうと思うなら国内で正当性を獲得していなければならないのは常識だろう。つまり総選挙を経て選ばれていると言うことが必要です。世界中に恥をさらすことはいい加減にしていただきたいと本当に思います。今日も記者会見でトニー・ブレア前首相のことを三度も「トニー・ブラウン」と言い続けて指摘を受けたそうで、麻生氏の醜態は見慣れて驚きませんが、もう見たくない。

 自民党最後の総理は恥さらしに勤しんでいますが、民主党には政権交代に向けて怠けている暇はない。民主党のアフガン対策案が出されたそうです。

 国連にも働き掛け、アフガンに軍隊を駐留させる米国など関係国と、反政府武装勢力タリバンの双方に戦闘停止を要請。アフガンとパキスタン国境地帯から米軍、北大西洋条約機構(NATO)軍、パキスタン軍が撤退、代わりに日本を含む複数国でつくる国際停戦監視団が現地に展開する構想だ。日本政府がホスト役となり、和平実現に向けた国際会議を東京で開催することも想定している。

 素案によると、国際停戦監視団は、これまで戦闘に関与していないサウジアラビア、ヨルダンなどのアラブ諸国と日本で構成。武器は携帯せず、アフガン警察やパキスタン側の自警組織の治安維持を支援する。日本からは自衛官の派遣を想定している。(02/01 07:12)北海道新聞


 伊勢崎賢治さんの意見を入れたのだろうが、生半可に出来るようなことではない。民主党が政権を取ったらと言うことだけれど、給水だとか給油だとか海賊だとかというレベルの問題ではない。仲裁役を日本に預けてくれるのかも問題だし、今までアメリカの後追いしかやってこなかったこの日本にそれをやりきるだけの人材がいるのかも問題だ。何十人もの伊勢崎さんが必要だ。 金か形だけの軍隊しか思いつかない自民党からは多分夢物語扱いをされるだろうけれど、日本が、初めて主体的に国際貢献する具体的な案と言うことで、憲法第9条を持つ日本ならではの方法だと思うので、実現に向かって十分に議論されることを望みたい。

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2009年1月30日 (金)

一体、日本の外務省は何をやっているのか?

今日(29日)、北方領土への人道支援船が根室港へ空戻りしてきた。

 【モスクワ28日加藤雅毅】北方領土への日本政府の人道支援物資を積んだチャーター船が国後島に入域する際、ロシア側が出入国カードの提出を求めた問題で、ロシア移民局の報道官は二十八日、「今後のビザなし交流でも、出入国カード提出が必要だ」と述べた。カード提出要求をビザなし交流全体に広げる考えを示したことで、今年のビザなし交流が中断に追い込まれる可能性も出てきた。

 移民局のポルトラーニン報道官が北海道新聞の取材に答えた。同報道官は、ビザなし交流の政府間合意は旧ソ連時代のもので、その後、ロシアの国内法も変わったと指摘。「カードは統計と記録のために必要。カードを書いても、ビザが不要なことには変わりがない」と述べ、「ビザなし」の枠組みは維持されているとの認識を示した。

 また、「ロシア外務省とは昨年のうちに協議して、結論を出した」とも述べ、ロシア政府内では決着がついていると強調。ビザなし交流の存続については「両国の外務省間の協議を見守りたい」と説明するにとどまった。

 日本政府は出入国カード提出は北方領土をロシア領であると認めることになるため拒否しており、今後の交渉は難航が予想される。(01/29 07:11)北海道新聞


 如何にもロシアが横暴だとの論調なのですが、そもそも日本の外務省がどんな交渉をやっているかの信用度が低い。今日の会見でも、ロシアの移民局からは「ビザ無し交流でも出入国カードは必要」との連絡はあったのに現地で交渉の余地があるとの見込みで行ったというのだから詰めが甘いと言われても仕方がないだろう。北方領土問題は政府レベルでの交渉ごとで現地政府が仕切れるような問題でないことくらいは外務省は分かっていなければおかしい。人道援助なんだから断られるはずがないと外務省の人間が思っているとしたら、お人好しすぎるから外交官は辞めてもらった方が良い。人道援助をもらう方が出入国カード記載という領土の帰属に絡む踏み絵を援助する側に踏ませようとするくらいにしたたかなことをするのが外交の世界だと分からなければ勤まらない。

 以前から人道支援というのに疑問を感じていました。ビザ無し交流も人道支援も、ロシアが苦況にあるエリツィン時代に、もう一押しで北方領土返還が実現しそうだとの雰囲気のなかで始まったもので、「返還されても島のロシア人に酷いことはしないよ」との善意を感じさせようとするくらい余裕ものだった。その後、一向に返還の動きが進展しないままロシア人島民を招いて交流しているところを見たりしているが、友好ムードで交流がすすんでも、最後にお定まりの北方領土返還の話が出るとロシア人側も一気にしらけムードになり、回を重ねるごとに露骨に反発を示すものが増えているように感ずる。 スターリンに強制されて移住したとはいえ、今や北方領土を生まれ故郷とするロシア人が多くなってしまっているのだから、「仲良くしましょう、でも島は返してね」と言われても「ハイ喜んで…」とは言えないでしょう、第一島民にそんなことを決める権限なんか最初から無いのです。

 そもそも返還運動の一環として友好交流はあり得るのだろうか? やはり領土問題が解決されない内は人道支援というものは成立し得ないように思う。領土係争中に人道支援というのはあり得ない。領土交渉を厳しくやっているときには人道援助をくださいなんて事が問題になるわけもないのではと思う。だから一体外務省はどんな交渉をしているのだろうと疑いたくなるのです。元島民が気の毒に思って人道援助をしたら返還交渉も少しは有利に運ぶかもと期待するのは素人なんだから仕方がないのですが、外務省までそんなことに乗っかっていては仕方がない。返還交渉が出来ないからと言って何時までも人道援助を外務省のアリバイづくりに続けてもらっても困る。

 外務省は領土返還交渉に力を注ぐべきで、人道援助なるものからは足を洗ってもらいたい。要請を受けたときだけ考慮してあげればいい。しかも大国なんだから自分で取りに来させて当然で、外務省と元島民がついていって、しかも門前払いされるなんて国辱ものだ。「ロシアのような大国に人道援助なんて…とてもとても…」と断ったってだれからも文句を言われることはないでしょう。「援助したいなら、北方領土をロシア領だと認めなさい」と言われるような関係は今回限りにしてもらいたい。

 ODAをはじめとして支援というのは外務省の利権なのかもしれないが、とにかく他国に貢ぐのが職務だと勘違いしているのではないか? アメリカもそうだけれど、もらう方が威張っているという事例がとにかく目につく。相手国が非常識なのか?それとも外務省が非常識なのか? 何時までも気付かぬほど国民も馬鹿ではない。

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2009年1月23日 (金)

頑張れ!オバマ

 今日の札幌はひどい天気だ。一月に雨が降るなんて事は滅多にあることではない。雪の降り方も北海道と言うよりも北陸という感じで、湿った重い雪が降ることがこれまで多かった、しかし雨とは…。

 オバマの就任演説を聴きました。実況を見るほどの根性はなくてニュース映像で見ただけですが、自分たちで選んだ大統領を一目見ようたたえようと集まった群衆とりわけ黒人達を見て羨ましいと思うのと同時にこの熱狂ぶりがいつまで続くのだろうかとの疑問も頭をよぎりました。

 よく引き合いに出されるケネディの「あなたの国家があなたのために何をしてくれるかではなく、あなたがあなたの国家のために何ができるかを問おうではないか。」との一節を聞く度にキューバへの侵攻とベトナム戦争のことを否が応でも思い出してしまいます。就任演説とベトナム戦争とは直接には関係していなかったのだろうけれど、結局はこれだったのかと言う印象が強いのです。理想を高く掲げ、国民にそれへの参加を求め、国民が歓呼の声で迎えるとき大きな善もなせるかもしれないが大きな過ちもなしてしまうことをおそれる気持がどこかにあります。今の熱狂ぶりはブッシュが「テロとの戦争」と叫んだときの興奮とそれほど違うものなんだろうか?との思いでもあります。

 勿論、オバマはブッシュを否定して出てきたのだから違っているのだろう。早速、グアンタナモの収容施設閉鎖と拷問を禁止する大統領令に署名したし、中東特使やアフガニスタン・パキスタン担当特使を選任して調停に入ろうとしているし、イラクからは撤退の方針で臨もうとしている。しかし、どうした方向でパレスチナ問題に関わっていくのかが不明だし、イラクからは撤退してもアフガニスタンには選挙中から増派すると言っていた。これまでのブッシュ政権時代のものの見方と本当に違うのだろうか?表面ではなく底に流れるものが違っていなければ同じ泥沼に陥っていくことになるのもまず間違いがない。オバマが違っているとして周りを巻き込んでいくことができるものなのかどうかも今は確信が持てない。

 ベトナムで闘った兵士達は白人大統領を見て「こいつら白人のエリート達のために俺たちはここで殺し合っている」と思っていたかもしれないが、オバマがアフガニスタンやパレスチナで道を間違えると「肌は黒いけれど俺たちの仲間ではない、あっちの人間だ!」との失望と恨みに変わるだろう。随分と悲観的なことを言っているかもしれないが、そうなっては欲しくないと願っているからこそなのです。オバマのためにも黒人をはじめとするマイノリティのためにも…。

 月刊「記録」さんのところでペシャワール会の活動について書いてあるところを抜き書きします。オバマの米軍がテロリスト掃討に凝り固まらず、平和と安定のために利用できるものを認めていく柔軟性をもてるものなのかどうか?その辺を注意してみていきたいと思っています。何かと目の敵にするタリバンだって、ハマスだって支持されるにはそれだけの理由があると言うことです。

 ペシャワール会は現在マドラサ(イスラム神学校)を建設中だ。イスラム国のNGOを除き、外国の援助団体がマドラサを作ることは無い。タリバンがマドラサを中心にして誕生したこともあり、外国人からは「武装勢力の温床」と思われるからだ。米英軍はマドラサを明確な攻撃対象とさえしている。

 中村医師は「マドラサはイスラム社会の要」だと言う。マドラサはストリートチルドレンの保護施設や、図書館、争いごとの調停所の役割を持ち、イスラム社会の中核を担っている。建設現場では現地ワーカーが元気よく働いていた。「マドラサは私たちの文化そのものです」と10代の作業員がにこやかに言う。マドラサは完成すれば地域最大規模になるという。宗教指導者が裁定を適宜下せるため、治安の安定も望める。


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2009年1月19日 (月)

ハマスはチャンスをつかめるか?!

 イスラエルのパレスチナ人虐殺もようやく一時的停戦を迎えることとなった。

 【エルサレム18日時事】イスラエルのオルメルト首相は17日夜、テルアビブで治安閣議を開いた後、記者会見し、パレスチナ自治区ガザで続けていたイスラム原理主義組織ハマスに対する軍事作戦を停止すると一方的に宣言した。これを受け、18日午前2時(日本時間同9時)から停戦が発効した。3週間余で1300人以上の犠牲者を出した大規模な戦闘は、終結に向けて重要な一歩を踏み出した。

 一方、ハマスも18日、他のパレスチナ各派と共に停戦に入る方針を表明。イスラエル軍に対し、一週間以内にガザから部隊を撤収するよう要求した。同軍は少なくとも数日間は現地での駐留を続ける見通しで、部隊撤収がスムーズに進むかどうかが戦闘沈静化の成否を決めるカギになりそうだ。

 オルメルト首相は会見で、作戦の目的は「すべて達成された」と明言。軍事行動があってこそ、ハマスの弱体化を果たし、武器密輸を阻止する国際的な合意を得られたとの考えを強調した。(2009/01/19-00:29)

 イスラエルの一方的な停戦などと言うのは全くおかしな言いぐさで、交戦する両者の合意に基づかない停戦などは成立するものではない。一方的停戦ができると言うことは一方的に攻撃していたことを自ずから暴露するに等しい。 

 今回のイスラエルの攻撃はハマスを支持するパレスチナ人への見せしめのための虐殺だ。しかし、ハマスは2006年の正式な選挙で選ばれた政権であり、パレスチナ人の代表としての正当性はファタハ以上にあることは国際的に認められていることだ。只、イスラエルとアメリカが認めることを拒んでいるだけだ。

 ハマスの正当性を奪うことが攻撃の目標で、ハマスを殲滅することではない。パレスチナ人を殺し尽くさなければハマスを滅ぼすことができないことはイスラエルも知っているからで、正当性をなくすにはハマスにテロリストらしい行動をさせる必要がある。そこで、一方的に殺しまくった上で一方的に停戦するという言わば罠を仕掛けてきているのだ。殺された側の復讐心を煽るだけ煽って停戦している自分たちにロケット弾や自爆攻撃を仕掛けさせて「テロリスト」の汚名を着せてハマスの正当性を奪おうとしているものと私は思う。だから一方的停戦に対するハマスの行動が重要になってくる。その意味では、各派をまとめて停戦に応じ一週間以内にガザからイスラエル軍が撤収することを求めた行動は理想的なものだ。

 ハマスはあくまで合法的な代表として行動する必要がある。今回の軍事行動でガザに対するイスラエルの軍事的包囲と経済封鎖の惨さが国際社会に印象づけられたと思うので、撤退とともに国境封鎖の解除をイスラエルに飲ませるチャンスとも言える。今は自分たちの陣営のテロを封じる必要がある。イスラエルに対して軍事的に立ち向かえるアラブの国が存在していないことはほぼはっきりしているのだから、武力で何かを実現しようとは考えない方が良い。今回の攻撃でホロコーストの遺産を食いつぶしたイスラエルは決して優位に立っているわけではない。

 20日にはオバマ大統領が就任する。パレスチナ側に立って動いてくれるとは期待しない方が良いだろうけれど、「パレスチナはユダヤのもの」とか「ハマスはテロリスト」と言って憚らない前任者と同じではないだろう。ハマスは国際的に正当性を認知される願ってもないチャンスを前にしているとも言えるのではないだろうか?

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2009年1月10日 (土)

オルガルヒ宮内?

 衆議院の予算委員会で「かんぽの宿」70施設を一括してオリックス不動産へ譲渡する事が取り上げられている。公務員の「渡り」禁止問題とともに野党の論議に自民党内からも呼応する問題のひとつとして注目している。

 日本郵政の「かんぽの宿」70施設のオリックスへの一括譲渡について、鳩山邦夫総務相は9日の閣議後会見で、入札の経緯などについて週明けから詳しい調査を始める方針を明らかにした。日本郵政の西川善文社長らから事情を聴くとみられる。

 9日の衆院予算委員会では、民主党の枝野幸男議員がオリックスの宮内義彦会長の参考人招致を要求。かんぽの宿問題は国会審議にも波及してきた。

 鳩山総務相は、宮内会長が議長を務めていた政府の総合規制改革会議が「公的な宿泊施設はやめるべきだという答申を出していた」ことを挙げ、「法律的に問題がなくても、倫理的、道徳的に問題がある」と批判。オリックスへの譲渡を認めるかは、「(日本郵政などに)事情を聴いたうえで判断する」とした。

 かんぽの宿は法律で12年9月末までに譲渡・廃止することが決められている。総務相は「3年半以上あるのに、なぜ(景気が悪く、不動産が値下がりしている)今売るのか」との疑問も呈している。

 かんぽの宿は年間50億円規模の赤字事業で、西川社長は9日の衆院予算委で「不採算事業で持てば持つほど負担がかかる。早く譲渡してしまいたい」と説明した。【前川雅俊】

毎日新聞 2009年1月10日 東京朝刊


 長く政府の規制改革会議の議長を務め、その規制緩和を利用して自身の事業を拡大してきたと批判されるオリックスの宮内氏と郵政民営化後、国民の資産をアメリカに売り渡すのではないかと疑われている住友銀行出身の西川氏の組み合わせだから如何にも胡散臭さが漂う。

 オリックス不動産の計画(?)を見ると、勿論立派なことが書いてあるのですが、今までの実績面ではゴルフ場がメインで旅館・ホテル業では余り実績がない。この企業に70施設の建て直しと雇用の確保ができるのかとと考えるとちょっと無理ではないかと思う。実際の計画は別にあるのではないだろうか?70施設をまとめて109億円という数字が高いのか安いのかは分からないが、安いと見なければ買うわけもないので、オリックスには勝算があるのだろう。

 契約では雇用確保が保証されているように書かれているが、10年後に守られている保証は当然のことながら何もない。想像するしかないが10年後に何施設がオリックスの経営として残っているのかは分からない。多分、施設の多くは売り払われて別資本の運営かゴルフ場などに変わっているかもしれない。

 私が泊まったことのある網走湖畔のかんぽの宿は今は鶴雅リゾートの一部となって印象を一新している。このように地方の資本による再生を図るという道を追求する方が国民の資産を生かすという意味からは好ましいように思えるのにやらない。 郵政にはホテルを運営していく人材も、国民の財産を適切な価格で売却できる人材もいないと言うことにつきそうだ。多分オリックスにできることが郵政にできるのならばたたき売ってしまうことなんかしないだろう。 西川(頭取)氏には只、毎年50億円の赤字を出している事業にしか見えていない。「まとめて買ってくれるならこんな有り難いことはない」との感情は(銀行の)経営者としては何の不思議もないのだろう。しかし彼は国民の財産を預かっていると言うことに思いが及ばない。

 結局この売却話は政商宮内が銀行家西川と組んで国民の財産を簒奪する事件に見える。エリツィン時代のロシアで起こったことと違わない。これからは宮内氏をオルガルヒ宮内と呼ぼうか?

 最後にもう一つ。よく公共事業でやる手なんですが、事業規模が大きいと手を出せるゼネコンは限られてくるので、自然と落札業者が絞られてくるという事がある。70施設一括というのが意識的にオリックスに落札させようとしたからだという疑いは濃い。オリックスの計画にあるように6地域に分割したらもっと多くの入札者が現れたかもしれない。6地域をもっと再分割したらもっと多くの入札者が考えられる。すべてを嫌って70施設一括と言うところに意図を感じる。

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2009年1月 7日 (水)

鼻持ちならない奴ばかりだ!

 2兆円の定額給付が自公政権によって提案された。麻生総理は「個人に来るものを政府や党がもらえとかもらうなと言うべき種類のものか」と述べたそうだ。元々は選挙目当ての「買収資金」だったので余り難しいことは考えていなかった。その元々のところを誤魔化すために「生活援助金」と言ってみたら「それでは、高額所得者には出せない」とつっこまれ、やれどこのラインで仕切るかが問題となり、あげくに高額所得者がもらうのは「さもしい」とか右往左往の結果、今度は「消費刺激策」だとのことで全員もらって使ってくださいとのところに落ち着いたようだ。

 どうぞ、麻生総理も細田幹事長も鳩山総務相も市役所で並んでください。如何にも「さもしい」からと言って自分たちだけの特別なルートなんかは造らないでくださいよ。あんた達が3500万ほどの歳費に1万なにがしかの金を加えたところで、今更どれ程のことがあろうか?それよりも、金をもらうために並ぶ庶民の気持ちを少しでも感じて欲しいと思う。

 とにかく麻生は「鼻持ちならない奴だ」との反感が募るばかりだ。1万なにがしかの金をもらうために私達は市役所なんかに並ばなければならない。自民党の国会議員達も公明党の議員達も「下々の者」は嬉嬉として受け取るものと思いこんでいるのでしょう。しかし、それを「さもしい」と思うのは金持ちだけじゃない! 私は十分貧乏な方だと思うけれど、金をもらうために窓口に並ぶなんて恥ずかしいことだと思う。貧しいなりに自分の働きで暮らしてきた多くの人は自分の力で暮らしてきたことが誇りであって、例え役所からであっても他人の施しを受ける事を良しとしないものだ。生活保護をもらっている人達だって自活できれば自活したいに決まっている。「年越し派遣村」で過ごした人達も決して望んでこうなったわけではない。そこのところが分からないから、庶民を理解していないから、坂本哲志総務政務官のように「本当にまじめに働こうとしている人たちが集まってきているのか」なんて発言ができるのだ。

坂本哲志総務政務官の発言の惨さが分からない人は国会議員を辞めなさい!
国民は金欲しさのために窓口に嬉嬉として並ぶと信じている議員も議員を辞めなさい!

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2008年12月30日 (火)

福祉の貧困

 昨日(28日)は二人で蠍座まで映画「休暇」を観に出かけました。以前から注目していたのですが、北海道で観るのは無理かと諦めかけていました。以前ソクーロフの「太陽」を観たときには5人くらいでしたので、今回もそんなものかと覚悟して出かけたのですが、意外にも補助椅子を出すほど盛況でした。

 声高に死刑制度反対と叫ぶ映画ではないのですが、国家が刑を執行すると言っても国家ができるはずもなく、刑務官という名の生身の人間が執行する、その苦悩ぶりを描き、死刑制度そして来春からの裁判員制度を考える場合の一視点を提示するものと思いました。映画とはいえ、死刑執行のシーンでは館内に緊張が走るのが分かりました。できることなら議論の前提として国民全員に観てもらいたいもの。

 今日は今月の7日に逮捕されていた東金市の事件の容疑者が殺人容疑で送検されたことが報されていました。警察からの小出しの情報によって容疑者が真犯人との心証が形成されていく経過がどうにも不透明だ。容疑者は知的障害者だと言うのだから実名報道がそもそも適正なのかも疑わしい。

 千葉県東金市、保育園児成田幸満(ゆきまろ)ちゃん(当時5歳)が殺害された事件で、東金署捜査本部は28日、同市東上宿、無職勝木諒(かつきりょう)容疑者(21)を殺人容疑で千葉地検に送検した。


 発表によると、勝木容疑者は9月21日午前11時18分~午後0時26分の間、自宅マンションの浴槽で、幸満ちゃんを水につけて窒息させ、殺害した疑い。

 捜査幹部によると、勝木容疑者は、殺害時の詳しい状況などについて供述を始めているという。

 ただ、幸満ちゃんを部屋に入れた経緯や殺害の動機については、不可解な点があり、捜査本部は慎重に調べている。
(2008年12月28日19時25分 読売新聞)


 ちょうど、本屋で見かけた「自閉症裁判」--レッサーパンダ帽男の「罪と罰」と言う本を読んだところなので、尚更この事件との類似性に思い至らないわけにはいかない。「経過や動機に不可解な点があり」と捜査側は言っているが、できた調書は警察の描いた絵に過ぎない可能性が大である。

 警察も好きこのんでやっているのか仕方なしにやっているのかは分からないのですが、本来は福祉で対応すべきところを福祉の貧困さのために警察が対応するしかないという状態に陥っている一例のようにも思える。それは山本譲司氏が「累犯障害者」のなかで詳しく描いたところだ。若く健康であっても生活しずらいこの日本では障害者や高齢者の生きにくさは何倍にもなる。一度道を踏み外したものは二度と戻っては来られない。結局は警察のご厄介になるしか生きて行きようがないのではないか?

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2008年12月16日 (火)

スリリングな記者会見?!

 記者会見で靴を投げつけられるとはブッシュ大統領も驚いたことだろう。

 [バグダッド 14日 ロイター] ブッシュ米大統領は14日、イラクの首都バグダッドを予告なしで訪問し、タラバニ大統領やマリキ首相らと会談した。ブッシュ大統領のイラク訪問は2007年9月以来。2003年のイラク戦争開始以来4回目となる。来年1月の任期切れを控え、在任中最後の訪問になるとみられる。

 イラクと米国はこのほど地位協定締結で合意。同協定のもと、米軍は2009年7月までにイラクの主要都市から撤退、2011年末までにはイラクから全面撤退する。ブッシュ大統領の突然のイラク訪問はこの合意に続くもので、2003年のフセイン政権崩壊後に悪化した治安の回復に謝意を示し、米軍撤退後に治安維持に果たす役割が増大するイラク警察および軍関係者を激励することが目的とみられる。

 ただ、マリキ首相との共同記者会見中、イラク人記者がブッシュ大統領に靴を投げるハプニングがあった。記者はアラビア語で「これがイラク人からのお別れのキスだ、犬め」と叫び、靴を投げつけた。中東では靴を人に投げつける行為は最大の侮辱行為とされる。一方の靴はブッシュ大統領の頭上を通過。もう一方はブッシュ大統領が身をかがめたため、当たらなかった。マリキ首相も腕を伸ばし、靴がブッシュ大統領に当たるのを防ごうとした。靴を投げつけた記者は直ちに拘束され、会場から連れ出された。


 突然の訪問に驚いていたのですが、それよりも…ですね。何とか地位協定を結んで、かっこよく引退のセレモニーと行きたかったのでしょうが、イラク人の恨みの感情を見せつけられ、格好悪く引き下がるしかないようです。ただ、靴が当たらなかったことは残念!…じゃなくて、幸いでした。如何にブッシュといえども「蛙の面に小便」と言うわけにはいかないので、洒落にならない。(それにしても、記者さん大丈夫かなー?)

 記者会見の席で記者自身が手を出すというのは本来はまずいことだ。しかし、国をめちゃくちゃにされて、身内や友人に死者を抱えたであろう人間のやることとしてはものすごく共感できるものがあります。 以前、ブログに書いて随分批判されたのですが、グリーンピースが調査捕鯨のなかで鯨肉の横領が行われている証拠を挙げようと窃盗を働いた件と似ている。 靴を投げつけた記者を裁くのと、戦争で多くのイラク人と米兵を死なせたブッシュ大統領を裁くことのどちらに意味があるか?と、聞きたい。--多少の無理は承知で断言させていただきました。

 アメリカの記者会見は結構スリリングだと聞いていたけれど、イラクも負けずにスリリングだと言うことが分かりました。振り返って日本の記者会見はどうでしょう? 先日の麻生総理の記者会見なんかを聞いていて驚いたね。仕切っている人が「どなたか質問のある方は社名と名前を名乗って質問してください」と言ったかと思うと「ハイ、何々さん」と指名するのです。「何々新聞の方とか何々テレビ局の方」と言わずにいきなり個人名を呼ぶのです。---何だよ!知り合いかよ!?って感じ。 記者クラブ制度に守られてお友達なのかもしれないし、実は質問事項も、だれが質問するかも事前に調整済みなのかもしれない事をうかがわせるに十分な出来事でした。緊張感がないこと甚だしい! 記者会見は記者クラブ外の記者にも開放しましょう!

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2008年12月 2日 (火)

警察の正義が社会を壊すこともあり得る!

 日曜の昼から各テレビ局で取り上げているので、どんなに大きな問題かと思ったらタバコを吸っていたという話なのですね?

<黄柳野高>学生寮に喫煙室 県条例違反容疑で捜索 愛知
2008年11月30日(日)17時50分配信 毎日新聞

 愛知県新城市の私立黄柳野(つげの)高校が学生寮に喫煙室を設置したとして、県警少年課が県青少年保護育成条例違反(喫煙場所の提供)容疑で同校を家宅捜索していたことが分かった。同校は「禁煙指導室であり、喫煙室ではない」としているが、生徒の喫煙を黙認していた。県警は教職員らから事情聴取し、容疑が固まり次第、書類送検する。

 家宅捜索は29日に行われ、県警は灰皿などを押収した。

 私立高校がどんなトンでもないことをやっていたのかと詳しく聞いてみると、喫煙をそそのかしていたというのではなく、苦渋の選択として「禁煙指導室」という名の喫煙室を作ったと言うことに過ぎないではないか。高校と言うから未成年者と思いこみがちだが、成人した人も在籍している。しかも全寮制と言うことで学校にいる間禁止すれば済むという問題でもないところが難しいところだと言うことは想像に難くない。

 それにしても何故警察なんだ?? 分煙運動はいつから警察管轄になったのでしょう? 覚醒剤でも勧めているというなら警察が乗り出すことも分かるけれど、たかがタバコでしょう。しかも20歳以上では禁じられてもいない。 いくら条例に抵触するとはいえ警察が乗り出す問題ではないように思う。喫煙が問題だったとしても、成人も含む生徒の教育をしている場だと言うことを考えれば、教育委員会なりを通じて高校と指導方針を検討するという手順を経るのが筋ではないのか? 何でも警察が出ればいいと言うことではない。

 黄柳野高校のHPを見ると、本来は喫煙には元々厳しい態度をとっていたようだが、不登校の生徒を受け入れると言う趣旨で建学している事もあり、喫煙者は一律排除と言う姿勢をとり続けることができなかったのではないか? 受け入れた上で喫煙を止めさせようと考えたとしても理解できる。

 「学校へ来たかったらタバコを吸うな、タバコを吸うなら学校へ来るな」というのは警察の発想であって教育者の発想ではない。学校側は来期からは喫煙者は受け入れない方針に転換するというリアクションをとるようだが、医者を逮捕したら産婦人科医が逃げ出して各地の産科医療に大きな影響を与えた事例が思い浮かぶ。「タバコを捨てる生徒ばかりで学校を捨てる生徒がいない」と言う結果は多分得られないだろう。

 飲酒運転を取り締まる警官が飲酒運転して当て逃げすることだってあるんだから、そんなに人間や社会は割り切れるものではないでしょう。何にでも首をつっこんで正義漢ぶるのは如何なものでしょうか?

正義を振り回す保安官が社会にとっては迷惑なときもあります。

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2008年11月30日 (日)

そこまでいっていいんかい?

0811300826
 騒がしいだけなのであまり見ることはないのですが田母神氏が出演するとのことで「たかじん--」という番組を見ました。「新社会党」の原口とか言う議員を勝谷誠彦、井上和彦、三宅久之、宮崎哲哉の4人でいたぶるというのが番組作りの狙いなのかしら?と思えるほどの見苦しさで思わず音声を消したくらいだ。「非武装中立」論が空想的なことは国民もとっくにご存じで、ムキになってやつけなければならないほどの勢力を持つことはこれからもあり得ないのだから、勝ち誇るのは大人げないことだ。

 それよりも、終わり頃にあれほど強気に核武装論に踏み込んだ発言をしていた三軍の元トップが米軍の「核持ち込み」はあったんでしょうと聞かれて一斉に口ごもったのには笑ってしまった。いくら元幹部でも沖縄返還後の日米安保体制の根幹にふれることで、下手をすると米軍の行動に足かせをはめる結果すら招きかねないことで「さすがにそれはアンタッチャブル」と気づいたらしいことがありありでした。日本の憲法は変えるべきだとは言えても、米軍の行動に影響を及ぼすことには「ふれてはならない」ということですかね。

 せっかく三軍の元トップが勢揃いしたのだから、以下のことを取り上げてほしかった。

米軍、11年に全面撤退 イラク議会が地位協定承認

 【カイロ27日共同】イラク連邦議会は27日、2011年末までの米軍全面撤退を定めた地位協定案を賛成多数で承認した。これによりイラクからの米軍撤退に明確な道筋がつけられた。一方、協定案は来年以降の米軍駐留を可能にするもので、外国軍駐留の根拠となる国連安全保障理事会決議が年末で期限切れとなるのを目前に、治安の空白が生ずる事態は瀬戸際で回避された。

 イラク側の正式な承認には最終的に大統領評議会の承認が必要だが、承認は確実とみられる。撤退期限を示した協定案の議会承認を得たことで、米軍の駐留長期化への反発が強いイラク国内で、イスラム教シーア派が主導するマリキ政権は基盤を強化した。しかし実力不足が指摘されるイラク部隊が治安維持の主役を担うことで、同政権には正念場ともなる。

 一方、議会はスンニ派会派の要求を受け入れる形で協定の是非を問う国民投票を来年7月30日に実施することも承認した。協定の有効性に対する新たな障害として浮上する可能性がある。

 協定案はほかに(1)09年6月までに都市部などから米軍戦闘部隊が撤退(2)任務外の米兵による重大犯罪はイラク側が第1次裁判権を持つ(3)米軍はイラク側の令状なしに家宅捜索しない(4)イラクを他国への攻撃拠点としない-などを規定した。
2008/11/27 23:57 【共同通信】


 アメリカに占領され、傀儡政権のマリキですらここまでの交渉をやるんだと言うことを日米地位協定と比較して議論してもらいたいものだ。田母神氏は終わり頃に「米軍には少しずつ引き取ってもらって自前の軍隊で防衛を…」との発言もしているのだから、なおさら展開してもらいたいところだった。

--冒頭の画像は日曜朝に関口宏司会のTBSの番組よりとりました。

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2008年11月15日 (土)

太陽は西からは上がらない!

 アメリカの力の衰えは多分オバマを持ってして如何ともし難いだろうと思うのですが、何とかしなければと言うアメリカ国民の選択は十分に示されたと思っています。しかしこの日本では沈みかけた夕陽が地平線にしがみついて、あわよくば再度天中に登ろうとしているかのような醜態を見せつけられている。しかし朝日はやはり西から登ることはないのではなかろうか? 単に私が感じたと言うだけかもしれませんが、最近幾つかそう思わせることが続きました。

 まず一つは、例の「定額給付金」のゴタゴタぶりです。ばらまきというのは誰でも思うのですが、普通はともかくもらっておこうとの欲が先に立って、このことの意味なんかは余り考えないと思うのですが、今回は選挙目当ての下心を余りに露骨に感じさせることになってしまったようで、「2兆円もかけるならもっとましな使い道があるのではないか?」という至極まっとうな思いを一般国民に抱かせてしまっている。どちらが政治家か分からないほどだ。

 二つめは、13日の参議院外交防衛委員会でのやりとりを見ていた時のことです。統合幕僚学校長時代の田母神空幕長が幹部教育課程に「歴史観・国家観」の課目を新設した問題で、講義内容の資料提出を求めたことに対して、防衛省は教授陣を黒塗りした資料を提出してきた。当然こんな都合の悪いことを隠す資料は認められるものではないのだけれど、今まではそれで通っていた。しかし、共産党議員の抗議の声を引き取る形で北沢委員長が「国会軽視も甚だしい」と一喝した事にはこちらもビックリ。そういえば参議院は野党が多数を占めている、この威力を改めて感じた一瞬でした。 結局、黒塗りされた下に書かれていた講師の名は「新しい歴史教科書をつくる会」のメンバー2人(福地惇大正大教授、高森明勅国学院大講師)という事実でした。 後ろめたいことをやっているいたずらっ子をとっちめたような気分でした。

 三つ目はトヨタの奥田元会長のあからさまな脅し発言。

 トヨタ自動車の奥田碩相談役は12日、首相官邸で開かれた政府の有識者会議「厚生労働行政の在り方に関する懇談会」で、年金記録問題などで厚労省に対する批判的な報道が相次いでいることについて、「朝から晩まで厚労省を批判している。あれだけ厚労省がたたかれるのはちょっと異常。何か報復でもしてやろうか。例えばスポンサーにならないとかね」とメディアへの不満をあらわにした。2008.11.12 23:54産経

 トヨタやキャノン、そして電力業界などへの批判は記事になりにくいとは以前から言われていたことで驚くにはあたらないのですが、企業が政治的な目的のためにもスポンサー料をマスコミコントロールのために使うと言うことを匂わしたことには驚いた。「使っていた」ないしは「使う」と言うことにではなく、スポンサー料の使い方を国民の前に晒したことが驚きだ。こうしたことは隠然とやるのが普通で、公然となっては逆効果もあり得るので絶対に秘密にしておきたいところだと思うのですが…奥田氏は「言わずにいられ」なかった。それほど迄に苛立つほど国民に対するコントロールが上手くいっていないと言うことなのだろうかと想像してみたりしているのです。

 私の妄想が過ぎるかもしれないのですが、麻生総理も自民党も、いい加減に醜態を晒すことを止めて、おとなしく地平線の下に没した方が良いのではないかと思う。「明けない夜はない」のだから再起の時もあり得るのです。それにしても「太陽は西からは上がらない」と言うことには思い至らないのだろうか?

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2008年11月12日 (水)

折角参考人招致しても喧嘩にもならない!

 参院外交防衛委員会での田母神参考人とのやりとりをずっと聞いていました。もどかしいことこの上ない有様で、あれでは田母神をして自分をいっぱしの志士だと勘違いさせてしまうのも無理はない。あの程度の文章を論文と称して300万円をくすねた人間に胸を張らせては如何にもまずいでしょう。

 与野党の議員は国会での議論があの手合いに通じると勘違いしている。行政府に属するものや公務員は憲法遵守義務があるのだから、思想信条の自由や言論の自由などを持ち出して政府見解に反することを主張することは認められないのだよと言うこと位は冒頭で言ってやらなければ駄目だ。これの共通認識がない限り、結局は「御説拝聴」にしかならない。

 アパの論文募集に関しての関与を聞いたときに「私が指示したら60や90ではなく1000は超える」と見得を切る勘違い人間に常識は通用しない。これは言ってはいけないものになっているとの前提で質問を繰り出すのですが、まさに「そんなの関係ねえ」人間にそれは通じるものではない。「あなたは集団的自衛権を認め、憲法改正も主張するのですか?」と本人は責めているつもりで質問するも、「今は憲法を改正すべきだと思う。国を守ることについてこれほど意見が割れるようなことは直すべきだ」と案の定、開き直られて終わってしまう。後は「日本ほど文民統制が徹底している国はない。まだやると言われたら自衛隊は動けなくなる」、「政府見解で言論統制をするのはおかしい」と迄言わせてしまった。

 田母神氏本人は「2.26事件」の青年将校にでもなったつもりでいるのかもしれない。今の自衛隊が彼の言説についていくとはとうてい信じられないが軍隊は指揮命令系統で動くのでトンでもない事件を起こしかねない事には注意をすべきだろう。「2.26事件」の時の兵卒達は何をさせられるのか分からないまま官邸や警視庁に突入していったのではなかったか?彼を空幕長にまで引き上げた過程を検証して再発を期さなければならない。もっとも政治のトップ自体がアパと親しい安倍晋三氏だったのだから、こちらは国民と政治家の責任でもあるが…。

 最後に退職金ですが持って行ってもらった方が良い。勘違い人間だから「弾圧された」なんて勲章にしかねないし、勘違いで尊敬する人も出てきかねない。「6000万の退職金と300万の賞金を手放さなかった人」でいてもらった方が害は少ないと思うのです。

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2008年11月 4日 (火)

自虐史観と言うよりも奴隷根性と言うべきか?

 田母神空幕長は結局は定年退職扱いとなった。退職金と懸賞金をもらってめでたく退職できるのだからまずはおめでとうと言っておこう。それにしても自衛官のトップってこの程度なの?とガッカリでした。

 田母神氏は同日夜、都内で会見し、「国家国民のためという信念に従って書いた。その結果、解任という事態になったことは断腸の思い」と述べた。国会の参考人招致については「政治に利用されるのは本意ではない」としながらも「積極的に応じたい」とした。

 論文発表の理由を「日本が国家として発展するには自虐史観から解放されないと政策に影響が出る」と説明した。(2008年11月4日東京新聞)


 田母神論文なるものを読んでみましたが、安倍晋三・アパグループならば如何にも言いそうという程度のもので、これで300万円とはオイシイ! 確かに退職金を棒にするほどの文章でもない。 本人は志士を気取っているようだが覚悟の程はさほどのものではないと見ました。

 会見では「自虐史観から解放されないと…」との賜っているがこの人の文章(論文)も立派な自虐史観だと思える。何せ全てがコミンテルンの謀略だと言わんばかりで、草葉の陰でスターリンがどんな顔をしているやら?

 安倍晋三氏が憲法改正を言い、東京裁判に異を唱え、自虐史観攻撃をするも、反米に振れないところが私なんかは理解しがたいところだったのですが、確かにコミンテルンの所為にすれば辻褄が合いそうだ。しかし、コミンテルンもソ連も今はなくなっているのに依然として米軍基地は日本に置かれているのですが、こちらはどうしましょう? 

 「日本に米軍基地があるのは日米安全保障条約があるから侵略ではない」と言うのですね。侵略というのはそもそも日米関係では使われることがないので、占領状態と言い換えた方がよいと思うのですが、沖縄基地を返してもらうときに当然アメリカが負担しなければならない費用を日本側が負担したり(佐藤総理の密約)、思いやり予算と称してアメリカの基地費用を肩代わりしたり、米兵の基地外での犯罪に対する裁判権を放棄(密約)していたりしている事実を見ても尚、あなたは占領状態ではないと判断するのでしょうか?二国間の合意に基づいているから良いと言うなら「密約」であってもですか?とお尋ねしたい。

 イラクでは現在、占領状態を継続するためにアメリカ政府との間で地位協定締結に向けて交渉中です。イラクのマリキ政権は米軍占領後に選ばれた傀儡政権ですよ。この政権ですら条約内容にはかなり抵抗しているらしい。確かに二国間の合意に基づいた条約の形をとることは事実でしょうが、決して対等なものではないしまたあり得ないでしょう。これは日本がかつて中国や朝鮮相手にやったことと同じではありませんか?そう、合法性を装うと言うことですよ。

 何を好んでこの時期に田母神氏が飛び出して騒いでいるのかと考えると、最近の世界情勢からしてアメリカの力の衰えが激しく、日本でもアメリカについていけば万事上手くいくと思う人が少なくなったことに対する危機感の反映ではないのでしょうか?結局は対米従属を続けることに利益を見いだしている人達、対米従属でオイシイ思いを堪能してきた人達の焦りが現れていると思うのですが…。

奴隷根性を誇るのはいい加減にしていただきたい!

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2008年11月 2日 (日)

田母神空幕長は恥ずかしいとは思わないのか?

「そんなの関係ねー」の空幕長が更迭された。

 防衛省の田母神俊雄航空幕僚長が、過去の中国侵略や朝鮮半島の植民地支配を正当化して「わが国が侵略国家だったなどというのはまさにぬれぎぬ」と主張し、政府の憲法解釈で禁止されている集団的自衛権行使や「攻撃的兵器」の保有解禁も事実上要求する論文を31日、発表した。浜田靖一防衛相は同日夜、防衛省で記者団に「政府見解と違うことは極めて明白。空幕長としてふさわしくない。要職を解く」と更迭を表明した。

 麻生太郎首相も同日夜、論文について「適切でない」と述べた。中韓両国などが反発し、シビリアンコントロール(文民統制)の観点から議論を呼ぶのは必至で、麻生内閣の政権運営にも影響が出そうだ。

 論文は「日本は侵略国家であったのか」と題し、19世紀後半以降の日本の朝鮮半島や中国への軍事的行動について「相手国の了承を得ないで一方的に軍を進めたことはない」と主張。同時に「わが国は蒋介石により日中戦争に引きずり込まれた被害者」「条約に基づいたもの」などとして重ねて正当化している。

 1941年の太平洋戦争開戦に関しては「日本はルーズベルト(米大統領)の仕掛けたわなにはまり真珠湾攻撃を決行することになる」として、やむを得ない戦争突入だったと強調した。

 田母神氏は今年4月、航空自衛隊のイラク空輸活動を違憲とした名古屋高裁判決について「そんなの関係ねえ」と発言し、批判を浴びた。
2008/10/31 23:00 【共同通信】

 航空自衛隊制服組のトップが、カビの生えた歴史観を臆面もなく持ち出してくる神経が信じられないが、それにも増して「蒋介石に引きずり込まれた」とか「ルーズベルトの罠にはまった」とかの主張を恥ずかしいと思わない人間が自衛隊のトップというのは困ったものではなかろうか。2005年の上海総領事館員自殺事件の時に叫ばれた「中国は卑劣だ」との論調と同様なものを感じるのです。国際政治の世界で騙されたとか罠にはめられたというのは恥ずかしいことであって、自己を正当化するものでは決してあり得ないと思うのだが、幹部達の頭はそうではないようだ。彼らが謀略を仕掛けてきていたとするなら、どう対応すべきであり、そうすれば今頃日本はアジアの強国、世界の強国であり得たくらいのことを論証して見せて欲しいものだと思うが、実際にやっている事は「騙された日本はアホです」と触れ回っているようにしか見えないのですが…。

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2008年10月31日 (金)

イラクの地位協定交渉に注目!

 今年いっぱいで米軍のイラク占領を容認した国連決議1546が失効する。今後の米軍占領を合法化するためにイラク政府との間で結ぼうとしている地位協定の交渉が難航しているようだ。

地位協定修正案、イラクが米に提出

 【ワシントン=黒瀬悦成】ブッシュ米大統領は29日、記者団に対し、イラク駐留米軍の駐留継続に向けた米・イラク両政府による地位協定案の修正案をイラク政府から同日受け取ったことを明らかにした。

 大統領は、「協定の基本原則を損ねない範囲で、有益かつ建設的に対応したい」と述べた上で、協定成立の見通しを「非常に楽観視している」と強調した。

 米政府当局者によると、ブッシュ政権は修正案の中身を検討した上で、早ければ1週間後にもイラク側に修正の可否について回答する。AP通信によると、イラク政府はイラク国内で犯罪を行った米兵の処遇など4項目について修正を要求している。

 一方、国防総省のジェフ・モレル報道官は29日、協定が年内に成立せず、来年以降、駐留米軍がイラクで作戦行動を実施する法的根拠を失う事態となれば、武装勢力が巻き返し、「これまでの(治安改善の)成果が吹き飛ぶ恐れもある」と改めて警告した。
(2008年10月30日12時22分 読売新聞)


 交渉内容が明らかにはなっていませんが、パトリック・コバーン記者が入手した協定案によると、①58カ所の米軍基地の恒久化、②米軍関係者や民間軍事業者への免責特権、③イラク政府の承認なしに自由に軍事作戦を実行する権利や④イラク上空の制空権などを求めていたそうですが、今回の修正案には26日に米軍がイラク内の基地からからシリアへ越境し子供4人を含む8人の民間人(米軍はアルカイダだと主張している)を殺害した件からか、越境攻撃を禁止する条項が含まれているという。

 ブッシュ政権はマリキ政権に、500億ドルのイラク資産を没収するとか、米軍がいなくなって困るのはお前達だろうとの脅しをかけて条約締結を迫っていたようだが、いくら傀儡でも売国政権の烙印を押されるリスクは逡巡するに十分なようだし、11月4日には大統領選挙で、オバマは大統領になったら撤退すると主張しているのだから、米軍の足場も弱く、受け入れるとしてもイラク側には安売りする必要は薄いのかもしれない。

 この地位協定の話は重要さに比較して報道が少ないように思うのだが、それにしてもこの交渉はサンフランシスコ講和条約、日米安保条約、地位協定と続く日本の過去の歴史との類似性に気付かされる。しかしマリキ政権が米軍の占領を終わらせ、独立国としてやっていくというイラク国民の願いを無視できる状況にないことはますますはっきりしてきている。アメリカがイラク戦争開戦の時に「歴史には民主化された日本という良い見本がある」とか何とか言っていた言葉が思い出されるのだが、日本国民に嘘をついてまでアメリカに貢いでくれる政治家や従順な国民というのはとても希有なことだと多分思い知ることになるのだろう。 米軍や傭兵の免責も簡単には認められるものではない。あれだけ簡単にイラク人を殺してきたのだから独立国としては免責なんてトンでもないというのが当然だ。得意の密約で米兵の裁判権を放棄していた日本政府(自民党政権)とは大違いだ。

 最近の麻生総理と自民党は是が非でも政権交代を阻止したいとの祈るような思いがビンビンと私に伝わってくる。それはそうだ、密約がばれたら売国奴と呼ばれても仕方ないようなことを続けてきたのだ。身内にそうした人物を抱えている政治家達にとっては破滅の一歩手前と言うことだろう。私は世界経済がドウタラコウタラというのは本心では重要なことではないと思っているに違いないと信じている。歴代政権と外務省をはじめとする官僚とで秘匿してきた密約の存在が政権交代で暴かれることが何よりも彼らを再起不能にする。それが一番恐ろしいのだろう。

 来るべき総選挙では日米関係のこれからが本当の争点になると思う。過去の総括ができなければ日本の未来も描けにのではないかと最近は思う。

Democracy Now のサイトでコバーン記者のインタビューが視聴できます。 今年の6月に収録されていることに驚きませんか?

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2008年10月14日 (火)